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Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.115 )
日時: 2014/04/02 12:38
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

第二十九章−近づいたり遠ざかったり−

咲夜は、寝呆け眼を擦りながら起き上がる。

起き抜けの頭ではいくら考えても答えは出ない。

台所では既に朝食が出来ているのだろう、部屋まで美味しそうな匂いが漂っていて、それが咲夜の思考を引っ張っていく。

暁は時間に正確だ。

いつも同じ時間に朝食が出来上がる。

いつもは手伝いなどをするようにしているので、咲夜にとっては常日頃よりも若干遅い起床だ。

それに気付いて急いで服を着替え、部屋を飛び出していった。

そうしているうちに、夢は夢故に薄まったのだった。








廊下を駆け抜け、台所のドアを勢い良く開け放った。

その先にはいつもどおりの暁の姿と、レミリアの姿があった。

暁 「おはよう、咲夜」

レミリア 「朝から慌ただしいわね、どうしたの?咲夜?」

ごく自然に挨拶をしてくる。

咲夜 「おはよう、暁。おはようございます、お……お嬢様?」

レミリア 「あら、咲夜。私はここにいてはいけないのかしら」

咲夜 「い、いえ、そういうことでは……。でも、お嬢様料理できたんですか?」

レミリア 「妖精メイド達に料理を教えたのは誰だと思ってるの。それに、元々はフランの世話だって私一人でやっていたのに」

呆れたようにため息を吐き、答えるレミリア。

レミリア 「ダメよ、咲夜。質問する前に答えにたどり着かなきゃ。貴女は私のメイドなんだから」

起きたばかりで頭が未だぼーっとしているとか、突然のことでとか、色々言い訳したいこともあったが、それこそ完膚無きまでに叩きのめされるだろう。

レミリアのお小言に咲夜は、ある意味素直にうなだれた。

だから気付かなかった。

何故ここに二人がいるのか。

気付けていたら此処から先のことは変わっていたのかもしれない。