二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: KH×SAO×P4×FBクロスオーバーズ アンケート開始 ( No.171 )
日時: 2015/01/15 21:07
名前: レイR ◆SY6Gn7Ui8M (ID: gLxP4Fii)
参照: http://ge-novel.com/mtsg.cgi?

そして二人はこの城の中でも特に薄暗い部屋に来ていた

「ここは?」
「ここは保管室。作戦に必要な物を保管してある」

そう言ってシャドウレイが指差した先には人一人入れそうなほど巨大なカプセルが二つあり、その中にはそれぞれリズとヒトミが眠った状態で監禁されていた

「リズっ!?」
「彼女達は全時空の器たる存在……俺達の計画には必要不可欠なんだ」
「器……?何を言って……」
「さて、キリス達の計画だったね」

二人が安静に眠っている事を確認するとシャドウレイはキリスと鳴冠の計画について話し始めた

「器の一人であるリズベットは、我らの計画を伝えてから協力するよう頼んだけど断った。俺もその時はまぁ当然の返答だと思った、けどその時キリスがある作戦を立てた。
それはリズベットに親しい友人を人質に取って従わせると言う物で、それには鳴冠も賛同した。けど俺は正直乗り気じゃなかった。だけど計画の為だとキリスは断言したから……」
「認めざるを得なかったのね……」

乗り気ではなかった、だが計画の為、このような言葉からシャドウレイがいかに優しい人物である事や彼らの言う“計画”がどれほど重大な物であるか確認読み取れるが、シャドウレイの表情から笑顔が消えていた事によりその考えは一旦シャットアウトされた

「当初は人質は誰でも良い事になってた。けど鳴冠がリズベットを従わせるなら親しい人物にした方が良いと言って、キリスと鳴冠はSAOの時空を中心にリズベットと親しい人物を検索し、何人か見つかった。そこで親友である君が、キリス達の目に止まったんだ」
「だから私って事なのね……」

自分が囚われたのはリーダーであるシャドウレイではなくその仲間であるキリス達の独断による物だった。その為シャドウレイ自身はあまり良い気はしておらず、彼女の身を案じているようだ

「うん、だから君の事が心配でね。こうして案内させてもらった」
「そう……」
「……1つ、ゲームをしよう」

そのシャドウレイの一言が放たれた時、すでに彼女の右腕は彼に取られていた

「この腕に着いている黄泉をよく見てみて。小さなボタンがあるでしょ?これはパスワード式で解除出来る」
「あっ!」

本当だった。確かに黄泉の一目では確認出来ないほど地味な場所に0〜9の数字のボタンが存在し、パスワードにより外れるようになっている

「これを解除する事が出来たら、二人を連れて逃げても良い」
「えっ?でもそんなことしたら……」
「君がここに囚われたのは俺の責任でもある。だから君がパスワードを入力してそれを外せたら君は自由だ。大丈夫、みんなには上手く言っておく」

シャドウレイの気遣いにより1つの大きな掛けが始まった。この黄泉1つを外すだけで自分はあの二人を連れて逃げる事が出来る。それは間接的に漆黒の影の計画を大幅に崩す事にもなる

「何かあったら俺の部屋に来てね、あの部屋の鍵は開けとくから」

そう言ってシャドウレイは彼女の手を離して何処かへ立ち去ろうとする

「そうだ……」

だが何かを閃いたシャドウレイは突然立ち止まって再び口を開いた

「そう言えば名前を聞いてなかった」
「……アスナ」
「そっか、宜しくねアスナ」

そう言ってシャドウレイは今度こそ去っていった。このままここに留まってもいずれ漆黒の影の兵士に見つかって騒ぎになってしまう、なにしろこの場合シャドウレイが勝手に連れ出したと言う事になるのだから。アスナはそうなる前に速やかに最初にいたあの部屋に戻る事にした