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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 実食 完二&リリィ編 前書き ( No.12 )
- 日時: 2014/08/31 21:19
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
採点方法
五段階評価を下す。内訳は以下の通り。
五、 メニューに拘らず、遊び(アレンジ)を加えており、なおかつ美味しい。
四、 メニューに依りすぎな所はあるが、程よく遊びを加えており、美味しい。
三、 メニュー通りの品。遊びなどはないが、メニュー通りなので普通に美味しい。
二、 メニューに沿ったのだろうが、ミスが目立ちすぎて美味しくない。が、まだ改善の余地がある不味さ。
一、 救いのない不味さ。キッチンに立たせたら死ぬ。
お題:『インスタント麺』
煮るだけで出来る袋麺ならば、種類は問わない。
絶対条件として、袋麺の中身を全て使う事。
アレンジは具材のみ。
完二
「今回はオレとリリィだが…生きて帰れっかな…。」
リリィ
「…鏡君見て分かった。大袈裟じゃない。全部食べなくてよかった…。」
完二
「だろ…?」
- 実食 完二 ( No.13 )
- 日時: 2014/08/31 21:26
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
あの後、昴達が何とか回復したとの報告を受け、三番手である完二は部屋に入った。
「ちぃー…うおっ!!」
が、机に向かって倒れ付している一同を見て、思わずびびってしまった。
「だ、大丈夫ッスか…?」
「…そう見えるか?」
「無理ッス。」
きっぱりと言う完二に、昴は苦笑しながらもゆっくりと起き上がった。
「…完二、悪いんだけどさ、次の料理持ってきてもらっていいか?」
「何となく動けないって分かってたッスよ…。取ってくるッス。」
完二はそう言って昴の代わりにエレベーター前に行った。
「…悠とクマと、差し入れしてもらったあの回復薬がなかったら入院だったんだってな…。」
「ああ…。」
「やっぱ魔法とか魔法薬って凄いよね…。入院する程のものでも回復させちゃうんだから。氷海のパパさんも驚いてたよ…。でも…。」
「あの毒は消えてくれなかったみたいだけどな。」
昴、声にドスが利いてるぞ。
そんな話が終わった頃、完二がお盆を持ってやってきた。
「取って来たッスよー。」
「おー、わりぃな、完二。そこ置いてくれ。」
「ウッス。」
完二は昴に言われた通り、テーブルの真ん中にお盆を置いた。
「…さて、胃薬と回復薬と小児用オブラートは準備できたから…。」
じっと、お盆を見る一同。そしてその後、視線を合わせ、頷き合い、完二は蓋を勢いよく開けた。
「」
昴とパステルくん、にゃぐわはそれを見て絶句してしまった。
中にあったのは、カレーうどんのようで、その上に麻婆豆腐がかけられている。汁跳ね防止用にか、白い前掛けが丁寧に五つ分折りたたまれていた。
カレーうどん、そして麻婆豆腐。考えられる人物は…。
「んじゃー、時間進め」
「まっ、待て完二!」
「うわーん! いやだー! 三連続でハズレなんていやだあぁぁぁぁぁっ!!」
「にゃぎゃあぁぁぁぁぁっ!!」
『…あの臭いはもう嫌だと言っている。(相当なトラウマだったようだな…。)』
恐らく、昴とパステルくんとにゃぐわの頭の中には同じ人物が出てきているのか、泣き出し、叫び出す一人と二匹。
が、完二はそんな彼女等の嘆きを他所に、アワーグラスβのボタンを押した。
「あーーーーーーーっ!!」
「にゃぐーーーーーっ!!」
辺りに、ほんのりといい香りが漂い始める。完二は確信を持ったのか、前掛けをしてから両手を合わせ、「いただきます。」と言ってから食べ始めた。
「か、完二! それ絶対」
「昴殿、落ち着いてくれ。…危険そうな香りはしないぞ。」
「こちらも、危険そうな物質は確認できません。至って普通の麻婆豆腐とカレーうどんのようです。」
「へ?」
ジョーカーとアイギスに言われ、昴は冷静になって完二を見る。
「うーん、やっぱセンパイの料理は最高ッス!」
『…完二、それを作った人物に心当たりでも?』
「まぁな。一回食わせてもらったし。うーん、マーボカレー最高!」
「マーボカレー…?」
テイルズシリーズで大体出ている料理、マーボカレー。シリーズによっては料理として作る事が出来、HP回復やお金取得率アップ等、様々なよい効果をもたらす。レトルトとして出ていた覚えもある。
