二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【戦国BASARA3】影近黒子【武田軍】 ( No.8 )
- 日時: 2014/03/19 15:15
- 名前: 天良 (ID: LaqAx/EG)
女は2つのリボルバー(回転式拳銃)を使い足元を狙って撃って来る。
避けながら攻撃を繰り返すが足を怪我している為ギリギリで避けるのが必死だった。
「霧隠を名乗るなら、もう少し強くなるんだな。」
「本当だっての!」
火花が飛び散り地面が焼けて微妙に黒くなっていく。
間合いを見て苦無を投げるが打ち返されて避けるモノが増えるしまつ。
(こうなったら……)
得意では無いが忍者らしく忍術を使う。
ふざけたように手を組むと
「忍法、分身の術ゥ〜!!」
と言い後転跳び(バック転)をすると蔭が出来、次第に人の形に変わっていった。
「なっ!」
撃っても撃っても蔭だけでどれが本物なのか見分けがつかない。
「くっ、なんだ?昔、この様な体験をした気が……」
分身を目で追っていると後ろからふいに声が聞こえる。
「空きあり。」
その瞬間、首筋に生暖かいモノが流れ、傷みがはしった。
「どーや、サヤカ。思い出したか?」
才蔵が口角を上げると女は才蔵の後ろを見て鼻で笑った。
「このからすめ。後ろを取られている事に気が付け。」
「えっ?」
振り返ると朱槍を振り上げている男が一人。
豪華な羽に目が眩んだ。
「孫市を護るのが、俺の役目。」
降り下ろした朱槍を短刀で遮る。
「前田慶次、罷り通る!」
「こんなん、聞いてへんわ!」
重圧のある朱槍で足が軋んでいるのが分かる。
土の中に埋まりそうになるが飛んで慶次の腹に蹴りをいれた。
「はァっ……お前、なんや……?」
「俺は前田慶次。アンタ、足を痛めてんだろ?」
前田慶次……前田の風来坊として有名だが才蔵は知らない。むしろ興味がなかった。
「手加減するからさ?」
「手加減なァ……せんでエエわ。」
余裕に満ちた表情で苦無を慶次の足にうった。
その苦無を跳ね返そうと少し屈むと今度は左胸に手裏剣を二枚投げつける。
「危ねっ!」
太い朱槍で全体をガードした。
全て跳ね返されたかと思われたが、朱槍の横を通過していった手裏剣の半分が左胸下に刺さる。
「うっ……っ!!」
「チッ……猿飛の旦那?隠れてるんですやろ?ちと、薬貸して下さい。」
木の蔭を睨む才蔵に少し驚きながら薬を渡した猿飛だった。