二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『DAIVA』ディーヴァ・アニヒレイトファンタズマ ( No.4 )
日時: 2014/04/27 14:21
名前: Frill ◆2t0t7TXjQI (ID: rD6rLP90)

 機械化要塞衛星ガニメデはその中枢システムから激しく火を噴き、破壊された。

 ルシャナはD.Aアグニのバーニアを加速させ、崩れ落ちるマザーファクトリーから高速で脱出する。


 「・・・ここには、奴に関する手掛かりは無かったか。・・・だが、ヴリトラの稼働情報をメインコンピュータから入手する事が出来た。それに無尽蔵に無人兵器を造る衛星も屠れた、上出来だろう・・・」

 噴き上げるスラスターで成層圏を突破し、強力なGの抵抗に耐えながら崩壊するガニメデを見下ろす。




 そしてルシャナは、遥か宇宙の、ヴィシュヌ銀河の彼方を睨む。



 「・・・植民惑星トラントン。そこにヴリトラがいる。・・・そして、恐らく奴も・・・!! シヴァ・ルドラが・・・!!!」

 淡い彩色のノンフレームモノクルにそっと、触れる。


 亡き婚約者ラーナからの贈り物。

 その愛しき者を、数多の罪無き人々の命を奪った冷血なる暴君。

 宇宙を恐怖と邪悪な力で支配せんと、銀河の隅々まで禍々しい食指を伸ばす。








 許さない。


 許すものか。


 シヴァ・ルドラ。


 破壊の権化。


 すべての元凶。






 




 必ず、この手で・・・。









 朱い閃光が宇宙の闇に軌跡を描き、あまねく照らす星の輝きと交じり合い小さくなっていった。





 紅の残影を残して・・・。