二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter3 望みのチェックメイト 非日常 ( No.333 )
日時: 2014/07/24 00:45
名前: アルズ (ID: iRKX8kpQ)

「おやおや? 判決が出たようですねぇ?
では投票タイムといきましょう!! みなさんお手元のスイッチを押して投票してくださーい!!
はたして・・・クロとなるのは誰か、その結果は正解なのか・・・不正解なのかー!!?」



画面に3度目のスロットが現れた。
もう二度と見たくないそのスロットはぐるぐるとマスを回していく。
マスはどんどん遅くなっていき・・・最終的には七花の顔で止まった。

そしてあのファンファーレが鳴り響いた。



「うぷぷ・・・大正解!! 今回藍川さんと小鳥君を殺したのは・・・七花火蛍君っでーす!!」
「七花・・・なんで・・・?」

その言葉を聞くと彼はクスクスと肩を震えて笑い出した。
・・・あの藍川と同じように。

「な・・・なんでって・・・今更面白い事言わないでくださいよ・・・。
僕はただ・・・絶望を感じたかっただけだから・・・やっただけです・・・ククッ。」

そう彼は笑った。
そしてモノクマは彼の元へとひょこひょこと歩き出した。

「みなさん覚えていますか? 藍川さん以外にも『絶望病にかかっている人がいる』という事を。」
「た・・・確か・・・怒りが不安定、絶望が不安定・・・これがなにか・・・」
「そう。 七花君は・・・どっちにかかってるんだと思う?」

七花は・・・どっちに・・・?
つまりは・・・彼は『絶望病』にかかっている一人なのか・・・?

「ぜ・・・絶望が不安定・・・?」
「そう! 三神さん大正解!!
七花君は、絶望が不安定タイプの絶望病にかかっちゃったんだよねー!」
「そうそう・・・。 いやぁ・・・びっくりしましたよ。 まさか僕以外にもかかっている人がいるだなんてさ。
私としてはちょっと面白いなって思いましたけど、実際に面白かったよ・・・。」

歪んだ笑いを彼は続けている。
そんな彼の様子に俺達はただ・・・ただただ唖然と見ているしかなかった。

「じ・・・じゃあ・・・その殺人・・・もか・・・? 楽しいって思ったのは・・・」
「はい。 これが人を殺した絶望なんだと思った瞬間、すごくうきうきした気分になったよ・・・まあその後彼が来たのは本気で想定外でしたが・・・。
まあなんというか・・・二度もやると興奮も抑えられてすこし飽き飽きしたけど・・・これから死んでしまうという絶望を味わうと思うと・・・」

彼は俺達に顔を向けると笑顔で・・・満面な笑みで・・・

「さい・・・・・っこうだと思うんだよ・・・!!
何だろうこの気持ち・・・何かで言い表せないんですよね。」
「うぷぷ・・・まあそこら辺にして・・・そろそろあれ行っちゃいます?」

モノクマの言う『あれ』・・・正にそれはオシオキのこと・・・。
彼はこくりと頷き俺達に手を振った。

「まあなんだかんだで楽しかったよ・・・。 ありがとうございます。」

その時の彼は『絶望病にかかっていない七花』だった。




『ナナハナくん が クロ に きまりました。 オシオキ を かいし します。』



最期に七花はお辞儀をして笑顔で鎖に繋がれて消えていった。
・・・彼の様子を見ているともう絶望病は治ったんじゃないかと思っていた。