二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ゆずはね 〜ポケモンオリジナルストーリー〜 ( No.41 )
- 日時: 2014/07/06 16:13
- 名前: シャルティン (ID: /QNZT8rQ)
第3話 思いは心の奥深く
リッカseed
ミヅキと料理をした次の日、今夜はコルシア村の皆を集めて自己紹介パーティー的なことをするらしい。実際、私もまだ知らない人がいるわけで、こういう企画はありがたいんだよね。
「ルエー! リッカー! 来たよー!!」
「いるー?」
ん、まず最初に来たのはヒナノとエズキみたい。とりあえず夕方寝てからまだ起きてないルエはギリギリまで寝かせとこっと。と、近くに居るルエを放置しながら玄関に向かう。
「あ、リッカ!! こんばんわー!」
「リッカ、こんばんわー」
「2人ともこんばんわー♪」
ちなみにヒナノとエズキの私への呼び方が変わってるのは私が頼んだから。
—————…って私は何を言ってるんだ…。…まぁいっか。
非常に楽観的な思考である。
「あれー、ルエはー?」
「もしかして…寝落ち?」
「せいかーい」
えー、とヒナノが口を3の形の様にした。
ほんと可愛いなこの子…。
「でも、そろそろ皆来るから起こしといたほうがいいかもよ?」
「え、ホント?」
「あ、じゃあボクたちが起こしに行ってくるー!!」
「わ、ありがとー♪」
えっへへー、と喜ぶヒナノを抱く。
———…妹出来たらこんなんなのかな。私妹バカになるかもしれない。でもいいや。
私の思考はもうダメでした。
2人が起こしに行って数分後、ヒナノ、エズキ、ルエの3人が下りてきた。と同時にミヅキとテトラが来た。
「こんばんわですね♪」
「ミヅキこんばんわー♪ テトラも」
「ん、ばんわー」
「テトラテトラー。『ばんわ』しか言ってないよー?」
早速テトラがヒナノに突っ込まれた。この人毒舌だけどボケてるよね。改めて実感。
そのすぐ後にもう1人が来た。
あれ、この子見たことないや。と一目見て思ったのはグレイシアの少女。おっとりしているような感じ。
「こんばんわー」
「ん、こんばんわ、アユリ」
「アユリ?」
聞き覚えのない名前に疑問を覚える。
んー、確か家はあったけど誰もいなかったような…。
その疑問にアユリが自己紹介を交えながら答える。
「初めまして、アユリです。ひーちゃんとえー君の幼なじみだよ。今まではちょうど遠出してたの」
「ひーちゃん? えー君?」
「僕とヒナノのこと」
「あ、なるほど」
聞いたことのないあだ名にエズキが説明してくれる。
アユリちゃんかぁ。自己紹介してもらったんだし、私もしなきゃね。
「初めましてー。私はリッカ。よろしくねー」
「うん、よろしくねー」
…何だろう、この子、予想以上にぽわぽわしてた。いや、そもそもぽわぽわって何さぽわぽわって。…私にわからなくて他の人に分かるのかな。多分ないな。
「ん、どうやら最後の2人が来たみたいだぞ」
今まで何も話さなかったルエが突然話し出した。
あ、目覚めたみたい。
玄関をちらりと見ると、そこにはブースターの少女とサンダースの少年が立っていた。
「こんばんわ、よね」
「……こんばんわ」
「来たか」
ルエが呆れたように言う。ブースターの少女はじろっと、睨むと、私の方を見て自己紹介をした。
「初めまして、貴方が例の新しい住人さんね。あたしはナシア。以後よろしくね」
「リッカだよ、よろしくね」
「…セチル、よろしく」
「よろしくー」
どうやらナシアが自信家とかそう言う類の人でセチルは無言タイプかな?
とか心の中で思っていたらテトラがにやりと笑って一言言った。
「へぇー、2人で来るってことはやっぱりそうなんだぁ。熱いねー」
「だ、だだだだ誰がだぁぁぁああああ!!!」
「……うるさい」
訂正、ナシアはツンデレの様です。ていうか顔真っ赤にした状態で言っても説得力ない。まぁ、セチルには見られてないみたいだけど。というより、テトラは人をからかう癖直して方がいいと思うよ。心の底から————
—————…ブースターって恥ずかしくなったら沸騰(ふっとう)したくらい熱いんじゃないかなぁ。
…建前を出してどうでもいいことを考えていた。
ちなみに今回のパーティーで分かったことは。
・エズキとヒナノは双子でヒナノが双子の姉でエズキが双子の弟
・ナシア → セチル
・アユリはエズキ・ヒナノの双子と幼なじみ
・ナシアは恋バナが大好き
・ルエは物づくりが得意でよくなんか作る
・テトラはミヅキにだけ毒舌を言わない
・コルシア村は現状態ではブイズのみが暮らしている
・コルシア村の周りには村や町はなく、焼け跡ばかり
————2828しちゃっていいかな? いいよね?
と、言うのは置いておこう。
「…でも……」
『焼け跡』…。私が村に来る前に居た場所も焼け跡。その隣にあった村も焼け跡。そのまた隣も焼け跡。
「っ、」
あの村で、何があったのか————
・・・・・・・・
私はそれを一切覚えていない。
気付いたらあそこに立っていた。もう、何もなかった。ただ—————
『————! ————————!!』
あの日から聞こえるただ一つの声。
『———っ! ——い——ら——!!』
この声だけが。私の————
『——てっ! ——いだ—らっ—!!』
本当の記憶の頼りだった。
『やめてっ! お願いだからっ…!!』