二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.103 )
日時: 2014/04/02 11:14
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

咲夜「お嬢様」

レミリア 「何?」

レミリアの紅茶を入れていた咲夜である。

咲夜 「すごく嫌な予感がします」

レミリア 「それは紅魔館にってことかしら」

咲夜 「いえ、紅魔館にも関連しますが、暁のことです」

いやな予感というものでありながら、咲夜は断言した。

右手を顎に当て、思考をまとめるレミリア。

レミリア 「そういえば、前にもあったわね」

咲夜 「はい」

レミリア 「その時は、輝夜と相手の居城で弾幕を始める寸前だったと……」

咲夜 「暁自身が言っていたので、間違いないです」

レミリアは数瞬考え、頬に手を当てた。

レミリア 「心が繋がる二人、ね。羨ましいわ」

咲夜「お嬢様!?」

全く予想外の返答に動揺する咲夜。

そんな咲夜にレミリアは追撃の手を緩めない。

レミリア 「あら、咲夜は暁が嫌い?」

咲夜 「え、いや、そういうことではないですけど……」

レミリア 「私は好きよ」

咲夜 「!?」

レミリア 「咲夜は暁が好きかしら?」

咲夜 「それは、その……」

そして堪えきれないというように、笑いだした。

レミリア 「ちょっと虐めすぎたかしら。私が言ったのは家族としてってことよ」

一呼吸おいて話を続ける。

レミリア「パチュリーも小悪魔も暁も美鈴達も、もちろん貴女も私は大好きよ」

咲夜 「お嬢様……」

そう言ったレミリアはとても綺麗で、咲夜は暫く見惚れてしまった。

レミリア 「貴女の予感は簡単に無視できるものではないけど、今は待ちましょ。信じて待つことも必要なことよ。助け合うことと依存することは違うわ」

それに、とレミリアは続けた。

レミリア 「もし暁が消えるようなことがあれば、戦争よ。他ならぬ私が、存在の根源からあちらを消し去る」

咲夜は手に持っていたティーカップを落としそうになって、ギリギリで持ちこたえた。

それだけの意志がその言葉には詰まっていた。

レミリア 「さ、入れてくれない?」

咲夜 「はい」

咲夜は不安げに窓の外を見上げ、作業に戻った。

窓の外の暗くなった空には、満月が浮かんでいるだけだった。