二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter3 望みのチェックメイト ( No.273 )
- 日時: 2014/07/09 18:50
- 名前: アルズ (ID: iRKX8kpQ)
食堂に着くと既にほとんどの人がいた。
「あ、にーちゃんねーちゃん!」
「小鳥・・・お前どこに・・・。」
「すれ違ったんだよ・・・貴方たちが来る前に彼は出ていったし・・・」
「あいたんのところもそんな感じだったよ−。」
「俺の所も小鳥が出ていった後片桐の旦那達が来たんだよ。」
「自分たちの所もそうだったな・・・。」
・・・こんなすれ違いがあるだろうか。
いや、多分ないな。うん・・・。
そう自然に悟ながらいつもの自分の席へと座り、始めようかと言った。
「・・・あれ? 数人いないな・・・。」
「瑞哉ねーちゃんは特に何もないって言ってすぐ出ていって、春白ねーちゃんは・・・もういないの確定だし・・・波希にーちゃんいないよな?」
「・・・そう言えばそろそろ行こうかって言ったときに千奈クン用事あるって言ってどこかへ行ったなぁ・・・。」
早緑はその言葉を聞いた瞬間ハッと気づき、すぐに椅子から立ち上がり駆け足でどこかへ行った。
数分後、波希の手を引きながら戻って来た。
「・・・あれ触っていました・・・。」
「あれ?」
「・・・あれです。あれ。
雨唄さんです・・・。」
雨唄からの所だけ小声でそう言うとみんな納得した。
波希はかなりふてくされていて、頬を膨らませていた。
「・・・波希にーちゃん、なんであれを・・・?」
「・・・僕のお父さんパソコンに詳しくてよくプログラムのこと教えて貰ってたから・・・つい・・・。」
しょぼんとそう言って椅子に座る。
こいつのお父さんってパソコンに詳しい・・・そう言う仕事をしているのか?
「・・・はぁ・・・。 波希さん、あなたしばらくあれに触れないでください。」
「え!?」
「え、じゃないです。 感づかれたらどうするんですか!」
「・・・・むぅ・・・。」
そう言いながら彼は頷いた。
これで解決した・・・のか? まぁ早緑の言う事はちゃんと聞くから多分触らないとは思うが・・・。
「とりあえず、話合いませんか? このままだと夜時間になる。」
「そうだな・・・。 俺達の所は美術室を調べていたぞ。」
「気になる写真があってな・・・。」
「・・・写真?」
写真・・・というのはディム達が写っていたあの写真だろう。
モノクマに瞬時に取られたせいでみんなには見せることはできないが、どんな写真かというのはわかる筈・・・。
「えーと・・・確か・・・ディムと月樹野と黄瀬が写っていたな・・・。」
「え・・・? でもここで自己紹介で交流が始まったんだよね?」
「だから不思議でな・・・。」
「とりあえず次行こうか・・・今はそこを気にしていたら時間がなくなるから。」
確かに・・・また混乱して夜時間。というのもあれだからな・・・。
そう思ったのか藍川が口を開いた。
「あいたん達の調べた所は娯楽室ってところだったよー。
色んなアナログゲームと・・・懐かしいなって思うゲーセンにあったようなゲーム機があったね。」
「千奈クンがそこに目を輝かせて途中から一緒に調べていたんだよ。
調べていたのはゲーム雑誌と・・・パズルゲームだよね? スライドパズルとか・・・。」
「うん。 色んな雑誌あったけど、昔の雑誌だったし。 あそこは正に天国だよ・・・! 色んなゲームあるんだもん!!」
と、興奮気味に語る波希を置いておいて・・・ため息をつきながら七花が口を開く。
「僕の所は物理室だったね・・・。 謎の巨大な機械があったくらいかな・・・。」
「・・・機械?」
「機械。 どんな性能があるかはわからないけど・・・重要そうなっていうのはわかりますね。
物理準備室があったけどそこには何もなかった・・・これだけかな。」
「情報はそれだけかぁ・・・瀬川にーちゃんのところは?」
「何も無かったな・・・。」
「そうだな・・・。これといい情報は特に・・・。」
情報・・・か。 そう言えばあれ言っていいのかな・・・?
いや、ちゃんと調べてから言おう・・・またみんなを混乱させたくないし・・・。
「じゃあ・・・これだけ?」
「まだあるんですが・・・情報収集に時間がかかりまして・・・もう少し後でよろしいですか?」
「まだあったのか・・・しかし後の方がありがたいな・・・。」
「ですよね・・・。 ではここら辺でお開きにしますか。」
キーンコーンカーンコーン・・・
『皆さん、夜時間です!
今回はアナウンス違うけど許してね? とっとと出ないとここで熟睡してオシオキになる場合があるのでとっとと出ろ!!
というわけで、夜時間をお知らせしました。』
「・・・出ないとここで寝ることになる・・・。」
「早く出ようか・・・。」
ぞろぞろと駆け足でみんな出ていき、最後の一人が出ると食堂のドアはモノクマがなんか頑張って閉めて鍵を掛ける。
どうでもいいなと思った俺達は自分たちの個室へと戻っていった。
「・・・はぁ・・・。」
布団にくるまり、混乱した頭を整理させる。
まず写真。 何故既にいないディム、黄瀬、月樹野が写っているのだろう。
俺達は既に出会っていたのだろうか・・・?
次に雨唄が言っていたゾンビ。 これが一番よくわからない。
どうやって生き返らせたのだろうか? 死体がなんだというのだ。
「・・・またあいつに聞くしかないか・・・。」
明日の昼ぐらいには雨唄は何かを取得しているはず・・・。
そう胸に期待を秘めて俺は目を閉じた。