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Re: 【戦国BASARA3】影近黒子【武田軍】 ( No.7 )
日時: 2014/03/15 22:42
名前: 天良 (ID: My8p4XqK)

その日の朝は修行よりも早かった。

幸村が

「滾りまするァァァァ!!!!」

と、デカすぎる声で叫んだからだ。

左手には文、右手には槍、後ろには猿飛。

どうやら、師の武田信玄から文が届いたらしい。

「頭……おかしいんじゃねーの……」

真っ黒な癖毛を結いながら眠そうな才蔵が立っていた。

あくびをするとその文に目を落とす。

「ふーん……よし、幸村の旦那!!早く雑賀衆に向かおう!」




あたり一面に広がる鉄砲の銃声。

「我らは、誇り高き雑賀衆!!」

その言葉と同時に敵が……雑賀衆が攻めてくる。

「ちぇっ、幸村の旦那、俺は頭領を見てくる。そーしたら自分で帰るから。」

「うむっ!」

才蔵は知らなかったが、この時幸村は猿飛についていくように頼んでいた。

右、左、前、後、四方八方から弾が飛んで来るが才蔵はそれを跳ね返すかの様に短刀を使い後ろに回り込んで殺す。という方法を使っている。

さすがは伊賀流である。身体能力はとても高い。

「雑賀衆の頭領ってのは……誰だ?」

呟きながら走っていくと随分と奥に来たようだ。

最後の陣も取り、もう終わりかと思われた。

その時だ。

「ふっ、なかなかやるな……」

女の声が聞こえ、黒い弾を飛ばして来た。

油断していた才蔵は肩を傷つけてしまった。

「っ!!?」

「……お前……いや、なんでも無い。」

茶色い髪をかきあげると少し笑う。

「変わってねーな……その余裕っぷり。な、サヤカ。」

「サヤカ?何故、私の名を知っている。」

女は不思議そうな顔で才蔵を見るがその目はいたって真剣だ。

「おいおい、忘れたか?俺だよ!才蔵!霧隠才蔵!」

「霧隠……才蔵?誰だ?まあ、よい。寝惚けているのなら覚まさせてやろう。」