二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ゆずはね 〜ポケモンオリジナルストーリー〜 ( No.76 )
- 日時: 2014/08/20 11:04
- 名前: シャルティン (ID: /QNZT8rQ)
第5話:未来図
「—————あ、着いたんじゃないかな」
唐突にリーフィアの少女が隣のブラッキーの少年に言う。
ブラッキーはその言葉に肯定するように頷く。
2人はその先に見える小さな村を見つめた。
「じゃないかな? あれが—————コルシア村」
コルシア村の1つの家、ヒナノとエズキの住む家に村のみんなは集合した。
その中で1人、ヒナノはみんなの真ん前に立ち、子供特有の高い声で話し始める。
「みんなにお知らせー!! 今日、ライに続いてまた新たに住民が増えることになりましたー!! ぱちぱちーっ」
余程嬉しいらしく、効果音まで自分で言ってしまう程はしゃいでるヒナノは、見てて可愛らしい。リッカは心中でそう思った。
ヒナノは一回転その場でくるりとターンをしてこちらを向いてまた話し出す。
「そ・こ・で!! 新しい住民さんを村のみんなの代表で誰か2人にお迎えアーンド村の案内をしてもらおうと思いまーす!」
その言葉に苦笑いする者、露骨に嫌そうな顔をする者、終始笑顔の者、ひっそり立ち去ろうとする者がいた。
「ライはまだ村で分かんないところあるだろうから駄目だし、リッカとルエはライを見つけたからその3人は抜かして、じゃんけんで決めよーっ」
「公平だから?」とエズキが聞くと「もちろんっ」と元気いっぱいに胸を張ってヒナノが答えた。ルエはついさっきまでしていた嫌そうな顔を戻して安心していた。
恐らく、彼の事だから頼まれてもめんどくさい、と言うのだろう。
「さーいしょーはグーっ、じゃーんけーんぽいっ」
と、ヒナノの掛け声により、じゃんけんが始まった。何回か同じようなことをやった結果、ナシアとアユリになった。ナシアはめんどくさい、とでも言いそうな顔をして、アユリは笑顔だった。その終始笑顔は初めて見る者はちょっと怖いかもしれない。私も怖かった。
「じゃ、さっさと済ませてくるわ」
「行ってきま〜す」
そんなことを言っている間に、2人は玄関を開けて出て行った。みんなでその光景を見送り、ナシアたちが新住民さんを連れてくるまで待つことにした。
ナシアseed
あー、めんどくさい。…何故あたしはあそこでパーを出さなかったんだ、うぅ、あたしの馬鹿。と、自己険悪していると、コルシア村の入り口に着いた。隣のアユリはどこはかとなく嬉しそうだ。
「…アユリ、あんたそんなに楽しみにしてたの?」
「? そうだよ? 普通楽しみじゃないの?」
きょとん、とした顔で答えられたので小さく溜め息を吐く。
—————この子って何でこんなに素直なのかしら…。
あたしはアユリみたいに素直になれませんよどうせ相手を苛立たせるばかりですよアイツだっては? とでも言いそうな顔してこっち見てたしあぁもうイラついてきたっ!!
「…? ナシアさん、急にどうしたんですか?」
「なんでもないっ」
「ならいいけど…あ、来た」
うん、軽くスル—してくれて助か—————は、来た?
驚いて真正面を見るとリーフィアとブラッキーが歩いてきた。リッカとルエに似てるがブラッキーの方は全くもって雰囲気から違うと分かる。
「あ、この村の人ですか?」
「そうよ。あたしはナシア」
「わたしはアユリ、あなたたちは?」
こちらが自己紹介をしたのであちらの名前も聞く。
リーフィアの少女から答えた。
「私はリーフ。よろしくね♪」
「僕はダーク。よろしくね♪」
と、2人はニコッ、という効果音が付きそうな笑顔をする。
—————アンタら仲良いわね、語尾まで一緒なわけっ!?
