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Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.76 )
日時: 2014/04/01 15:53
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

第二十章−自らの願い。それは叶え難く遠いものだった。‐

竹林の奥深く広く竹の無い空間がある。

そこの中央に刺さる赤い刀。

そんな場に霊夢と魔理沙は現れた。

パチュリー 「保安元年六月七日書うつしおはりぬ」

パチュリーが本陣のなかでつぶやき、三宝絵の術式が起動する。

だが、外面上は変化はない。

鈴仙 「暁、来たよ」

その言葉を聞いた刀は赤い光を放った。

それは徐々に人型を形成し、暁が出てきた。

鈴仙 「ねぇ暁、前から聞きたかったんだけど」

暁 「む、なんだ?」

鈴仙 「毎回出てき方が違うのは何で?」

暁 「気分だ。その時の雰囲気で変わる」

うわー痛い子だーと言う目で暁をみる鈴仙。

暁 「仕方ないだろう。そういう仕様だ」

言い訳するように暁が言った。

霊夢 「いいかしら?」

痺れを切らした霊夢が声をかけた。

暁 「うむ、よく来たな霊夢に魔理沙」

魔理沙 「よく来たな、じゃないぜ。私の本を盗んだらしいじゃないか」

暁 「そうだな、正確にいえば魔理沙が借りた本全てを図書館に返却した、だな」

魔理沙 「全部! ずいぶん質悪いぜ……」

落ち込む魔理沙。

全部と言えば相当量だ。

数百冊というレベルである。

魔理沙「許さないぜ、暁」

暁 「まぁ、魔理沙には饅頭を盗まれたからな。その借りを返したと思ってもらえればよい」

魔理沙 「饅頭二個でこれかよ!」

暁 「昔から言うだろう? 食い物の恨みは恐ろしい、とな」

イライラしたように霊夢が口を挟む。

霊夢 「降参するの? それとも実力行使? どっちなのよ」

暁 「無論降参などするものか」

霊夢 「じゃあ実力行使でいいのね」

暁は一度まわりを見渡し、文がいることを確認し、言った。

暁 「ここの竹が生えていない空中には壁はない。あそこに文やレミリアがいるのが証拠だ」

霊夢 「ずいぶんと親切なのね」

暁 「なに、説明しなかった所為で負けたとごねられても面倒だ」

飄々と暁は答えた。