二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.92 )
- 日時: 2014/04/02 10:08
- 名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)
宴会も順調に進み(とはいえ好き勝手に飲み食いしているだけだが)、レミリアがもう何回目になるのか弾幕ごっこを始めている。
てゐはその度に賭け符を売り、途中から文が実況を始め、永琳が解説に入る。
相変わらずレミリアは自分に賭けさせているようだ。
騒霊たちがBGMを流す。
今の曲は
「亡き王女の為のセプテット」というらしい。
なるほど、レミリアにはぴったりな曲調である。
暁「すまんな」
慧音 「いや、この程度ならお安い御用さ」
暁はどす黒く染まった右手を慧音に隠してもらっていた。
慧音 「それより、私では隠せても治せはしないぞ」
暁 「永琳も治らないような状態になるなら止めてただろう。完全に戻れば治るから問題ない。妙なことで心配かけたくないのでな」
懐手して答えた暁。
妹紅 「んあ〜? なにしてりゅのら〜?」
酔いどれもとい、妹紅が目を覚ましたのか声を上げるが、今だに完全に酔っている。
ふぅ、と慧音は軽くため息を吐くと妹紅の酒気を食った。
とたんに覚醒した妹紅。
これまでは前後不覚になるほど酔っていたので、気にもならなかったが、今まで枕にしていたのは
暁「よう、お目覚めか? 姫様」
皮肉を吐いた暁だった。
三人の間に沈黙が流れ、ものすごい勢いで妹紅が飛び退いた。
暁 「あっ…暁、おまっ、何」
暁 「何もしてない。妹紅が『輝夜がいじめりゅ〜』といって寄ってきたのだろう」
意外に上手いものまねを披露する暁。
妹紅の顔がどんどんと紅潮していく。
この前酔い潰れた時の記憶もあったようなので、妹紅は記憶が消えないタイプなのだろう。
つまり、自らの痴態を覚えていて、
妹紅 「消す……!」
恥ずかしさの余り、危ないことを口走る。
暁 「消すのは良いが、おそらくここにいた全員見てるぞ?」
その通りだった。
レミリアが誘った所為で、妹紅が暁を枕にして寝ているのを全員が目撃している。
妹紅「うっ、じ、じゃあ慧音!」
慧音 「自業自得だな」
慧音に助けを求めたが、名前を呼んだ時点で断られた。
実は慧音も妹紅を見てけっこう楽しんでいたりする。
暁 「全員に見られたのはレミリアの所為ではあるが……」
ぼそっと呟いた暁の言葉を妹紅は聞き逃さなかった。
いや、暁も聞こえるように言ったのだが。
妹紅 「あいつの所為で……!」
中庭では丁度今の挑戦者をレミリアが打ち倒したところのようだ。
小さな両手を振り上げて歓声に応えるレミリアに向かって、妹紅は炎の翼を生やし挑んでいった。
暁 「うむ、これで少しは盛り上がるだろう」
そして、賭け符を売っているてゐに声を掛け、妹紅に賭けておいた。
最終的に二人ともマジモードに突入、死闘すぎて弾幕を遮る仕掛けに歪みが出始めたため、永琳、紫、霊夢、鈴仙が連合して止めた。
もちろん賭け試合はそこで終了、引き分けとなり、賭けは胴元総取り、てゐの一人勝ちとなったのだった。