二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ポケモンナイト2番外編 羅刹の旅人 〈キャラ募集!〉 ( No.192 )
- 日時: 2015/10/06 19:09
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
サウラー君初登場
その青年は朦朧とした意識で幻界の終点をさまよっていた。行けども行けども何もない、あるのは時空の裂け目ばかり、藍色の髪で片目を隠し黒ずくめの格好をした青年からは人ならざる者の雰囲気が滲み出ていた。
サウラー「クソッ……どうして俺はこんなところに来てしまったんだ……ダメだ、もう、動けん……」
サウラーは膝から床に倒れこんでしまった。グラエナが心配そうに顔をのぞきこむ。
サウラー「心配、するな……俺は、まだ……」
青年は極度の空腹で気を失ってしまった。
サウラー「……はっ!?」
???「気がついたようだな。」
目を覚ますとボロボロのローブがかかっていたことに気づく。
スガツ「ほら、飲みな。腹減ってるんだろ?」
サウラー「いらない!そんなもの好きじゃない…」
しかしその美味しそうな匂いに負けたのかサウラーのお腹はものすごく大きな音を立てた。
スガツ「ほらな、さっさと飲め。冷めるぞ。」
サウラー「…………」
サウラーはしぶしぶスガツからカップを受け取り、温かいスープを飲んだ。
スガツ「しかし、珍しいこともあるもんだ、こんなところに人が来るとはな……」
サウラー「俺だって来たくて来たわけじゃない……気づいたらここにいたんだ。ここは時間もわからない、歩いて歩いて今に至ってるんだ。」
スガツ「そういうことなら俺も一緒だ。しかし俺は力の暴走でここへ迷いこんだが、お前は?」
サウラー「さあ…しかし考えられるのは吸血鬼の血の暴走かもしれん。」
スガツ「ほう、お前は吸血鬼なのか。」
サウラー「……ずいぶんと冷静だな、吸血鬼だぞ?」
スガツ「ここに来た時点でもう驚きには慣れた。」
サウラー「そうか。」
スガツ「さて、もうそろそろ行くか。」
スガツは調理師セットをしまい立ち上がる。すると
サウラー「俺も一緒に……連れていってくれないか?その……図々しいとは思うが……」
スガツ「ああ、いいだろう。一人では心細かったしここでの出会いは本当に貴重だ、しかしこの先何があるかわからない、慎重に行こう。」
サウラー「ありがとう、よろしく頼む。」
スガツとサウラーは握手をしながらすぐ近くの時空の裂け目に足を踏み入れた。