二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 新選組夢絵巻【薄桜鬼】 ( No.3 )
日時: 2014/05/11 15:55
名前: 梅 ◆9KV72UfMbo (ID: kwYvW7v1)

「はあ・・・・」
私はため息をついて島原の茶屋へと入った。

金ならまだあるのだが。
それよりも気になるのはやはり、羅刹の大群のことだ。

果たして原因は何か。

そして自分の胸をみる。
胸と言っても、首のしたの部分だが。

そこにはひとつの赤い刻印。
これは我が一族に伝わる力を秘めてあるもの。
その力は相手の気持ちを読めるもので。
正直いらない力だった。
目を合わせて意識を集中させると読める。


「お勘定」

私はそそくさと店を出た。
すると正面から3人の男。

私は名を知っている。
沖田総司、原田左之助、藤堂平助だ。

私がこの前斬り殺した羅刹の記憶に残っていた。
彼らがどんな関わりを新選組と持ったのかは知らないが。


その時、後ろからの叫び声。

「きゃぁぁぁ!」

振り向くと、逃げる人々と、羅刹。

またか、と思いつつ剣を抜こうとするが、新選組がいることに気がつく。
彼らは羅刹の存在を知っているはずだ。

しかし、
彼らは刀を抜こうともしない。気がついていないのか?


私はさっと刀を抜くと羅刹を通り過ぎざまに切り倒した。
そのまま急ぎ足でその場を去る。

新選組に知られたら、不思議に思われるに違いない。

幾つもの曲がり角を越え、ひと段落する。
さあ、どうするか。

日も傾いてきた。
私は住処は持っていないので、宿を探すことにした。





さらに日が暮れて、私は宿を見つけて甘味を買いに出た。


人通りの少ない通りに出て、異変に気がつく。

足音が、多い。

2人?3人?
少なくとも2人はいる。

気がつかない振りをして、歩き続ける。
そして、1番距離が縮んだだろうところで刀を抜く。

カキーーン

乾いた音を立てて刀がぶつかる。
まさか相手から攻撃してくるとは。


勢い良く弾くが、手に痺れが残る。
かなりの強者のようだ。

「・・・・っ!」

2撃目を防ぐが、一本が、重い。

暗闇の中の戦闘には集中力と詮索力が重要とされる。

相手の目が見えないため、感情も読み取れない。

「おい、変若水と羅刹についてなにを知っている?」

私は直感した。
この質問とこの剣術。
新選組だ。

「・・・・」

私は何も答えない。厄介なことになるのは御免だ、

「斎藤くん、あまりいじめすぎないでよ?」

斎藤一か。
2人はいるのか。

カキーーン

再び刀がぶつかる。
相手の胸元に刀を突きつけたつもりだが、見事にかわされる。

一本一本の重さに体力を大きく消耗する。

相手のふりが大きく迫り、私はギリギリで身をかわす。

相手の無言の圧力に押しつぶされそうだ。

交わしたところをさらについてくる。
こっちは防御の一方だ。

次の瞬間、私の刀が飛ばされ腹部に強い衝撃、
私は意識を失ったーーーーー。