二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter1 イキノコレ 非日常編 ( No.86 )
日時: 2014/06/05 21:36
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

真っ暗な闇から光が見えた。



「・・・あ、起きた。」



目を覚ますと目の前には波希がいた。

「大丈夫・・・なわけないよな・・・。」
「ディムクンのあんな姿見たら誰でもこうなっちゃうよ・・・。」

そんな声を聞きながら俺は起き上がり、周りを見渡す。


「・・・ここ、体育館?」
「・・・うん。 モノクマがなんか呼んだから来たんです・・・。」

七花は頷きそう答えた。


「片桐クン・・・君起きるの遅いよ! どんだけ待ってたと思ってるんだ!!」

モノクマが七輪でサンマを焼きながらそう言ってきた。
そしてそのサンマをおいしそうに食べている・・・。

「・・・で、何のようでここに呼び出したの・・・?」
「そうそう・・・オマエラにとある事を説明するのを忘れていたんだよ・・・。」
「と・・・とある・・・?」

三神が首をかしげそう言うとモノクマはとても嬉しそうにとある単語を口にした。


「  『学級裁判』  だよ。」


その単語からは嫌な予感しかしない・・・。
みんなはその予感を感じ取ったのか、顔を青くした。
しかしモノクマはそんな事に目もくれず、とある紙芝居を取り出した。

「えー・・・では改めて、『学級裁判』の説明をしたいと思います!
今回の裁判のお題は・・・『ディムクンを殺した犯人は誰か』・・・です。
学級裁判ではその殺した犯人・・・いわゆる『クロ』、そしてそれ以外の『シロ』との対決が行われます。
そして、投票をし、見事正解だった場合・・・秩序を乱した『クロ』のみがオシオキされますので、他のみなさんは安心して共同生活を続けてください。
ただし、もし間違った人を『クロ』とした場合は・・・罪を逃れた『クロ』だけは生き残り、残った『シロ』全員がオシオキされます。」

「・・・何度も言ってる『オシオキ』ってなんだ・・・?」

モノクマがそうツラツラと説明をしていると瀬川が疑問をぶつけた。

「あぁ、オシオキって言うのはね、『処刑』だよ。 『シ ョ ケ イ』」
「し・・・しょけ・・・!!?」
「はい。 ・・・あ、内容は色々あるよ!
ミキサーにかけられてハンバーガーの材料にされるとか
ダンスを踊っている途中で四肢切断されるとか
仮装舞踏会に出ていたと思ったら火葬舞踏会だったとかね!!」

・・・聞いているだけで・・・気分が悪くなってくる・・・。
想像してしまい、頭がふらっとしてしまった。

「それじゃあ、電子手帳に一つ項目を増やします・・・。 その名も・・・ 『ザ・モノクマファイル』!!」

モノクマがリモコンのボタンを押すと、電子手帳が振動した。
手帳を取り出すと確かに・・・項目に『モノクマファイル』が増えている。

「瑞哉さんのはイヤホンで聴くバリアフリー的なのにしておいたからね。
それじゃあ、みんな頑張ってねー!!」

そう言ってモノクマはどこかへ行った。


俺達は新しく追加された項目を見た。

被害者:『超高校級の楽器奏者』 ディルムッド・ローリンズ
死亡時刻:午前1:50
死因 :刃物で心臓を刺されたため
死体発見場所:視聴覚室の机の下


「・・・なあ・・・どうする・・・?」
「・・・なるべく情報集めた方がいいよね。」
「それじゃあまず見張りを決めようか。 二人見張りがいればどちらかが犯人でも証拠隠滅はできないからさ。」

「・・・というか、犯人はもう絞られているんじゃないか?」

春白がそう手帳を見ながら言った。

「え・・・!?」
「片桐・・・お前昨日の騒ぎで『ここから出ないと』って言っただろ?」


その一言でみんながはっとした。

「ほ・・・本当なの? 片桐クン・・・」
「あ・・・あんた・・・」

みんなが・・・青ざめた顔で・・・こちらを見る・・・。
悪い噂の方が早く広がる・・・。その意味が今痛感してわかった・・・。

「ち・・・ちが・・・俺はやってな・・・」

慌てて弁解しようとするが今言っても信じてもらえない・・・。
そう思って俯いてしまった。

「え・・・? 本当にやったとか・・・」
「いや、まだ決めつけるには早いよ。」

波希はそうビシッと言った。

「ああ。 まだ証拠もないからな・・・。 片桐は『ただそう言ってしまっただけ』。 殺人を犯してしまったという決定的証拠がないからな。」

その言葉を聞いた数人はそう言えばそうだと頷く。

「ふん・・・じゃあ愚民同士勝手に傷の擦り付けでもしてるがいいよ。」

そう言って春白はスタスタと体育館を去っていった。


「・・・じゃあ僕達も探索しようか。 見張りはどうする?」
「俺がやる。 頭脳戦は得意ではないからな・・・。出来ることはこれぐらいしかない。」
「じゃあ俺も。 俺はそこまでできないからな・・・。俺が出来ることをするぞ。」

寺阪と鼎野が推薦して手を挙げる。

「じゃあよろしく頼むかな。」

そう波希が言うと二人共頷いて体育館から出た。


「・・・俺達も捜査するぞ。」

その瀬川の一言で解散し、それぞれ調べることになった。
俺はまず、ディムの遺体場所へと向かって行った。