二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ダンガンロンパEXTRA 〜二人の幸運と一人の絶望〜 ( No.27 )
- 日時: 2014/04/06 14:46
- 名前: レイナ (ID: ms4vV0xW)
〜昼頃〜
<龍園寺自室>
龍園寺「脱出口も見つからず、三日目になっちまったな……」
そろそろ警察も動いているだろうと思ってたが、まだ来ないってことはその望みは薄いだろうな……
キーンコーンカーンコーン...
『オマエラ、至急食堂へお集まりください。 特に秋宵クンと小鳥遊サンは絶対に来てね!ちゃーんと来ないと・・・わかってるよねぇ?』
龍園寺「・・・至急?」
モノクマからの突然のよびかけ。………怪しすぎる。でも行かなければ殺される。仕方ないと考えることを諦めて俺は食堂に向かった。
<食堂>
咲澄「あ、龍園寺君!」
龍園寺「おう。・・・後は秋宵だけか?」
啄木鳥「・・・14時35分25秒到着を確認。」
俺が来たときには秋宵以外皆揃っていた。
秋宵「・・・ごめん、遅れた。」
咲澄「あ、秋宵君!心配したんだよ?」
小鳥遊「フン、妾を待たせるとはいい度胸だな。」
モノクマ「おやおや?全員来たかな?」
いつものようにどこからかモノクマが出てきた。
・・・もう驚かないけどな。
星野「それで、私達を呼び出した理由は何なの?」
モノクマ「ウププ、よくぞ聞いてくれました!えー、学園生活が開始されて数日経ったわけですが、まだ、誰かを殺すようなヤツは現れないよね!」
夕嵐「あ、当たり前だ!僕らのなかに人を殺すようなヤツなんかいないのさ!」
モノクマ「あ、分かった!場所も人も環境も、ミステリー要素だって揃ってるのに、どうして殺 人が起きないのかと思ったら……一つ足りないものがあったね!」
雛月「足りない・・・物ですか?」
モノクマ「そう。『動機』だよ。」
龍園寺「・・・動機・・・?」
モノクマ「ウププ、そういえばオマエラに見せたい映像があるんだよ。あ、別に学校の外のある映像を見せたいとかそんなんじゃないんだからねっ!!!」
黒神「クマがツンデレやっても可愛くないんですけどー……」
奏鳴「えっと、外のなんの映像ですか?」
モノクマ「それは見てからのお楽しみだよ!"視聴覚室"にいけば見れるからね!」ソレジャ
啄木鳥「い、行っちゃいましたね……」
黒神「とりあえずさ、視聴覚室にいかないとヤバイんじゃね?」
小鳥遊「とりあえず行くしかないだろうな。」
俺達は視聴覚室に向かった。
<視聴覚室>
視聴覚室に入るとそれぞれの机の上に自分の名前が書かれてるラベルのついたDVDが置いてあった。
龍園寺「あ、俺のはここか。」
俺は一番後ろの右端に座った。隣には咲澄が座っていた。
・・・これにいったい何が………そう思いDVDを再生する。すると……
龍園寺「あっ!」
映像には俺の家族が映っていた。
龍園寺母『海斗君、貴方が希望ヶ峰学園に入学してくれて嬉しいわ。』
龍園寺父 『海斗・・・本当に希望ヶ峰学園に入るだなんて、父さん誇らしく思うぞ。頑張れよ。』
龍園寺姉『海斗ー!帰ってきたらお姉ちゃんと結婚しようなー!』
龍園寺母『もう、水鶏ちゃんったら・・・』
龍園寺姉『大丈夫冗談だってー♪とにかく頑張ってこいよ!』
そこにはお父さん、お母さん、そして冗談好きな姉ちゃんがいた。
・・・姉ちゃん相変わらずだな。
俺はいつのまに今までの不安がなくなっていた。これのどこが動機なんだ?
そう思った矢先に、突然画面にノイズが入り ・・・
龍園寺「は!?」
次の瞬間、映像は崩壊した家を映していた。
・・・俺の家族は?……父さん?……母さん………姉ちゃん?
『希望ヶ峰学園に入学した龍園寺クン・・・そんな彼を応援していた平和で幸せご家族のみなさん。
どうやら……そのご家族の身に何かあったようですね?
では、ここで問題です!
