二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ダンガンロンパEXTRA 〜二人の幸運と一人の絶望〜 ( No.39 )
日時: 2014/04/05 20:11
名前: レイナ (ID: VhEnEiwQ)

咲澄「どうかな綾波君、何か反論はある?」

綾波「反論が……あるかって………?

あるよ!あるある!あるに決まってんだろぉぉがぁぁっ!!!

つーか、今のって全部推論だろ?この怪我は夕方グラウンドに行って怪我しただけだっつーのっ!!

証拠がなけりゃ、ただのデッチ上げだ!そんなの認めねーぞ!!
ぜってーに認めねーぞ!!このバーカ!!!バカバカ!!
バーカバカバカバカバカーーーッ!!」


龍園寺「くそっ…綾波の怪我が夜できたことだけでも証明できれば……っ!!」

咲澄(綾波君が犯人だと示す決定的な証拠…そっか、あの人の証言なら…!!)





『マシンガントークアクション!』


綾波「俺が犯人だぁ!?勝手に決めつけてんじゃねぇよっ!!!」

咲澄「綾波君、貴方が犯人だと色々つじつまが合うの!!!」

綾波「はぁ!?そんなんだけで犯人は俺だって決めつけてんのかっ!?」

咲澄「そうじゃないの!綾波君の怪我って本当に夕方にできたのかな?」

綾波「そうだよそうなんだよっ!!!【俺がいつ怪我したか分かる】奴なんかいねぇだろ!!!バーカバカバカバカバカーーーッ!!」



【俺がいつ怪我したか分かる】>【啄木鳥の証言】


咲澄「これでチェックメイトだよっ!!!」




綾波「バカバカバカバカバカバカバカバカ!!!」

咲澄「そうだ……啄木鳥ちゃん!さっき教えてくれた目撃情報教えて!」

啄木鳥「えっ!?わわわわ私ですかぁ!?」

咲澄「啄木鳥ちゃん、手がかりはもう貴女の証言しかいないの!お願い!!!」

啄木鳥「ちちちちょっと待ってくださぁい!!!」

綾波「バカバカバカバカバカバカバカバカーー!!!」


綾波の罵倒が聞こえながらも啄木鳥は眼鏡を掛け直した。


啄木鳥「・・・綾波の目撃情報だけでいい?
綾波は21時4分2秒にランドリーで目撃したよ。」

咲澄「その時綾波君は右腕怪我してたかな?」

綾波「バカバカバカバカバカバカバカバカーー!!!」

啄木鳥「ううん、怪我してなかったよ。ちなみに朝7時21分59に部屋を出ていくところ見たけど、その時点で怪我してたみたいだよ。」

篝火「ちなみに朝オレはグラウンドで朝練してたが綾波はいなかったぞ!」

綾波「バカバカバカ……あぁ?」

咲澄「これでも夕方に怪我したって言えるかな?」

綾波「バカバカ…… バ…カ………バァ……………




パカッ?」



綾波の罵倒が、止まった。


小鳥遊「どうやら反論ができないようだな…」

雛月「これで終わり……のようですわね。」

綾波「・・・」

Re: ダンガンロンパEXTRA 〜二人の幸運と一人の絶望〜 ( No.40 )
日時: 2014/04/06 14:15
名前: レイナ (ID: ms4vV0xW)

モノクマ「うぷぷ、議論の結果が出たみたいだね!
では、投票タイムと行きましょう!オマエラ、お手元のスイッチで『クロと思う人物』に投票してください!
あっ、言っておくけど、必ず誰かに投票してくださいね。こんなつまらないことで罰を受けたくないでしょ?」

皆「・・・・・」

モノクマ「では、張り切ってまいりましょー!! 投票の結果クロとなるのは誰か!! 果たして、その答えは正解なのか不正解なのか!!」



『VOTE』

【アヤナミ】 【アヤナミ】 【アヤナミ】



モノクマ「ヤッホー!大・正・解!!黒神サンを殺したのは綾波奏流クンでした!!」

綾波「・・・」

龍園寺「どうして……どうして黒神を殺したんだ……」

綾波「………そんなのとっくに分かってんだろ?」

秋宵「………動機のことか。」


動機………俺でさえ恐ろしいと思った内容だった。家族が…家が……全て壊されて消えていた。綾波の動機とは一体……?


