二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter1 イキノコレ 非日常編 ( No.129 )
- 日時: 2014/06/10 19:39
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
画面にスロットが現れた。
そのスロットはグルグルと勢いよくレールを回し、止まる瞬間を待っている。
スロットの動きはだんだんと遅くなり、ハッキリと何が書かれているかわかった。
俺達の顔がデフォルメで描かれていた。 そしてその動きは止まり、黄瀬の顔で止まった。
その瞬間、ファンファーレと大量コインが出た。
それは正解だと嫌でもわかる瞬間だった・・・。
「うぷぷ・・・大・正・解 !! 今回ディムクンを殺したのは・・・黄瀬遥さんでしたぁぁぁぁぁ!!」
「ちょっと黄瀬! なんでディム殺しちゃったの!?」
「・・・だって・・・だって・・・」
「まぁまぁ、これだってちゃんとした訳があるんだから。」
モノクマはそう言うと何か準備をしてみんなに画面を見せた。
写ったのは・・・高級そうなスーツをきた人と・・・お嬢様っぽい人だった。
『ほらお嬢様、録画できてますよ。』
『ふんっ。 妾には何も言うことはない。』
『まったくお嬢様は・・・。では黄瀬様、私達応援しております。
こう見えてお嬢様も心配なさってるんですよ?』
『そんなこと思っておらぬわ!』
そこには和やかな光景が映し出されていた。
・・・しかし、これもモノクマが提出したビデオなら・・・
予想は当たった。
それにノイズがかかり、そこに写っていたのはスーツを着た人が死んでいる・・・お嬢様と呼ばれた女性はそこにはいなかった。
『君を拾ってくれた心優しいお嬢様とお世話してくれた使用人は・・・一体どうなっちゃったのでしょうか!?
続きは・・・卒業の後で!!』
俺と全く同じの・・・ふざけたテロップが流れてそれは終了した。
黄瀬は・・・歯を食いしばり、震えていた。
「・・・片桐先輩には話したでありますよね・・・? 火のマジックは失敗したからやっていないって・・・。」
「あ・・・あぁ。」
「実は・・・その火のマジックで・・・お父さんは私を庇って・・・死んだんであります・・・。」
その言葉でみんなは息を飲んだ。
そして重々しく、黄瀬は語り続ける。
「生命保険入っていなかったから・・・遺産もないし・・・その上、貧乏だったから・・・お父さんも自分のせいで死んじゃったし、嫌になって家を飛び出して餓死になる直前に拾われたんであります・・・。」
だから・・・と言葉を続けてこういった。
「お嬢様は・・・私の命の恩人で・・・何があったのか・・・恩人は生きてるのか・・・それが心配で心配で・・・それで・・・それで・・・!!」
黄瀬はその場に座り込み、泣き崩れた。
みんなは声をかけれず、ただただ泣いている声を聞いているだけだった。
「でも、人殺したんだから・・・罰は受けるよな?」
春白はそう腕を組みながら言った。
その顔は・・・嘲笑っていた。
「な・・・!! なんてこと言うんですか!?」
「そのままの意味だ。親をも殺したこいつは罰・・・オシオキを受けるんだろう?」
「そ・・・そうだった!! オシオキタイムがあったんだった!!」
モノクマははっとしてそう言った。
「お・・・オシオキ・・・って・・・しょ・・・けい・・・?」
「そうだよ!! 処刑だよ!!」
「ちょっ・・・ちょっと待つであります!! お嬢様は・・・みんなは・・・どうなったのでありますか・・・!?」
「・・・。 では、張り切っていきましょー!! オッシオッキターイム!!」
「ちょ・・・ちょ・・・おじょ・・・みんな・・・
みんなあああああああああ!!!!」
黄瀬の言うみんなはお嬢様を含めたお世話になった人達なのか、俺達の事なのか・・・それは誰にもわからなかった・・・。
『キセさん が クロ に きまりました。 オシオキ を かいし します。』
モノクマが裁判でよく見かけるあのハンマーでボタンを押すとこんな文字が流れた。
ドット絵で描かれた黄瀬は、同じくドット絵で描かれたモノクマに首を引っ張られ・・・連れて行かれた。
同時に現実の黄瀬も・・・。