二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.64 )
日時: 2014/04/01 15:01
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

そしてあっという間に日が落ち夜明け前だ。

残る時間はほぼ後丸1日。

御柱は一部すら欠けず暁の前にそびえ立つ。

何度となく刀を振るい何度となく弾かれる。

それでも暁はやめない。

諏訪子 「ねぇ君」

そんな暁に諏訪子が話し掛けた。

暁 「なんだ」

暁は刀を構えながら聞く。

諏訪子 「君はなんでこんなに頑張るの?」

暁 「なんでとは?」

諏訪子 「君は異変を起こすって言った。でも、それは本当に周りのためになるのかな? もしかしたら迷惑に思ってるかもしれない。もしかしたら嫌だと思ってるかもしれない」

暁 「確かにな」

諏訪子 「ならなんで」

暁 「関係ないからだ」

諏訪子 「え?」

暁 「関係ない。迷惑だと思われてもな。俺は俺が好きな俺で在れるように生きる」

あまりの自己中な反応にぽかーんとしてしまう諏訪子。

暁 「究極的に言えば他者を百パーセント理解するなど不可能だ。たとえ、どれだけ愛していようとも、たとえ、心を読む術を持っていようともな。嬉しいも悲しいも強さ、感じ方は各個それぞれ違う」

フッと短い息と共に振られた刀は鈍い音を立てて弾かれる。

暁 「だから俺は自らに従う。周りのものは笑っていてほしいからまず俺が笑う。周りのものは幸せでいてほしいからまず俺が幸せにする。そのために善かれと思うほうを選ぶ。それがダメならその時だ」

そう言い切り、暁は諏訪子から意識を切り離した。

だから、去って行き際に言われた応援の言葉は聞こえなかった。