二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ゆずはね 〜ポケモンオリジナルストーリー〜 ( No.2 )
- 日時: 2014/03/15 20:08
- 名前: シャルティン (ID: 7yVkKRde)
〜プロローグ リッカ編〜
いつものように、私は空を眺めていた。この荒れ地にいるのはもう何年目だろうか。
私の故郷は、もう無いのに。
何年も…約6年前くらいかな。私の故郷は、消えた。原因は、爆弾。
戦争中に、偶然この村が巻き込まれて、爆弾が落とされた。そして、私以外の人は消えてしまった。今でも、その傷跡は残っている。
その時から、私はずっと、その焼け落ちた、消えた村に居る。一人、生きる手段を探しながら生きてきた。
それなのに、何で私は空を見上げてるんだろう。最近、ずっとこうだ。…もしかして、何か来るのかな。
そんなの、淡い期待なのに。
「…はぁ。そろそろ夕飯の材料見つけないと」
そう言って、私は夕飯の材料を森へ探しに行った。少し遠い森だが、食べれそうなものはいっぱいある。
そこで、木の実やキノコを何個か採っていると、
期待って、実現するんだな、って思った。
「…何してんだ?」
声がする方を振り返ってみると、黒く、黄色い色が良く目立つ姿のポケモンが立っていた。種族は、ここら辺じゃ見ないけど、ブラッキー?
「…君こそ、なんでここに居るの?普通、こんなところに来ないよ」
「お前だっているだろ?」
「私は夕飯の材料を採りに来てんの。君と一緒にしないで」
ブラッキーの子は、表情一つ変えないまま、立っていた。普通そこ怒んないわけ?と、内心思った。
「…お前、あの荒れ地に住んでるのか?」
「…あんた、ストーカーの類?」
「ちげーよ!!お前がそっちの方面から来んのを見たんだよ!!」
「へぇー…」
正直、私は人を疑い深く見る癖がある。だからなのか、私はあの子を信じられなかった。信じられる相手じゃないと、冷たく反応しちゃうんだよね。
「で?あそこに居ちゃ駄目なの?」
「別に、そういう訳じゃないが…」
「ならいいでしょ」
「ちょ!待てって!!話はこれからだ!!」
「…早めに済ませてよ」
その子は、一呼吸おいて、本題を話し始めた。
「————俺が住んでる村に来ないか?」
「…は?」
「だ、だからっ!俺の住んでる村に来るかっつってんだ!!」
顔を赤らめて急いでもう一回言い直した。照れ屋なのか、普段はこんな台詞言わないのか。多分後者。
「何でそんな唐突に」
「別にいいだろっ!!で、どうすんだ!来んのか来ねーのか!!」
「…別に、一人じゃ寂しかったし、行ってもいいけど」
「そ、そうか」
安心したように溜め息を吐いた。…あの台詞、断られたら辛いしね。もっとも、別の理由もありそうだけど。
「んじゃ、ついてこい」
「ちょ、ちょっと!!待ってよ!!」
「…何だ?」
今度は少し無愛想な顔をして振り向いてきた。…顔の表情ころころ変わるな。
「私はリッカ!あんたは!?」
「…俺は、ルエ」
これが、私の、コルシア村に住んだ理由。そして、ルエとの出会いだった。