このご家族の身に何があったのでしょうかっ!?』
『正解は、卒業した後でっ!』
そこでDVDが終わった。
龍園寺「なんだよ・・・なんだよこれ!!!」
俺は恐怖や怒りで震えが止まらなかった。
周りを見渡すと誰も恐怖と混乱を隠そうとはしなかった。
咲澄「い、いやぁぁぁぁああ!!!」
咲澄は即座に立ち上がり、部屋の隅で震えていた。
その表情は恐怖で満ちていた。
咲澄「出なきゃ……ここから出なきゃ!お父さんやお母さんの無事を確かめないと!!!」
龍園寺 「落ち着け咲澄!! それじゃあモノクマの思うつぼだ!!」
咲澄「だってっ…………だって!!!」
龍園寺「心配なのは俺も一緒だっ!!!」
とりあえず咲澄を落ち着かせた。
雛月「これがモノクマさんの"動機"ですか・・・」
秋宵「……俺達の"出たいという気持ち"を煽って、殺し合いをさせようとしてるのだな。」
そんな中、雛月と秋宵は冷静だった。
小鳥遊「……フン」
篝火「こ、これ……ねつ造……だよな?」
綾波「これ合成とかに決まってるだろ!?」
夕嵐「ほほほ本物のわけなななないのさっ!!!」
モノクマ「オマエラがどう思ってるかは自由だけどさ・・・」
またどっからかモノクマが出てきた。
龍園寺「・・・モノクマ、お前の・・・目的はなんなんだ・・・?」
モノクマ「ボクの目的・・・? あぁ、それはね……
『絶望』…… それだけだよ!!」
そう高らかに、明るい声で、モノクマはそう言った。
モノクマ「それじゃ、後はどうするかはオマエラ次第だからねっ!」
モノクマはどこかへ消えてしまった。だがそれでも皆の表情は青ざめていた。
秋宵「・・・これからどうするの?いつまでもここにいる気?」
奏鳴「とりあえず、自室で休んできていいですか………?」
深淵「・・・ワシも休んでくる………」
いつも元気な二人も今は元気がない。
秋宵「………とりあえず今は皆一人になりたいだろう。だから皆休んでこい。」
龍園寺「悪いな……」
俺はひとまず自室に戻ることにした。
- Re: ダンガンロンパEXTRA 〜二人の幸運と一人の絶望〜 ( No.28 )
- 日時: 2014/03/22 23:48
- 名前: レイナ (ID: QcQewiLv)
〜午後8時〜
<龍園寺side>
いつもの俺なら夕食を食べに食堂に向かっているが、今はそんな気分じゃない。
龍園寺「父さん……母さん……姉ちゃん……」
モノクマから出された"動機"、それは俺の家が崩壊して、家族がいなくなってた光景だ。一刻も早くここから出て安否を確かめないと……
龍園寺「・・・ハァ、ダメだ。」
だからといって、ここにいる皆の中の誰かを殺すわけにはいかない。
身内の安否を確かめたくて出たいと思ってしまうのが"動機"なのだろう……
ピンポーン………
突然のチャイムに俺はビクッと震えた。
………こんな時間に誰だ?まさか俺を殺そうとしてるのか?
思い付くのは悪いことばかりだ。でもだからと言って出ない訳にもいかない。
俺は用心深くドアを開けた。すると、そこにいたのは・・・
<咲澄side>
咲澄「………どうしてこんなことになっちゃったのかなぁ………」
私は部屋に戻ってからずっと同じことを考えていた。
………ビデオにお父さんとお母さんが映っていて、突然ノイズが走ったと思ったら、映っていたのは崩壊した家だけ。お父さんやお母さんは映っていなかった。
咲澄「………ここから出たい。でも………」
そう思ってるのは皆同じ。私だけじゃない。さっき龍園寺君が言ってくれた。もし龍園寺君が私を励ましてくれなかったら今頃………
咲澄「・・・龍園寺君、ありがとう。」
ピンポーン………
咲澄「こ、こんな時間に誰かな!?」
こんな状況で私に会いに来るなんて・・・まさか!?
私は恐る恐るドアを開けた。すると、そこにいたのは・・・
<龍園寺side>
天風「・・・」
龍園寺「………天風?」
ドアを開けるとそこにはつなぎのチャックを上まで上げている天風がいた。だがいつもと様子が違う。
龍園寺「ど、どうしたんだ?一人で行動すると危ないぞ?」
天風「あの……その………」
龍園寺「もしかして何かあったのか?困ったことがあれば俺に相談してもいいぞ?」
これでも俺は天風の事を友達と思っている(あっちは俺みたいな一般人と違って超高校級だから友達とは思ってないかもな。)
外に出たいってのも分かる。だから例え俺を殺しに来たにしろ、少しは相談してほしいものだ。
天風「じゃあ、お言葉に甘えてお願いするっす………龍園寺さんの部屋で泊まらせてほしいっす!!!」
龍園寺「……は?」
天風の口から予想外の発現が出てきた。今俺の部屋に泊まりたいって言ったのか?それはちょっと危険じゃないのか?