綾波「……俺の両親が映ってた。だけど俺が気になってたのは別の人だ。」

咲澄「別の人?」



綾波「………俺の、妹だよ。」

龍園寺「妹………?」

綾波「あぁ、俺にはさ、妹が一人いるんだ。俺がプロのサーファーになったきっかけが妹だったんだ………」


綾波は"超高校級のサーファー"になった経歴を教えてくれた。

モノクマ「おっと!ここからはちょっと長くなるから興味ない人はスキップしてね!」












<綾波side>

俺の家系はお袋、親父、俺、そして4歳離れてる妹がいたんだ。普通の家だったさ。


……妹の名前は沙羅。昔は元気なヤツだった。
だけど俺でさえよくわかんねぇ病気になっちゃってさ、ずっと家のベットの上で寝たきりの生活を強制させられて……
今までの笑顔が嘘のようになくなっていたんだ。


『俺は……沙羅を助けたい。病気を治していつもの笑顔を見せてほしい。』

小学生の時から俺はそう思っていた。






「はぁ!?ハワイ旅行ぉ!?」


ある日、俺が小学6年生になるときにお袋が商店街でハワイ旅行のクジを当てた。本当だったら嬉しいことだが、当然沙羅は連れていけない。


「そうなのよぉ、たまたま当たっちゃってね〜3泊5日当たったの〜」

「母さんすごいじゃないか!」

「ちょっと待て!沙羅はどうするんだ!?沙羅は外に出れないだろ!?」


親は妹の事をなにも考えていない……
俺はハワイに行くのを拒んだ。だけど沙羅は作り笑いでこう言ってきたんだ。



「私のことは心配しなくていいよ。私がいたらお兄ちゃんが不幸になっちゃうよ。」




その言葉に、俺は傷ついた。どうして沙羅だけがこんな目にあわなくちゃなんねぇんだよっ!?俺の怒りは爆発寸前だった。







結局俺達は妹を親戚に預けてハワイに行った。俺は妹が心配で全く楽しみじゃなかった。


……俺の人生が変わったのは旅行最終日のこと。

その時サーフィンの大会が行われていたんだ。俺はある女性のサーフィンをしている姿を見た。




ーあの波に乗ってる時の笑顔、



ーボードの上に乗って、波の上を走っているような感じ………




俺は完全にサーフィンに一目惚れしていた。


大会が終わったあと、その女性が俺に近づいてきてさ、『サーフィンやらないか?』って言ってきたんだ。当然俺はやるって言った。

俺がサーフィンやってるところを見たときその女性は驚いてたぜ。そしてその人はこういったんだ。


『キミ、サーフィンの才能あるね!!よかったらプロ目指してみないかい!?』


その言葉は、俺も驚いた。その人曰く、俺には才能があるらしく、光る原石のようだって言ってたぜ。


しかも大会の優勝賞金は結構高いらしい。
それさえあれば沙羅の病気を治せる。そう思った俺はプロのサーファーを目指す事にした。






問題が起きたのは帰ってきた後。親戚の人が沙羅の容態が急変して病院に連れていったと教えてくれた。


病院について病室に入ったときにさ、沙羅は酸素マスクつけていたんだ。


「グズッ…沙羅……一人にしてごめんよ……」


俺はその時、一人でハワイに移住することを決めた。
そしてプロのサーファーを目指して一ヶ月、俺は優勝した。

俺は優勝賞金を全て両親に沙羅の治療費として渡した。





今となっては酸素マスク無しで喋れるようになった。だけど病気は全く治らない。だから俺は希望ヶ峰学園に入ってもっと活躍しよう。そうすれば沙羅の治療費が払える。そう思って俺は"超高校級のサーファー"として入学したんだ。








<龍園寺side>

龍園寺「そんなことがあったのか……」

綾波「あぁ、人殺しは悪いことだって分かってる。だけどあの映像に沙羅は映っていなかった……病院にずっといたからな……」

龍園寺「綾波………」



小鳥遊「フン、たかがそんな事の為だけに殺したのか。無様だな。」


小鳥遊は綾波を嘲笑うカのように言い放った。


星野「ちょっとアンタ!なに言ってんのよ!?」

リエル「そうですよ!綾波さんは妹思いなんです!こんな立派なお兄さんの姿を"無様"って言うんですか!?」

小鳥遊「フン、どんな理由があったにしろ人殺しは人殺しだ。そうであろう?」

奏鳴「そ、それはそうですけど……でもッ!!」

小鳥遊「なら、そなたは理由があれば人を殺していいとでも言うのか?」

奏鳴「そ……それは………」

小鳥遊「そういうことだ。所詮平民や愚民共は無様だということだ。」


小鳥遊の鋭く、冷たい目が皆に刺さる。
ここまで言うなんてひどいだろ…………







モノクマ「ねぇねぇ、悪いんだけどさ、皆もそろそろ待ちくたびれたと思うしさ!オシオキしちゃって、いいかなー!?」

綾波「お、オシオキ……それって……"処刑"!?」

モノクマ「では、"超高校級のサーファー"である綾波奏流クンにスペシャルな、オシオキを用意しました!」

綾波「ま、待ってくれ!!!妹は!?沙羅はどうなったんだ!!?」

モノクマ「それでは!張り切っていきましょう!オシオキターイム!!!」


綾波「い、嫌だ………

嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!」


モノクマがボタンを押すと、綾波の首に鎖が掴まれ、
奥の扉に連れていかれた。

Re: ダンガンロンパEXTRA 〜二人の幸運と一人の絶望〜 ( No.41 )
日時: 2014/04/06 23:12
名前: レイナ (ID: ms4vV0xW)

『GAME OVER』

アヤナミくんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。




【綾NAMIノリ☆常夏のひと時】

超高校級のサーファー
綾波奏流 処刑執行







「………ここ……は…?」



確か俺は……龍園寺や咲澄にクロだって暴かれて……鎖に引っ張られて……そして目が覚めたらいつの間にサーフボードの上にいた。


………サーフボード?



