二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter3 望みのチェックメイト 非日常 ( No.314 )
- 日時: 2014/07/18 21:05
- 名前: アルズ (ID: iRKX8kpQ)
足が動かない。 彼女はさっきまであの病気に悩まされながらも生きていたはず。
なのにどうして動かないのだろうか。
小鳥だって・・・今日は会えなかったけど、元気に過ごしていた筈なのに・・・。
「・・・片桐、立てるか?」
「無理・・・。」
「・・・そうか。」
ドタドタと走る音が聞こえてきた。
走ってきたのは鷹取だった。
「こ・・・ここか!?」
血相を抱えた顔で走ってきて藍川を見て「あぁ・・・」となりながらふと小鳥を見た
「な・・・!? 二人・・・!!?」
ピーンポーンパーンポーン...
『死体が発見されました!! 一定の自由時間の後学級裁判を行います!!』
またあのアナウンスは鳴った・・・うん? 何で二回も・・・?
「・・・あ! みんなこっちだ!!」
寺阪の声が響いて残りの人達が来た。
「こ・・・今回は二人も・・・?」
「い・・・一体誰が・・・!?」
「オマエラの誰かに決まってるじゃーん!!」
モノクマが天井からブラーンとぶら下がり、落ちて華麗に着地した。
「・・・今回も?」
「そうです! オマエラにはこれを!!
『ザ・モノクマファイル』ー!! んじゃ頑張ってねー!!」
そしてぶら下がっていた場所からアイツは姿を消した。
俺は立ち、ファイルを開いた。
被害者:『超高校級の演奏家』 藍川 夢光
死亡時刻:午前8時頃
死因 :何かで首を絞められたため
死体発見場所:物理室
参照 :足を深く切られている
被害者:『超高校級のバックダンサー』 小鳥 日那
死亡時刻:午前8時頃
死因 :背中を思い切り切られ、血が不足したため
死体発見場所:物理室
「・・・で、前と同じ通り・・・か?」
「ああ。 検死は任せろ。」
「見張りも俺に任せろ!!」
「じゃあ各自探索だな。」
そう瀬川が言うとみんなはバラバラになり、探索し始めた。
俺はまずここを調べた。
死体付近を調べてみると・・・ナイフが小鳥の傍に一本落ちていた。
ナイフの刃は血で塗れていた。
「・・・これ食堂のじゃないよな・・・? 果物ナイフとはちょっと違うし・・・。」
・・・でもこれなんか・・・うっすら見たことある気がする・・・?
【ナイフ】
傍に落ちていたナイフ。 果物ナイフなのではなく、実用性のあるものではなさそうだ。
血が付いているので恐らくこれが凶器。
そしてふと見たのは・・・小鳥の傍にある文字のような物・・・。
鉄の臭いが鼻についたその文字は・・・
「ダイイングメッセージ!?」
そう叫ぶと鼎野と寺阪が反応してこちらを見た。
「ダイイングメッセージ・・・? なんて書いてあるんだ?」
「・・・『オナジ』?」
【ダイイングメッセージ】
恐らく小鳥が書いた物。
『オナジ』と書かれている。
「・・・なんだろうなオナジって・・・。」
「今は情報を集めた方がいいと思うぞ?」
「それもそうだな。」
と立ち上がった瞬間物理室に来た人が一人・・・。
「・・・。」
かなり苛立ちながら物理室を漁ったのは春白だった。
春白はキョロキョロとしながら何かを見つけたようでそれに歩み寄る。
取った物は『電気コード』だった。
「・・・なぁそれ・・・」
「ずっと探していたんだよ。 今日図書室に行ったらなかったんだよ・・・。」
イライラしているけど・・・そんなに本でも読みたかったのだろうか?
彼女はスタスタと電気コードを持ってどこかへ行ってしまった。
「・・・あれ・・・図書室のだろ?」
「あいつの言い分が正しければそうだな。」
「・・・なんでこんな所にあるんだ?」
【電気コード】
図書室にあるとされる電気コード。
・・・どうして物理室にあるのだろうか?
「後でコードについて聞くか・・・。」
とりあえず、と思って物理室を後にした。
検死は二人いるし、時間がかかる筈だと思ったし・・・。
どこを調べようか、と思ったところに瀬川がいた。
「あ、瀬川。」
「片桐か・・・。 なんか有益な情報はあるか?」
「今のところは・・・身近な物ぐらいしか・・・。」
「そうか・・・。」
瀬川は考え込むとふと何かを思い付いたようでそういえば、と声をかけた。
「死体発見アナウンスって・・・なんで二回も鳴ったんだろうな?」
「・・・そういえば・・・。」
アナウンスは犯人以外の3人が見つけると鳴る。
まず鳴ったのは・・・俺と瀬川が見つけて。
もう一回鳴ったのは・・・鷹取が見つけて。
ふと顔を上げると瀬川は少し納得した様子をしていた。
「・・・もしかしたら、前と同じパターンかもしれないな。」
「・・・同じ?」
「少なくとも・・・だけどな。 第一発見者なのは俺じゃないって事だ。」
【死体発見アナウンスの謎】
瀬川曰く、第一発見者は別にいるらしい。
・・・二度も鳴ったのは死体が二人だからだろうか?
「そろそろ違う所に行くか・・・。」
「・・・だな。 ちょっと調べたい事あるからまた後でな。」
そう言うと俺達は別れ、違う場所へと向かっていった。
電気コードがあるあの場所に。