二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ゆずはね 〜ポケモンオリジナルストーリー〜 ( No.7 )
日時: 2014/03/31 16:39
名前: シャルティン (ID: 7yVkKRde)

第1話 紫水晶の瞳

「この村も変わりましたよねー」
「…いきなり何さ」


僕の目の前に居るシャワーズの少女、ミヅキがいきなり言った。まあ、少し考えれば分かるけどさ。

「…ああ。ルエと新しく来た子のこと?」

「はい!」

ルエはともかく、新しく来た子はリッカの事だ。ルエがこの前に連れて来た子。今はルエと一緒の家で手伝いをしてるらしい。

「ルエはリッカちゃんが住み始めた頃から毎日家から出てくるようになりましたし!」

「あれ、リッカに言われ始めたのが原因だと思うけど」

「…確かにですね」

そこは普通は納得しちゃ駄目なんだろうがそれがルエだからしょうがない、としか言えない。まったく、なんでアイツは女の子に頑張れ言われてんのさ。

「リッカちゃんは料理上手いですしね!!」

「…まあ今僕の目の前にいる人よりは断然にね」

少しからかい気味でミヅキを見ながら言う。そしたらミヅキは頬を膨らませて言った。

「もう!そんなに下手じゃないですよ!!」

「この前木の実黒焦げになった料理出したの誰だっけ?」

「…私です」

少し呆れ気味に事実を言うと、ミヅキはしょんぼりとした。

「砂糖と塩間違えたの誰だっけ?」

「…それも私です」

これも事実。ていうか瓶の蓋の色赤と緑で違ったのに何で間違えるかなぁ…。あん時は本当にそれ間違える人居るんだ。って思ったよ。

「うう…。今度リッカちゃんに教わりに行きましょうか」

「家事全般を?」

「もちろんです」

…それはそれでリッカの身が持たないんじゃ。そして、気になったことを言う。

「…どっちが年上だっけ?」

「…私です」

まったく、下の子に教えてもらうの恥ずかしくないのかな。いや、多分ミヅキは家事全般苦手なのを直すことしか今考えてないね。まあその前にリッカが困ると思うけど。

「…もういいです。リッカちゃんに教わって料理上手くなったらテトラに食べさせてあげます」

少し涙を浮かばせた状態で言った。…やりすぎたなぁ。って、今さりげなく重要なこと言ったような?

「…うん?僕が?何?」

「だから、料理教わって上手くなったらテトラに食べさせてあげます」

「……え゛?」

うん、僕終わったな。
ミヅキはドジだけどアユリみたいに日常的に起こるドジじゃない。家事全般の時だけ何故か起こる。…料理下手なのもこれが原因。
ていうか終わるの前にその上手くなるまでが遠い気がする…。
でも、ミヅキの紫色の水晶のような瞳に偽りの色は無く、寧ろ、本気で成功させそうな瞳をしていた。

うん、終わった。覚悟しよう。

「じゃあ早速リッカちゃんに教わりに行ってきますね」

そう言ってミヅキは立ち去ろうとした。あー、そういえば僕もルエと久しぶりに話そっかなー。

「待って。僕も行く」

「何でですか?」

「ルエ」

「…ああ、なるほどです」

正直、最近の話と苦労人同士の話だけどね。一応、気が合ってるから話しやすい。

「じゃあ、一緒に行きましょうか」

「ん」

そうして、僕達は少し急ぎ足でリッカとルエのいるところへ向かった。