二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.109 )
日時: 2014/04/02 12:02
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

フランは認識と同時に急制動、真逆の方向に飛び退く。

暁は、その槍に対して一瞬驚愕する。

それは、槍が飛んできたことにではなく、その持ち主に心当たりが有ったからだ。

いち早く驚愕から抜け出し、漸く暁はレーヴァテインを掌握、白は収縮し、ポンッと呆気ない音とともに消えた。

暁 「レミリア+!」

その間にフランは邪魔をしてきたレミリアに突っ込んでいく。

フランを止めるため、足場を踏みしめたとき、袖に抵抗を感じた。

咲夜「暁」

振り返れば、そこにいたのは咲夜だった。

暁 「な——」

咲夜 「全部準備はできてる。あとは移動するだけ。お嬢様は大丈夫、絶対無事に運んでくれる」

暁は『何故』という言葉を閉まった。

今は必要ではなく、確かにフランを『止める』為には二人の協力が必要だったからだ。

暁 「場所は?」

咲夜 「今お嬢様が投げ飛ばした辺り」

咲夜が指差したほうを向くと、遥か先にフランを投げ飛ばしたレミリアがいた。

よし、と暁は頷くと咲夜をお姫さま抱っこした。

咲夜 「え? ちょっと!?」

暁 「口を閉じていろ。舌を噛むぞ」

慌てる咲夜に静かに言いながら、四度右足で足場を叩く。

人里を越え、竹林の浅い位置を目指し左足で足場を蹴る。

それは普通の一歩。

だが、そんなものは序章に過ぎない。

言うなれば、ジェットコースターが加速する前にゆっくりと坂を上ったというところだ。

暁 「しっかり捕まれ。落ちるぞ」

咲夜 「待っ——」

咲夜の言葉を待たず、暁は更に一歩を踏み出した。

咲夜に言葉を止めさせたのは、空気の壁。

暁は明らかに音の領域で進んでいた。

漸く暁が言った意味を理解した咲夜は、力の限り暁にしがみつく事にした。