二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方刃暁録-sword morn record - ( No.99 )
日時: 2014/04/02 10:49
名前: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ (ID: H4NN94uP)

一方その頃玄関前。

門の警備を突破し、本館に侵入してきた魔理沙を咲夜は迎え撃った。

——時符「プライベートスクウェア」

魔理沙「うお!? またお前かよ」

咲夜 「それはこっちのセリフね」

咲夜はナイフで弾幕を張り、魔理沙をけん制する。

魔理沙はそれを箒に乗ったまま、弾幕の隙間に飛び込んでいく。

——魔空「アステロイドベルト」

「時符『パーフェクトスクウェア』」

止まった時の中を動き、スペルカードを避けきる。

そして、多くの魔理沙との対戦経験から次にくる攻撃はわかっている。

あれは、構えなしで受けきれるものではないとわかっている咲夜は、次の攻撃に備えようとした。

「!?」

だが、別の紅魔館の住人ではない気配に振り返った。

いや、振り返ってしまった。

そこにいたのは、今駆けつけた暁。

現在に限っては敵ではない存在。

咲夜の意識は、そこで途切れた。








魔理沙 「おし、いくぜ!」

暁 「お待ちください」

咲夜を倒し、意気揚々と図書館に向かおうとした魔理沙を暁は呼び止めた。

魔理沙 「ん? 誰だ、もう敵はいないはずだぜ」

暁 「門を蹴破って入ってくるような輩を、ここから先には通す訳にはまいりません」

魔理沙 「門は吹き飛ばしただけだぜ」

暁 「結果が同じならば、細かいことはどうでも」

今日はパチュリーの体調も悪く、魔理沙を相手に立ち回ることはできないだろう。

つまり、夕霧が事実上最終防衛ラインである。

咲夜抱きかかえ、安全な場所に寝かしておく

暁 「今すぐお帰りになることをオススメしますが」

魔理沙 「断るぜ」

暁「ではそれなりのご覚悟を」

魔理沙 「誰だかは知らないが、おまえを倒したら執事になれるのか? なる気はないけど」

暁 「ご自由に。負けませんので」

咲夜さんの仇打ちも兼ねているのですから、と暁。

既に呪は解放している。

だが、今回は抜かない。

魔理沙 「遠慮なくいかせてもらうぜ」


——恋符「マスタースパーク」


魔理沙のミニ八卦炉に光が集約し、放たれる瞬間だった。

縮地法によって距離を詰めた暁は、魔理沙の腕を蹴り上げた。

まるで見当違いの方向に放たれたマスタースパーク。

「恋符『ノンディレクショナルレーザー』!」

距離を置くために続けてスペルを発動させた魔理沙だったが、その目論見は成就しない。

暁は壁や天井を利用して、追い打ちをかけ続ける。

暁 「あなたの敗因は、ここで戦ってしまったことですよ」

魔理沙はその言葉を無視して、スペルを宣言した。


——「ブレイジングスター」


だが、それも本来の威力を発揮することなく、発動前に箒の先端を暁の左手に掴まれ完全に潰された。

暁「こんな狭い場所では、あなたの長所であるパワーも、スピードも何一つ生かされない。そんな状態で何のアクシデントもなく負けることなんてありませんよ」


——喪符「鬼神哀愁歌」







暁 「さて、どうしましょうか」

魔理沙は放り出しておき、咲夜の手当は依頼し終えた。

暁 「まぁ、と言っても直すしかないのですが」

視線の先にはさっきの弾幕勝負で壊れた天井。

咲夜がいればどうということはないのだが、今は意識がない。

だからといってこの状況をそのままにしておくわけにはいかない。

暁は一つだけため息を吐いて、作業に取り掛かった。