龍園寺「きゅ、急にどうしたんだ?」
天風「一人じゃ寝るのが恐いんっすよぉぉぉ!!(涙)」
龍園寺「あぁ、そういうことか。」
どうやら天風はあまりにも怖くて一人じゃ寝れないようだ。
龍園寺「でもどうして俺の所なんだ?俺よりも信用性高い奴沢山いるだろ?」
天風「俺と龍園寺さんは既に『エターナルフレンド』の関係っすよ!だから龍園寺さんの所に来たっす!」
龍園寺(『エターナルフレンド』?日本語に直すと……)
龍園寺「"永遠の友達"・・・か?」
天風「そうっすよ!俺と龍園寺さんはとっくに友達を越えた『エターナルフレンド』っす!」
龍園寺「・・・悪くは、ないな///」
天風「というわけで『エターナルフレンド』の龍園寺さんと一緒にお泊まりしたいっす!」
龍園寺「おう、いいぜ!俺の部屋でよかったらな。」
天風「お邪魔するっすよ〜♪」
天風はこんな一般人の俺でも友達………いや、『エターナルフレンド』と呼んでくれたから凄く嬉しい。
俺は軽く部屋を掃除して天風を招き入れた。
<咲澄side>
星野「あっ、咲澄ちゃん!今大丈夫?落ち着いた?」
咲澄「………星野さん?」
ドアの前には星野さんが立っていた。どうやら私の事が心配で来てくれたようだ。
咲澄「まぁちょっと不安で恐いけど……大丈夫だよ。わざわざ来てくれてありがとう。」
星野「フッフーン、私が咲澄ちゃんの部屋に来たのはもう一つ理由があるのだー!」
咲澄「えっ、何かな?」
すると、星野さんは誰にも聞こえないように私の耳の近くで小声で言った。
星野「……龍園寺のこと気になるんでしょ?」ボソッ
咲澄「!?」
星野ちゃんが突然そんなことを言った。
な、何で分かったの!?
星野「エスパーだから!」ドーン
咲澄「ほ、星野さん!?私の思ってること読み取らないでよぉ!!」
星野「エッヘヘーごめんね!でも否定はしないんだね?」ニヤニヤ
咲澄「………あ」
星野さんのエスパー発言に気をとられていて否定するのを忘れていた。
星野「よーし!今日は咲澄ちゃんの部屋にお泊まりしてあんな事やこんな事を朝まで聞いちゃおっかなー♪」
咲澄「えぇっ!?お、お泊まりはいいけど朝までなんて無理だよぉ!」
星野「あ、お泊まりしていいいの?ヤッタァ♪」
咲澄「ちょ、ちょっと待ってね!」
私は急いで部屋を掃除して星野さんを招き入れた。
- Re: ダンガンロンパEXTRA 〜二人の幸運と一人の絶望〜 ( No.29 )
- 日時: 2014/03/22 23:49
- 名前: レイナ (ID: QcQewiLv)
<龍園寺side>
えーどうも。龍園寺 海斗です。ここは今俺の部屋であります。
現在午後10時、夜時間となっています。部屋には"超高校級の鍛冶職人"天風夜刀さんがいらしております。
彼は夜寝るのが恐いと言って俺のところに泊まりに来たのでした。回想終わり。
「龍園寺さん誰に向かって話してるっすか?」
「気にするな。状況説明だ。」
「?」
(昼頃はあんなことがあったってのによく俺と二人きりになれるよな……というか何を話せばいいか分からない・・・うーん・・・)
・天風は好きな人いる?
・ぶっちゃけお前セトじゃね?←
・『エターナルフレンド』っていつなったんだ?
「一発殴っていいっすか?」←模擬刀構えて
「それ殴るとは言わないぞ!」
「模擬刀の先制攻撃っす!」
「じょ、冗談だからな!!!」
「ならいいっすけど……」←模擬刀直し
あ、危なかった……天風は怒らせたら恐いタイプとみた・・・
・天風は好きな人いる?
・『エターナルフレンド』っていつなったんだ?←
「ん?急にどうしたっすか?」
「いや……俺みたいな普通の人と友達になるって…なんかあれだろ?」
「・・・」
天風はすげぇ才能を持った有名人だ。それに比べて俺は抽選で選ばれた一般人だ。そんな俺と天風が釣り合う訳がない。
「なーに言ってんすか。友達に上下なんてないっすよ!」
「そうか・・・?」
「それに友達ってのはいつの間になってるものっすよ♪」
「そ、そうなのか…………」
天風っていい奴だな………でも一瞬顔がひきつっていたのはどうしてだろうか?
