二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 新選組夢絵巻【薄桜鬼】 ( No.4 )
日時: 2014/05/11 16:39
名前: 梅 ◆9KV72UfMbo (ID: kwYvW7v1)

第2話

目が覚めると天井。

記憶をさかのぼる。
確か宿をでて買い物に出た時、新選組に奇襲された。

そうだ。
私は勢い良く体を起こす。
「いっ・・・・、」

腹部に痛みを感じる。
切れていないところを見ると恐らく殴られたのだろう。

「 ここは・・・・?」
どうやら牢のようで。


「目が覚めたか?」
入り口から声をかけられる。

「・・・・」
答えない。
私は囚われている状況か。

「こっち来い、今から話し合いだ」

そう言って顔を覗かせたのは、永倉新八。
どうやら今から幹部を集めて話し合いをするようだ。

私は大人しくついていく。




広間にて。

広間には、局長、総長、副長、組長が集まっていた。

「突然だが、お前に聞きたいことがある。お前は、何者だ?」

物凄い質問だな。
何者かって言われたら、人間です。
しかし、相手がそういうことを聞きたがっているわけではないと分かった。

「大阪生まれです。年は平助さん達と同じ」
そっけなく答えた、

「お、お前、何故名前を知っている?」

「私は人の心が読めます」

「嘘だろ!」

「何故羅刹の事を知っていた?」

割り込むように土方さんが質問する。

「私も羅刹化できるからです」
その一言で広間が静まり返った。

沈黙。



「誠か?」
「はい。真実です」

沈黙。



「剣術もなかなかだと聞いた。斎藤と戦えたか」

「いえ、私の完敗です」

「帰して貰ってもよろしいでしょうか?」

「いや、ダメだ」

「何故ですか?私はあなた方に危害を与えるつもりはありません」

「ダメだ。羅刹について知っているやつは処分しなければ」

殺されるのか?
何故?
困惑する。

「・・・・」

無言の圧力の溜まり場だ。

「トシ!この 女子を連れてくるところは誰かに見られたか?」
「いいえ、誰にも」

「ならば、我が隊に入れれば良いのではないか?」


しーーーん。
ここは女禁制ではないのか?

「局長!」

「なあに、男装すれば構わんよ。やって行くつもりはあるかい?」

近藤局長は、優れた剣術を生かしたいと考えているようだ。

「ですが・・・・」
「顔が美しすぎてダメか?トシ!」

「そんなことありません」

「あの、ここに入らないと答えた場合は・・・・」

「「「斬る」」」

どうやら生きる道はここしかないらしい。
まあ、同じ力を持った人達と一緒なら、学べることも多いかもしれない。

「じゃあ、よろしくお願いします」

しかし、快く思っていない人がいるのも事実で。
うまくやっていけるかが心配だ。


「斎藤、こいつに服を用意してやってくれ」

土方さんはそう言うと去って行った。

「お前名は?」
斎藤さんに聞かれた。
「・・・・柳、白奈、呼び捨てでいい」









その後、私は斎藤から服を借りようと連れて行かれたが、小柄な私に合わず平助君の部屋まで行くことになった。

「平助、白奈に合う服を」

「白奈っつうのか。まあ、よろしくな!」
警戒心のない、笑顔の可愛い子だった。

ゴソゴソとあさっている。


「白奈、お前は剣を何処で習った?」

「父」

簡潔な会話が続く。

「我流か?」
「はい」

「これでいいか?」
そう言って出してきたのは動きやすそうな袴。

「ありがとうございます」
そう言って着替えようとする。


「いやいや、ちょっと待って!男、いるし?」

「もちろん出てください」


自分でも態度がデカイとは思うが。
性格上、仕方ない。


ささっと着替えるとサイズはやはり少し大きかったが、これぐらいが妥当だろうという感じだった。


「いいじゃん」
「ああ、大丈夫だ」

そしてアイコンタクト

(可愛くないか?)
(バカッ、そういうことを言うな)


まあ、白奈には気づかれているのだが。

「ありがとうございます」
お礼を言うと、驚いたように目を見開く2人。

「本当に感情が読めるのか?」

「ええ」





その時

スパーーン

襖がすごい勢いで開く。

「おーい平助・・・・」

口を開けて固まる原田と沖田。

「あ、よろしくね^_^」

声をかけられたが、動揺がバレバレで。

「2人とも、こいつは本当に読もうと思ったら感情が読める。気をつけた方がいい。」

斎藤に言われて慌てて話題を変える。

「そう言えば、土方さんが呼んでたよ?」
沖田さんに言われて私は移動することにした。