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Re: ポケモンナイト2幻界冒険 ( No.131 )
日時: 2015/02/27 16:38
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: v8Cr5l.H)

第5章 ディクシアの真実


イルミアがいなくなってもう1年くらい経つ……。もうみんな忘れてるのかなぁ………ツカサ君達はまだ探してくれているみたいだけど………私達幻の大地の住人はここを離れたらみんな忘れられてく………存在まで幻みたいにあやふやなのか………でも、私は絶対に忘れない………忘れたくない………だって………私の……たった1人の妹なんだもの………
でも………もし見つからなかったら……覚悟しなきゃ……ダメ、なのかな………

幻の大地 噴水広場
ライヤ「ディクシアさん………すみません……俺も……頑張って探したんですが………見つかりませんでした……」
ツカサ「本当に………申し訳ない………」
ネネ「ゴメンね……」
ライヤの体力、ツカサの知識、ネネの情報網を駆使しても見つからない。ディクシアは不安を抱えていた。
ライヤ「で、でも!大丈夫です!また、また探しに行けば…」
ディクシア「いいの……いいのよ……もう……連日徹夜で探しても見つからないし……それに、ライヤ君達も体ボロボロでしょう?」
確かにライヤの目には深いクマが出来ており、ツカサは少しやつれ始め、ネネも肌が少し荒れ始めている。
ライヤ「いいえ!まだやれま……」
ツカサ「おっと!大丈夫か?」
倒れかけたライヤをツカサが受け止める。
ライヤ「す、すみません……鍛練不足で……」
ディクシア「いいのよ………無理はしないでね。」
ネネ「でも、あなたはそれでいいの?」
ディクシア「うん…………覚悟はしてたから………私のことは心配しないで、ゆっくり休んでね。」
ライヤ「いえ……鍛練が終わり次第、全力で捜索します!」
ツカサ「……ディクシアも、元気になりなね。」
ネネ「はやく見つかるといいわね、イルミアちゃん。」

ディクシアの家
ディクシアはイルミアの部屋を見た。あの日と何にも変わらない日常がそこだけ切り取ってあったような感じだった。整えてある本棚、シワもないシーツ、綺麗に磨かれた机………几帳面を具現化したようなイルミアの部屋だ。
ディクシア「よくここで小説とかあさってたなぁ……片付けるの大変だからってイルミアに怒られたけど。」
ディクシアは無意識に部屋の真ん中で思い出話をしていた。
ディクシア「………もう、『過去形』の話になっちゃった……ねぇ………どこにいるの……?返事くらいしてよ……」
ディクシアの頬に涙がこぼれ落ちる。
ディクシア「どこにいるのよ!こんなに姉を心配させて……絶対に許さないんだからねっ……ぐすんっ……」

『逢いたく………ないか?』

ディクシア「………え?」
自分しかいないはずなのに声が聞こえる。
すると、目の前の空間から大きなひし形の裂け目が現れた。
ディクシア「キャッ!?何!?」
驚いたのもつかの間、そこから大きな鎧騎士がヌッと現れたのだ。その鎧騎士はディクシアの前であぐらをかいて座る。
ディクシア「あ、あなた誰……っていうか土足で人の家に入ってこないでよ!妹がまめに掃除してピカピカのカーペットが土で汚れたらどうするの!」
鎧騎士「し、失礼………」

結局その鎧騎士は鎧を全部脱いでピカピカに磨き、風呂に入り、カーペットに付いた土を落とし元に戻すことになった。