・・・いや、嫌なことは誰だってある。聞かない方がいいだろうな。
・天風は好きな人いる?←
「・・・そういう龍園寺さんはどうなんすか?」ニヤニヤ
「・・・え?」
「とぼけないで欲しいっすよ、やっぱ咲澄さんっすよね♪」
「・・・はぁ!?」
俺はつい驚いてしまった。だって咲澄のことそんな風には思っ・・・いや、確かに可愛いとは思うけどさ。
「だって一番多く喋ってるのって咲澄さんっすよ?」
「・・・そういえばそうだな。」
初めて会ったときも、校内捜索したときも、今思ったら咲澄と結構しゃべっていたな・・・
「だから咲澄さんのこと好きって認めちゃっていいっすよ♪」ニヤニヤ
「いや、待て、俺は別に・・・」
「決めたっす!今日は洗いざらい全部話すっすよ!・・・今日は寝かさないっすよ?」
「その言葉ある意味危険だぞ!!!」
「とりあえず、覚悟するっすよぉ?」ニコォ
「・・・アポぉ」
天風が寝るまでずっと質問攻めされた・・・
<咲澄side>
「んで?どうして龍園寺のことが好きなの?」ニヤニヤ
「はうっ!?」
星野さんは単刀直入に質問してきた。
「あ、あのね!別にまだ好きって訳じゃないよ!!気になってるだけだし!」
「ふーん、まだってことはこれからなっちゃうの?」ニヤニヤ
「はううっ!?」
星野さんは私の図星をついてくるなぁ……
「もう、咲澄ちゃ・・・いや、玲奈は可愛いんだからもう!」
「ほ、星野さん?」
「チッチッチ,私のことはしたの名前で呼んでね?」
「あ、うん。花音ちゃん!」
「ようし!これで玲奈とは親友の関係になったわけ!」
「し、親友!?」
私は花音ちゃんとは友達になれたかなぁ?とは思っていたけど、親友になれたって嬉しいな。
「あ、話がそれたわね。それでどういう所が気になるの?」
「え、えーっと………わ、笑わないでね?」
「ええ。当たり前よ。」
「その、ね………
龍園寺君とはどこかで会ったことがあるような気がするの。」
「・・・」
一瞬の沈黙。やっぱ笑っちゃうかなぁ…
「そ、そそそそれって!玲奈にとっては運命の再会ってこと!?」
「え、ええっと……そうなの、かな?」
「それって滅多にないことじゃん!羨ましいわね!!!」
な、なんか花音ちゃんのテンションが結構上がってるな……
「あ、でも私の勘違いかもしれないよ?」
「そんなの気にしなくていいわよ!それでどうして会ったことがあると思ったの?」
「こ、今度こそ笑わないでね?」
「いいわよ。」
私は一呼吸置いて話始めた。
「これはね、私が前に見た夢なんだけど………
私が学校にいて、皆とと仲良くしゃべっているの。それで突然場所が屋上に変わって地上を見下ろしてたの。
・・・多分飛び降り自殺しようとしてたのかなぁ?」
「と、飛び降り自殺!?大丈夫なの!?」
「ゆ、夢のなかの話だよ!?
・・・それでね、皆が私を説得してたんだけど、つい脚を踏み外しちゃって落ちそうになったの。」
「そ、それで!?」
「確か………龍園寺君に雰囲気似てる人が全力で手を引っ張ってくれて、私は助かったの。」
「ほ、本当に夢なの?リアルすぎない?」
「うーん、私飛び降り自殺しようとしたことないんだけどなぁ?」
第一本当の事だったらそれはいつのことだろうか?全く分からない。
「ほぅ…そういうことか………じゃあ次はリアル龍園寺の気になるところについて話してもらうわよ!」
「えぇ!?これだけじゃあダメなの!?」
「私を誰だと思ってるの?というわけで全部話なさーい!」
「えェ…………」
私は花音ちゃんが寝るまで質問攻めにされた………
<龍園寺side>
「や、やっと寝たか………」
さっきまで「どう思ってるっすか!?」とテンション上がっていた。でも今じゃ疲れて寝ていた。
「さて……俺も寝ようかな。」
俺はベットの空いているスペースで寝た。その時には"動機"のことはすっかり忘れていた。
………この時何が起こっていたか、俺は全く知らなかった。