二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter3 望みのチェックメイト ( No.303 )
日時: 2014/07/17 21:04
名前: アルズ (ID: iRKX8kpQ)

『希望ヶ峰学園学園長がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!!
今日もはりきって過ごしましょう!』

モノクマアナウンスを聞いて目を覚めるといつもとは違う天井が目に入る。

そう言えば、監視として保健室で寝ていたんだっけ・・・。


その藍川は・・・というと既に身体を起こして起きていた。
むくりと起き上がると藍川は俺に気づき、

「あ・・・昇クン・・・くふふ・・・おは・・・あはっ。」
「お・・・おはよう。」

治ってないなこれは。

挨拶をしてくれたのはいいけれど、なんか笑いが酷くなってる気がする。


笑いの種を与えぬよう慎重に話しているとがらりと扉が開く音がした。

ご飯のいい香りを漂わせながら来たのは早緑と瀬川だった。

「おはようございます。 ご飯持ってきましたよ。」
「おはよう。 どうだ? 調子は。」
「く・・・ふふ・・・おはよ・・・ククッ・・・」
「駄目だなこりゃ」

治っていないその様子を見て瀬川はただそう言った。
二人はそれぞれ俺と藍川の食事を渡し、俺達はそれを食べた。

「・・・そういえばさ、みんなの調子は?」
「今のところは平気です。 特に異常はありませんので・・・多分ですが残りの二人というのは朝食会に出ていない人の事ではないでしょうか?」

・・・まぁそう考えるのが妥当だが、もしかしたら藍川の様に様子がおかしいという事が無いのかもしれない。

そう思いながらふと藍川の方をみると・・・もぬけの殻だった。

「・・・あれ!?」
「ん? どうしたん・・・藍川がいない!?」
「え!!? いつの間に!?」

扉も開いたままで、ここから出ていったんだとはわかるが・・・。
彼女は絶えずに笑うし、扉もガラガラと音がするからわかると思ったのに・・・不覚だった。

「とりあえず探しましょう!!」
「わかった!!」

俺達はバラバラになって一階を探して・・・見たのだがどこにもいなかった。

いそうな場所もあり得ない場所にも行ったのだが彼女らしき人影は見あたらなかった。

「・・・何してるのアンテナ・・・?」
「あ・・・瑞哉・・・藍川・・・見なかったか・・・?」
「・・・? ベレー帽なら・・・さっき階段付近で気配感じたけど?」
「そうか・・・!! ありがとう!!」

そう言って階段へと走る。

二階にもいなかった・・・。 じゃあ三階か? という所で春白が苛立ちながら図書室から出てきた。

「は・・・春白・・・藍川見なかったか?」
「・・・は? 見てないよ・・・それしか用がないなら早くどっか行ってくれない?」

そう言うとどこかへ行ってしまった。
戸惑いながらも俺は三階へと足を進めた。


三階には既に瀬川がいた。

「片桐・・・!! ちょうどよかった・・・」
「・・・ど、どうしたんだ瀬川・・・?」
「・・・。」

そう言うと悲しそうな顔をしてこっちにこいと手招きをされた。


案内されたのは物理室だった。
瀬川は相変わらず悲しそうな顔をして・・・

「・・・辛い現実になるかも知れない・・・。」
「だ、だからどういう・・・」
「見た方が早い・・・。」



彼は弱々しく扉を開けた。


「・・・え・・・?」


思わずそんな間抜けな声を出して床に座り込んだ。





なんでかって?




そりゃ・・・こんな冒涜的な光景を見たら誰だって叫ぶし、誰だって気絶とか・・・するさ・・・。


そこには・・・足を切られている藍川と背中を思い切り切られている小鳥が・・・いたのだから・・・。


ピーンポーンパーンポーン...
『死体が発見されました!! 一定の自由時間の後学級裁判を行います!!』



そんなモノクマのアナウンスをぼんやりと聞いていた。
・・・また始まると思うと・・・足が動かなくて・・・立てなかった・・・。