二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ポケモンナイト2幻界冒険 ( No.170 )
日時: 2015/08/30 20:56
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)


ルクレーク「ミュウツー!行きなさい!」
ミュウツー「………ミュー………」
ミュウツーは手に不思議な力を込めてゲコガシラに放つ。弾はゲコガシラのいた床を穿った。轟音と共に床の欠片と砂埃が宙を舞う。
イルミア「な、なんて威力…………」
ゲコガシラ「ゲコォ…………」
ミュウツー『……我ヲ………セヨ……』
イルミア「な、何を言ってるの……?」
聞き届く前に岩が飛んできた。サイコキネシスで動かしているらしい。
イルミア「キャッ!」
素早く動く岩の前ではイルミアは避けるのに精一杯である。
イルミア「このままじゃ……そうだ、ゲコガシラ!私の演奏が終わるまで私を守って!」
ゲコガシラ「ゲコ!」
そういうとゲコガシラはイルミアに当たらないように必死で動く。イルミアもハープの弦に手をかけ絆を示す旋律を奏でる。その旋律を聞いたゲコガシラの動きはさらに素早さと繊細さが増し、例え10個の岩が同時に攻めてこようと防げるまでパワーアップした。
ゲコガシラ「ゲコ!」
そしてイルミアの弦を弾く手が止まった。演奏が終了したのだ。
イルミア「さあ、私たちの絆を示す時です!」
ミュウツー『我ヲ……解放セヨ……』
イルミア「え?」
ミュウツー『我ノ力ハコレデスベテデハナイ………血湧キ肉踊ル争イヲシヨウゾ………』
どうやらミュウツーはイルミアと闘うことで自らに眠る力を解放させようとしているようだ。
イルミア「……それであなたの願いが叶うなら……存分にやりましょうゲコガシラ!」
イルミアはハープをピアニカに持ちかえ応戦する。
ミュウツー『ソレデヨイノダ……』
ルクレーク「ウフフ……ミュウツーを本気にさせるとはね……」
ルクレークは弦を弾いた。その波長はメガストーンの波長と同じく、ミュウツーを包み込みメガミュウツーXへと覚醒させる。
ミュウツー『サア……クルガイイ!』

イルミア「行きますよゲコガシラ!」
ピアニカの旋律はゲコガシラを逞しくさせる。ゲコガシラはミュウツーに向かって体当たりした。ミュウツーもパンチで応戦する。僅かにゲコガシラが押し負けてしまっている。
イルミア(力は充分……なら次は……)
するとイルミアはバイオリンに持ちかえゲコガシラに意志の力を与える。
ゲコガシラ「ゲコゲコ!ゲッコォ!」
ゲコガシラは判断力が増し、素早い動きでパンチを退けラッシュで攻めていく。ミュウツーは耐えられず吹き飛んでしまった。
ミュウツー『ガハッ……楽シイゾ小娘ヨ……シカシ、コレデシマイダ!』
ミュウツーは凄まじい力を纏いゲコガシラに突進する。ゲコガシラも全ての力を出しきりミュウツーに突進する。ものすごい衝撃が走りイルミアは飛ばされてしまった。
イルミア「キャー!」
ルクレーク「ぐっ!?」

イルミア「う…うーん……」
目覚めたあと、目の前に立っていたのは……
ミュウツー『ヨイ……争イダッタ………』
ミュウツーは虚ろな魂と化し、天へと召された。
ゲコガシラ「ゲコ。」
イルミア「ゲコガシラ………」
イルミアは倒れかけるゲコガシラを優しく抱き止めた。
ルクレーク「バカな……私の最高傑作が………」
イルミア「…さぁ、お姉さんを返して下さい。」
ルクレーク「……無理よ、ディクシアとルクレークは同じ存在……ルクレークが消えればディクシアも消えるわ……」
イルミア「そんな……どうして……」
ルクレーク「この世界はもともと存在してはいけない世界なの……『幻』とはあって無いようなもの……例え存在したとしてもすぐに消えるわ。私は幻を消す為に存在するのよ、あなたも同じ……幻を作る為に先生するの……私は何度もエクセデアに終わりの刻を告げてきた……エクセデアはどんどん世界を飲み込んで幻になったわ……そもそもエクセデアは今では現代世界と同じ大きさだったけど昔はちっこい世界だったのよ…それが今では世界の欠片を飲み込んで飲み込んで……こうなったのよ。」
イルミア「え?でも現代世界はなんのへんてつもありませんでしたが……」
ルクレーク「あなたが見ているのは幻に包まれた世界……ホントはもうだいぶボロボロになっているはずよ……」
イルミア「そんな………じゃあ、あなたが消えたら向こうにいる皆はどうなるんですか?」
ルクレーク「あなたの力で元に戻るわ、それは一瞬、心配いらない……でも、それももうすぐ終わりね………」
イルミア「……聞いたことあります、世界として完全に形成されたエクセデアはもう幻の世界ではなく、もうひとつの世界として存在する、と……」
ルクレーク「そう、エクセデアは他の世界を食べなきゃ生きていけないの、でももうおしまい……私とあなたは天に逝くのよ。」
イルミア「……もう、お別れも言えないんですね。」
イルミアの体が光に包まれる。


イルミア「……あともう少しだけ、時間を下さい。」