二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter1 イキノコレ 非日常編 ( No.92 )
日時: 2014/06/06 20:32
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

俺は視聴覚室に入り、ディムがいる場所へと向かった。

「よお、さっきぶりだな」
「おう! さっきぶりだ!!」

寺坂は仁王立ちし、目を光らせている。
鼎野は・・・なにしているんだろうか。なんかディム調べているけど・・・。

「なぁ、鼎野・・・なにしてるんだ?」
「検死だ。 ・・・まぁ、うろおぼえになってしまうが。」
「じ・・・じゃあ・・・。」
「とりあえず、何故ファイルには『刃物で心臓を刺された』と書いてあるのに『腹に包丁が刺されている』のかが不思議だったからな。」

・・・そう言えばそうだ・・・。
確かにファイルには『刃物で心臓を刺された』と書いてあるのに・・・今、改めて死体を見ると腹以外の負傷がない・・・。


【凶器】
パッと見ると凶器は包丁だが・・・、ファイルと多少矛盾している。


「検死は結構時間がかかるからな。 他の所も調べて見てくれ。」
「ああ。 じゃあ後で。」

周りには特に無いようだし、あったとしても寺阪と鼎野が教えてくれるだろう。
そう思い俺は視聴覚室を後にした。


「・・・あ、そう言えば・・・。」

あの毒薬、どうなったんだろう。
とりあえず購買部の物の陰に隠して置いたが・・・。
一応確認しよう・・・。


購買部に入り、カウンターの物をどかして探る・・・が

「あ・・・あれ!!?」

・・・ない。 ないのだ。 あのいかにも毒ですっていうラベルが貼ってあった毒薬の瓶が。

「・・・犯人が持っていった・・・のか?」


【消えた毒薬】
昨日ガチャガチャから出てきた毒薬が隠し場所から消えた。
多分・・・だが、犯人が持っていった可能性がある。


どうしようもなくなって俺は廊下を出た。

「あ、片桐せんぱーい!!」

遠くから黄瀬がピョンピョン飛びながらこちらに来た。

「ど・・・どうした?」
「えっと・・・さっきこれを拾ったんであります・・・。」

そう言ってゴソゴソと取り出したのは・・・正に今探していた毒薬だった。

「え・・・!? どこで見つけた!?」
「死体の傍であります・・・。 一応・・・と言う事で拾ったのでありますよ・・・。」

そう言って俺に渡した。
・・・あれ、これって・・・。

「封が開いてる・・・!?」

そしてラベルに書いてある説明らしきものを見てみる。


『 この薬はトリカブトが使用されている立派な毒薬です。』

トリカブトって・・・日本大三有毒植物・・・だよな?
どんな危険があるかはわからないが・・・相当やばいよな・・・。


【消えた毒薬】から【毒薬】に更新
トリカブトを使用しているという毒薬。
黄瀬が死体の傍に置いてあったのを見つけ、拾った。
封が開いている。


「・・・にしてもこれどうしようかなぁ。」
「それならボクにお任せを!!」

突如、足下からモノクマが現れた。

「うおわ!?」
「なにがお任せでありますか?」
「毒薬だよ! 片桐クンが嫌々なのが目に見えてるからやさすぃボクが毒薬を回収してあげます!!」

と、言いながら俺の手から毒薬を奪った。

「安心してね! ボクは二度も言うけどや・さ・し・い・・・から、ご飯に混ぜたりはしないよ!! じゃあ、捜査頑張ってねー!!」

そう言ってモノクマはひょこひょことどこかへ行ってしまった。

「じゃあ私も捜査続けるであります! 片桐先輩、頑張るでありますよ!」

そう言って黄瀬もぱたぱたとどこかへ駆け出して行った。

「俺も行くか・・・。」

まず俺は包丁の在りかである食堂へ向かった。



「・・・あれ、鷹取?」
「・・・あ、片桐ではないかっ!」

鷹取が険しい顔をして何か捜査をしていた。

「どうしたんだ・・・?」
「なんか・・・このアイスピック、鉄の匂いがするんだ・・・。」

そう言って手に持つアイスピックを俺に差し出した。
匂いを嗅いでも何も匂いがしない。

「・・・なにも匂いしないぞ?」
「そんなことはない!! 確かに鉄・・・いや、さっき視聴覚室で嗅いだ血のにおいがするんだ!!」


【アイスピック】
鷹取曰く、血のにおいがするようだ。
もう既に洗った後なのかは知らないが血痕は残っていない。


「鷹取って嗅覚すごいな・・・。」
「そんなことはないと思うぞっ!」

そう威張りながらそう言った。

「じゃあ、自分は引き続きここを探索するからまた後でなっ!!」
「ああ。 じゃあまた後で。」

俺は食堂を出て、ふと思う。

そう言えば検死終わったかな・・・。

確かめのつもりで俺は視聴覚室へと戻った。