二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.116 )
日時: 2014/04/02 12:42
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)


暁「咲夜。準備ができたら森の出口に来てくれ」

咲夜 「え? 家事はどうするの?」

朝食を食べ終わり、二人が食器などの洗い物を済ませたところで暁が口を開いた。

無論、仕事はこれから始まるものであって、ほとんど終わっていないのと同じ状態。

当然の疑問を咲夜は投げかけた。

暁が今まで家事をしない日など、通常時にはありえないことだった。

暁 「代役を立てた。今日の分は問題ない」

咲夜の分もな、と暁は言う。

若干の違和感を持ちながら、次の疑問を投げる。

暁 「出かけるならここから一緒に行けば良いんじゃ——」

レミリア 「ダメよ、咲夜」

咲夜 「お、お嬢様!?」

後ろから抱きつきその言葉を止めさせたのは、レミリアだった。

レミリア 「これはね、デートのお誘いよ。貴女、今気合い入ってない服装じゃない。暁はその気合いの入ってない服装着替えてこいって言ってるのよ」

暁 「そこまでは言ってないが……」

暁は軽くツッコミを入れながら、言うべきことを整理する。

暁 「そうだな、ちゃんと言うべきか」

コホンと一つ咳をして、それから言った。

暁 「今日一日俺に付き合ってくれ」

咲夜 「でーと……? 私と暁が……?」

たっぷり三秒かけて理解し、暁の方を見やる。

特に大きな感情も無く……いや、その顔は無表情過ぎた。

それ故に、咲夜にはわかった。

暁の言葉が本当であることと、それが真剣な気持ちであることが。

カーっと赤面する咲夜。

咲夜 「お嬢様、失礼シマス」

そう片言で答えると、素早くレミリアの拘束を抜け自らの部屋へ走り去った。

何とかポーカーフェイスを保ちきった暁はほっと息を吐く。

暁 「さて、一応承諾ってことでいいのか」

レミリア 「あの子が断るはずもないじゃない」

暁 「そんなものか?」

レミリア 「そんなものよ」

優しい微笑みを零しながら、レミリアが言った。

気付かれない程度に暁は表情を変え、また戻した。

暁 「では、俺は先に行って待ってるとしよう」

レミリア 「そうね、デートは男が待ってるものだもの」

レミリアは袖を口に当て、笑いながら言った。

そうして、

レミリア 「いってらっしゃい」

レミリアが言った。

その言葉に暁は答えられなかった。