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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 「きせき」の桜〜幕末動乱日記〜 ( No.1 )
- 日時: 2014/05/19 18:48
- 名前: 梅 ◆9KV72UfMbo (ID: MGNiK3vE)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=27496
中庭には大きな桜が咲いている。
その桜は年中咲いている。
たくさんの「きせき」が集まっているのだ。
ただの桜ではない。
人々が「きせき」を起こすたびに成長する。
しかし、この世の中の「きせき」の力が弱まった時。
ーーーーこの桜は枯れるだろう。
第1話
「はぁっ!」
私の声が晴れ渡った雲ひとつない夕焼け空に響く。
私の名前は矢神 玲。
女だが、新選組として活動させてもらっている。
私が女だってことは近藤さん、土方さん、沖田さん、斎藤さん、藤堂さん、原田さん、永倉さんしか知らない。
この7人のおかげで新選組に入ることができたのだ。
ちなみに、私は風間千景と同じ、「鬼」だ。
私は千景の妹。
しかし、力を使うと髪色と目の色が変化する。
それは、きっと母親が羅刹だったからだろう。
その事だけは、誰にも言っていない。
「お前、今日もやってるなぁ」
そう言ってニカッと歯を見せるのは平助。
そして、私の稽古をしてくれているのは日替わりでさっきの7人だ。
この人たちのおかげで大分強くなったのだ。
私は所属する隊は決まっていない。
どの隊にでも入る。
長い間同じ人と関わると女であることが他の者にバレるからだろう。
「玲、お前は刃筋が立ちすぎている。それだと相手にさばかれやすい」
冷静な顔で指摘する斎藤さん。
「ねえ、一君?いくら玲が望むからって日が傾くまで練習しなくても」
総司が呼びに来た。
「ああ。そうだな。玲、今日はもう戻るぞ」
中庭を後にする。
道場でやらないのは、今日は実践練習だったからだ。
足場の悪い状態でどこまで打てるかを試していた。
まだ斎藤さんや沖田さんには及ばないが、わたしも大分強いと思う。
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