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Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.53 )
日時: 2014/04/01 12:49
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

暁「居合いの極意その一、居合いは究極の不意打ちであるべし」


赤い光のきらめき。

は逃げ道のなかったはずの暁の前に現れた一本道。

永琳に向かって暁は駆ける。

弓を放ちそれを阻止しようとするが、宙に舞い上がり、暁は避けた。

刀の間合いだ。

だが、避けた具合が悪く踏み込むことも踏ん張ることもできない体勢。

暁 「居合いの極意その二。いかなる体勢でも神速を以て放つべし」

——居合『鬼神剣』

そんなことは関係ないとばかりに撃たれた居合いは永琳に直撃。

永琳 「このスペルは使わないつもりだったけど」

しかし、その代償は大きい。

鈴仙 「待ってください師匠!」



——秘術「天文密葬法」




いつのまに気付いたのか、駆けつけた鈴仙が叫んだが、永琳のスペルは止まらない。

先ほど放たれた矢。

今までは地面が抉れる程の威力だった。

しかし、今のは抉れず突き刺さり光を放っている。

黒くどこまでも深いそんな空間に放り込まれた。





暁 「時間断層、虚数世界、斜行概念どれもありそうだな」

脱出する術を探っていた。

暁 「が、おそらくは時間断層だな」

時間断層であることがなぜかわかる。

暁 「咲夜か。戦っておいて助かったな」

おそらく咲夜の時止めから能力で脱出したからだろう。

咲夜ならびに戦闘の場を作った美鈴にも感謝した。

感じられるならば問題はない。

物理的な意味が無いならあることにしてしまえばいい。

暁 「居合いの極意その三。如何なるものも切り裂くべし」




——神鬼「羅生門」





鈴仙 「師匠、なんで……」

今にも泣きだしそうな顔で、鈴仙が問う。

暁 「暁は姫様を殺す可能性がある。だから排除するわ」

永琳は無表情に鈴仙の方を見ずに答えた。

鈴仙 「でも!」

永琳 「黙りなさい。これは私が決めたこと。あなたには関係ないわ」

二の句を接がせずピシャリと言い切る。

それ以上しゃべるなと言うように。

永琳 「それよりも下がってなさい。次の攻撃は辺りなんて気にしてられないわ」

発動されているのは天文密葬法。

時間断層に落とし、封じ込めるスペルだ。

それなのに永琳は次の攻撃があると断言した。



それは妖怪の本能か。

反射的に鈴仙は飛び退いた。




——神鬼「羅生門」



断層に亀裂、そこから暁は飛び出した。

互いにこれからスペルを放つ。

用意されたのは最大火力。

結末は如何なるものか。



——秘薬「仙香玉兎」

——禁書「平家物語」


二人は光に包まれた。