俺は辺りをキョロキョロと見渡した。
ここは………常夏?いや、この場所は俺が初めてサーフィンをした海に似ていた。



懐かしいな……ここに似た場所で俺はスカウトされて、大会で期待の新人として出場して優勝したんだっけ……


………大きな波が来る。その上にはアロハシャツを着てサーフィンをしているモノクマがいた。
俺は唖然としてその光景を見ていた。結構上手いな………



「……ったく、俺も負けてられねぇな!!!」



俺はオシオキの事なんかとっくに忘れてサーフィンを始めた。だが…


「うをっ!!!!」


モノクマが俺が波に乗ろうとしたのを体当たりで邪魔してきた。
モノクマは俺が乗ろうとした波を横取りしていった。


「畜生……モノクマめ……」


疑問に思う。これのどこがオシオキなんだ?
そう思った矢先、突然左腕に痛みを感じた。




「いってぇ!!!一体なん…………は!?」


その先をよく見ると……海の中から左腕に噛みついている鮫がいた。


「ちょっ!!!嘘だろ!?」



左腕はサメに咬み切られ、きれいさっぱりに無くなっていた。
俺は左腕を咬みちぎられた痛みよりもサメに襲われる恐怖を感じた。



(怖い……


怖い怖い………





怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!)



俺はとっさに片手で泳ぎ始め、サメから逃げようとした。


サメは一匹しかいなかった。波の上に乗れれば助かるだろうか?俺は助かる方法を考えていた。



(俺はあんなのに噛み殺されるのか!?そんなのは嫌だ!!!沙羅に………黒神にまだ謝ってねぇんだよっ!!!)


俺は必死に泳いだ。











「………………は…………嘘……だろ?」


俺はいつの間にサメに囲まれていた。
一匹じゃない。8匹………いや、10匹位はいるだろう。


絶望的な状況だった。





俺はここで死ぬのか………………


沙羅………………俺がいなくても元気になってくれよ。


黒神……………お前を殺して悪かったな。
本当は、ターゲットをお前にして後悔してるんだ。


本当に、悪かった…………






あぁ……これが"絶望"なんだな………




俺は死ぬ覚悟をして、目をゆっくり閉じ、サーフボードの上から海に飛び込んだ……




アイテムGET!
『イルカのキーホルダー』
妹がまだ元気だった頃、誕生日プレゼントとして貰ったもの。青色で、妹とお揃いのもの。いつも肌身離さず持っていた。








<龍園寺side>

生き残った俺達は綾波が海に沈んでいく光景を見ていた。
その時海は鮮血に染まっていた………


咲澄「嘘………オシオキって………そんなっ!?」

リエル「あ、綾波さん!?」

啄木鳥「ももももしかして、わたわた私達の各分野でも!?」


モノクマ「エクストリィーム!!!アドレナリンが染み渡ってくね!!そう、オマエラには各分野でオシオキ考えてるからね!でも綾波クンの絶望したときの顔、皆わくわくしたでしょ?」

龍園寺「ふざけるな!!!誰があんなの見てわくわくするんだよっ!!!」


綾波は…………自分が好きだった海で殺された。
こんなのって……酷すぎるだろ!!!


龍園寺「全部・・・全部お前のせいだ・・・」

モノクマ「ほえ? 何がどうしたの龍園寺クン?」

龍園寺「全部全部お前のせいだモノクマっ!!お前のせいで・・・お前のせいで、黒神は………綾波は…!!!!」


気づけば俺はモノクマに拳を振ろうとしていた。だが・・・





秋宵「やめておけ・・・。」


秋宵が俺の肩を掴んで首を横に振った。
………秋宵の目はとても力強く見えた。


秋宵「お前も………黒神や綾波と同じ末路渡る気なの?」

龍園寺「え・・・」

秋宵「仇をとりたいなら………今しようとしている事は間違っている………」


そう言って秋宵は俺の肩から手を離した。 秋宵の言葉はいつもより強く感じた。


「全くもう、秋宵クンが止めてくれたからよいとしますが……

次は容赦しないからね。」


モノクマのその声音を聞いてゾクッと背筋が凍った。 長い爪を出して、左の赤い目を恐ろしいほどに輝かせていた。


「まったく……変な正義感に目覚めちゃってさ……。 まぁ、このままいても仕方ないから帰るね。 あ、帰るときはそこのドアから帰ってね!! じゃあ!!」


椅子から降りたモノクマはどこかへと消えていった。


霞桜「・・・」

天風「・・・」

星野「・・・」


俺達は誰一人その場から動けずにいた。
・・・でも小鳥遊だけはあざ笑うかのようにしてドアへ向かって去っていった。


俺はその光景をいつまでも見ていた………