二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter3 望みのチェックメイト ( No.282 )
- 日時: 2014/07/11 20:44
- 名前: アルズ (ID: iRKX8kpQ)
考えても考えても今のところ、答えのない情報なので謎は深まるばかり。
考え過ぎて頭が痛くなり、ため息がつきたくなってしまった。
「・・・はぁ。」
ため息をついた後、扉を開けて食堂に行った。
誰かいるかなと淡い期待を抱いて・・・。
期待通りに誰かいた。
その誰か・・・というのは瀬川だった。
「・・・あ、片桐。」
「よお。 何してるんだ?」
「特に理由はないかな・・・ただ単に来ただけだ。」
そう言えば、彼はあの時内通者とか絶望のに関わる人がいるとか教えてくれたな・・・。
もしかしたら彼になら何かわかるものがあるかも知れない。
「なぁ瀬川・・・。」
「なんだ?」
「ちょっと手に入れた情報なんだけど・・・聞いてくれるか?」
「もちろん。」
そうは言ってくれたけど・・・何から話そうかな・・・。
早緑の警戒から? それともゾンビ・・・? 教師もあったな・・・。
最初教えられた通りから・・・言ってみようかな。
「うーんと・・・何期生かは不明なんだが・・・ここの希望ヶ峰学園の教師が行方不明になっているらしいんだよ。」
ガタッ
そんな音が正面から聞こえた。
瀬川は目を見開き、唖然と口を開けていた。
「・・・な・・・なんでお前が・・・そんなこと・・・」
震えた声で彼はそう言った。
その様子に驚き何も言えずに数秒経つと瀬川はハッとした表情になり椅子に座り直した。
「・・・今のは忘れてくれ。」
そう言ってさっさと出て行ってしまった。
「・・・どうしたんだ・・・あいつ・・・」
やっと出た言葉はこれだけだった。
その場を動けず、水を飲む時間が過ぎていった。
考え事をしてつい時間を忘れ水を飲み・・・が続いていった。
「・・・アンテナ?」
「あ・・・瑞哉。 どうした?」
「水・・・飲みに来ただけ。」
そう言ってキッチンへと向かい、水を持ってきて俺と遠い席に座る。
「・・・あげる。」
彼女はポーチか何かをこちらに飛ばしてきた。
飛ばすと言っても投げるというものではない。テーブルの摩擦で滑らせるという感じだ。
とりあえずそのポーチを開けると入っていたのはモノクマメダル。
その数・・・ピッタリ10枚。
「机から出てきたからあげる・・・。 レイそんなのいらないし・・・。」
そう言って水を飲み干すと彼女はどこかへ行ってしまった。
「ありがとな! 瑞哉!」
大声に少し驚いていたが、振り返り小声で「そう」とだけ言って個室へ戻っていった。
自身の個室に戻り、どうしようかと悩む。
もらったメダルを見て即座にこう思い付いた。
そうだ、ガチャをしよう。
そんなこんなで購買部に行くと小鳥がいた。
「あ、片桐にーちゃん。 にーちゃんもガチャしに?」
「小鳥か・・・。 あぁちょうどメダルをもらったから。」
「俺も偶然数枚拾ったからやってみたけどろくなやつ出ないよね−。
あぁ・・・またこれかぁ。」
出たのは・・・なんだこれ。 こけし?
「これ出る確率高くて・・・いらないんだよな。
しょうがないからここに展示しておこう。」
「・・・なんか凄いな。光景が。」
ずらりと並べられている五つのこけし・・・事情を知らない人が来たら驚くか笑うか唖然とするかのどっちかだろう。
「小鳥ってさ、姉さんに日本舞踏家がいるんだよな?」
「あぁ・・・うんいるよ。 ちょくちょく会ってるしね。
でも姉ちゃん背低いんだよ! 俺の方が数センチは大きいね!!」
「・・・そ、そうか・・・。」
思わず『どっちもどっちだろ』とか言いかけたけど・・・言わなかった俺はエライと思う・・・多分。
「にーちゃん今どっちもどっちだろって思っただろー!? 酷い!!」
「な・・・!? そんなことは・・・!!」
「にーちゃんそんな顔してたもん! 絶対そう思ってた!!」
「あ・・・おい!?」
わーんわーんとわざとらしい声を上げながら小鳥は笑顔でお気に召した景品を持っていってどこかへ行ってしまった・・・。
というかこのこけし達はどうするんだろう・・・まぁ誰か気に入って持っていくかも知れない・・・。
そう思って俺は個室へ戻った。
そして戻った瞬間自分のやりたいことを思い出し落ち込んでいた。