二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.55 )
- 日時: 2014/04/01 13:03
- 名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)
第十四章-侮る無かれ、これでも主なのだから。 ‐
暁「よろしく頼む」
そう言って暁は頭を下げた。
永琳と戦った朝のことだ。
すでに二人は回復が終わり、外見からは戦いの後など見て取れない。
だが、全員今あったことを聞き、何をするか理解し、頭を下げた夕霧への協力を受理した。
暁 「永琳には、これの解析を頼む」
取り出したのはパチュリーから借りた三宝絵、それの写本である。
永琳 「どうしてこれを?」
暁 「日本の風習でな。全く別のものに見せ掛けて術式を後世に伝えるというのがある。桃太郎の話がその実、錬丹術の術式であるようにな。そのひとつが」
永琳 「この本というわけね」
永琳が後の言葉を受け継いだ。
暁 「そうだ。もう一冊が平家物語。こちらは本物を使う。だが、パチュリーの持ち物だからな。それなりの代償が必要になるだろう。加えて、術式の起動に大規模な本陣と気の流れの操作も必要だ。とにかく解析を終えなければ話にならない。本の解析はこの計画の要だ。新月の三日前には終わらしてくれ」
永琳 「わかったわ」
暁 「他のみんなは本陣の作成と他陣営への牽制だ。本陣作成は当日までばれぬように慎重に行なってくれ。そこの指揮はてゐに頼む」
てゐ 「はいよ」
てゐが請け負った。
暁 「鈴仙は竹林に侵入者が無いように見張りを頼む」
鈴仙 「わかった」
暁 「俺と輝夜は周りへの手回しだ」
輝夜 「私が?」
ほとんど外に出ることのない輝夜が尋ねた。
暁 「ああ、妖怪山の介入があるとやり辛い。だが、妖怪山と関係が深いものがいないようなのでな。こういう場合はトップが行くべきだろう」
永琳 「無理よ」
永琳が答えた。
暁 「何故だ?」
永琳 「姫様はあの山は登れないわ」
暁 「……なるほど」
暁も気が付いた。
輝夜の蓬莱ニートと呼ばれるほどの生活ぶりを。
暁 「ならば、輝夜は鈴仙の手伝いを頼む。対外交渉は俺が引き受けた」
こうして役割は決まった。