と、内心ツッコミつつ、『夫婦』だと聞いていたのでツッコミはそこで終わったが。
「じゃあ、さっそく案内をするわ」
「こっちこっち〜」
あたしがそっぽを向いて歩き出すと連れる様にアユリが手招きをしながら歩き出す。
2人も歩きながら村の景色に驚いていた。周りをきょろきょろ見ている。
「まず、ここが広場よ。昼間は何人かみんなここにいるわ」
「と、いっても村の住民はリーフとダーク合わせても、ひぃ、ふぅ、みぃ……おぉ、12人ぴったりだね」
若干驚いてるアユリ。えーと、リッカ、ルエ、ヒナノ、エズキ、アユリ、あたし、セチル、ミヅキ、テトラ、ライ、リーフ、ダーク。確かに12人ね。
「あ、でも結構いるね」
リーフは12人、と口に出した後に村を見まわしてから言った。
ダークも同じように感じているらしい。
「イベントがある時もここに集まるんだよ〜」
『イベント?』
アユリの言った「イベント」という言葉に反応し、2人は聞き返す。
「イベントはあんまりないけどね。クリスマス、年末、果物収穫祭、後はゴミ拾いとか?」
「えーと、クリスマスと年末は行事だから年に1回で、果物収穫祭は年に5回、ゴミ拾いが年に2回かな」
なるほど、と納得した2人を見て、次の場所に向かった。途中に雑談を交えながら。
「あ、私たちと同じで最近来たばかりの人っている?」
「リッカとライ、かな?」
「その2人は正式には迷い人だけどね。1人は主探してるし」
主、という言葉にトレーナーが思い浮かんだのだろう。珍しげに驚いている。
「あ、じゃあリッカとライって?」
ダークはその2人の事を聞いた。「後で家案内してる時に説明するわ」と答えといた。
とか言いながらとある道の前に着いた。
「ここからあそこの森に行けるわ」
と、道の向こうにある多分大きいだろう森を指差した。話によると、ルエがリッカと出会った場所らしいけど。
「あそこで木の実とか採れますからね。水はそこからとれるよ〜」
と言ってアユリは井戸の方に行った。井戸は小さいが水はとてもきれい。
「後は各家の紹介よね」
めんどくさい、と思いながらも簡潔に家を見ながら紹介する。
- Re: ゆずはね 〜ポケモンオリジナルストーリー〜 ( No.77 )
- 日時: 2014/08/20 11:05
- 名前: シャルティン (ID: /QNZT8rQ)
内容は省くけど。最後にヒナノの家。
「ここはヒナノとエズキの家。ヒナノはエーフィの子供の女の子で、エズキはイーブイでヒナノの双子の弟」
「ここにみんな集まってるから入ろ〜♪」
と、あたしたちが入るように言うと、2人は普通に疑問を覚えるわけもなく入っていく。
そこには、村の住民の面々が揃っていた。
「じゃあ、リーフとダークの名前はみんな知ってるし、挨拶だけでも」
「よろしく♪」
「よろしくね♪」
2人が挨拶したのを見て、リッカをちらりと見る。視線に気づいたのか自己紹介を始めた。
「ん。私はリッカ、よろしく」
「…俺はルエ。まぁ、よろしく」
「ボクはヒナノ! よろしくねっ♪」
「ぼくはエズキ、ヒナノとは双子だよ」
「……セチル」
「ミヅキです。よろしくお願いしますね」
「ぼくはテトラだよ」
「どうも…ライだ」
と、順番に自己紹介をする。と、終わったところでヒナノが立ち、「よーし!」と勢い込んで、近くのボードに「歓迎会!!」と書いた。
「リッカとライとリーフとダーク!! 4人の歓迎会をしようよっ!」
『おぉー!!』
その場に歓声が出る。当の4人は困惑していてリアクションに困っている。
「え、え?」
「…??」
「えっと…?」
「あ、あはは…」
何事かと困惑するリッカ、なにがなんだかよく分かっていないライ、困りながらも苦笑いして返すリーフとダーク。
そんなこんなで歓迎会が始まった。