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Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.80 )
日時: 2014/04/02 08:52
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

暁「まぁ俺を依り代にして発動している故、俺を倒せばこの術式は解除される。能力を失うこともない。中途半端なことをせず本気でくるといい」

霊夢 「あんた本当に卑怯ね。こんな異変初めてよ」

暁 「さあな、全力で来てくれるなら俺はかまわん」

飄々と暁は話す。

霊夢 「あんた結局何が目的なのよ」

暁 「自らの能力の一部を封印する」

霊夢 「は?」

異常だ。

自らの能力を一部といえども封印するという。

暁 「平家物語の冒頭は封印の術式だ。あれは人間の霊力でなければ起動しない。故に三宝絵の術式を起動させ、それのために異変を起こし霊夢と魔理沙をここへ誘きだした」

能力とは後付けされたものではない。

自分自身と言ってもいい。

霊夢 「私たちにそれの起動をお願いすれば」

暁 「無理だな。言ったろう、能力が使えなくなると。それ位の霊力が必要だ。どの道、人の身で平家物語を起動させれば能力は消える」

つまり、自分の一部を消すと言っているのだ。

自らの腕を自らの手で引きちぎるような行為。

それを自ら進んでやろうと言う。

はっきり言って、

魔理沙 「狂気の沙汰だぜ」

暁 「そうだな。ここへくる前ならば考えもしなかった」

暁は刀を鞘に納め言った。

暁 「さて、与太話は終わりだ。全力でくるといい」

霊夢 「やるわよ、魔理沙」

魔理沙 「ありゃ大丈夫なのか?」

霊夢 「ああいうのは叩いて直すのよ」

こういう風にね、と斜めにチョップする。

おばあちゃんの知恵以下の知識を披露した霊夢。

魔理沙 「元々正常じゃないものは直らないんじゃないか?」

もっともな事を言う魔理沙。

この言いたい放題な状況にも暁は対して反応を示さない。

頭に来ないわけではない。

むかっとする気持ちが全くないわけでもない。

だが、今の行動のすべては家族のため。

個を消し、それに必要な要素をかき集め、目的を成す。

今の暁はそれに集約していた。

そうして、無言で振り下ろした刃によって第二ラウンドは開始された。