そのマーボカレーを知ってはいるが、作れる者となると…その人物は限られてくる。
そして完二が発言したセンパイ、作った人物は三年の中にいると言う事。
「…あ。」
そこまで考えた時、昴の脳裏では二人に絞り込まれる。だが、一人はどちらかというなら和食が得意な為、こういった勝負の場では自分の得意ジャンルで行くだろう。
残る一人は…家事スキル最高ランクの天才凄腕治癒術師。自分が招いた、学園最強の風使い。
「パステルくん、にゃぐわ! 心配ない! こいつは大ハズレなんかじゃない…最上級の当たりだ!」
「え?」
「にゃぐ?」
それが確信に変わった瞬間、昴は箸を取り出し、前掛けをしてから食べ始めた。
「あー…ちょっとピリ辛だけど、うめぇ…!」
「パステルくん、にゃぐわ。多分、りせの方を思い浮かべたんだろうケドよ、アイツがこんな前掛けなんて用意するか?」
「あ、絶対しないね!」
「にゃぐ!」
「…その説得でいいのか…?」
ジョーカーは完二の説得に納得するパステルくんとにゃぐわを見つつ、食べ始めた。
ほんのりと香辛料の香りが口に広がる。心なしか、体の奥底から楽になってきた。
「…この料理もある意味、魔法の塊、なのだろうか?」
毒が抜けていくように楽になっていく体を考えながら、ジョーカーは食べ進めて行った。
☆
総評:五
昴:個人評価…五
俺はお前を招いて正解だと思っている。ここできてくれて本当にありがたい。これからも美味しい料理をお願いします。
パステルくん:個人評価…五
さっきの毒が嘘のように消え去った感じがする! ピリッと辛めだったけど、凄く美味しかった! 今度このマーボカレーうどんの作り方、教えてね!
にゃぐわ:個人評価…五
ホント神様みたいだニャ! これ絶対麺やスープから作ったらもっとうまくなるニャ! ちょっと今度食べさせてほしいニャ!
ジョーカー:個人評価…五
この料理に魔法がかかっていたのか、料理自体の効果なのかは分からないが、体が楽になったのは確かだ。ここできてくれたのはありがたかった。
完二:個人評価…五
文句なしの最高評価ッス! 今度、オレにもマーボカレーの作り方、教えてほしいッス! これからもセンパイの料理、楽しみにしてるッスよ!
- 実食 リリィ ( No.14 )
- 日時: 2014/08/31 21:34
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
満足げな完二に入れ替わって入ってきたのは、擬人化済みのリリィだった。
「…みんな、嬉しそう。」
リリィは一同の顔を見るなり、そうにこりと微笑みながら言った。
「前回の料理で癒されたからな。」
「二番目の毒も何かすっかり消えた気分だ。お前にも食べさせてやりたかったな、あの料理は。」
「…全部食べたくないけど、それは食べたかった…。」
美味しい料理が自分の前に出て少々しょんぼり気味なリリィ。余程食べたかったのだろう。
「ははっ、後で頼んでやるから今は別のに期待だな。」
「うん。」
次の料理を楽しみにする事に決めたリリィは笑顔を見せる。そんなリリィを撫でてから、昴はエレベーターまで向かった。
「誰の料理だろう。楽しみ。」
「しかし…順番的に不吉だが、大丈夫だろうか…。」
「」
ジョーカーのこの余計な一言に、全員黙り込んだ。特に、前回この番号で嫌な目に遭ったパステルくんとにゃぐわが。
『き、きっと大丈夫ですよ! ほら、もしかしたら美味しい人の料理が二連続で』
「ごめん、風花。ハズレが多い中で俺は来るとは思えない。」
風花の励ましをばっさり断ち切って、昴はお盆を置きながらいい放つ。
『え、そ、そうなんですか?』
「風花、前回だって八人いた中で美味しい評価受けたの、直斗と鈴花の二人だけだよ? 四分の一だよ? 最高評価の五なんて鈴花だけだよ?」
『…ごめんなさい。』
パステルくんから受けた前回の結果に、風花は思わず謝ってしまう。
『最悪、直斗の料理が来ればいいのだがな…。』
「直斗の料理以下でも、まだ前回評価二の連中が来ればいい方だ。さて、リリィ。回復」
「お腹空いた。」
「勝手に開けんな!」
準備が出来ているかの確認をしようとした矢先、リリィが勝手に蓋を開けた。
中から現れたのは、野菜炒めが美味しそうに盛られた、塩ラーメン。見た目は普通のラーメンのようだが、問題は味。
「たくっ…。動かす」
「お腹空いた。」
「リリィィィィィィッ!」
なんと、アワーグラスβのボタンを勝手に押したーっ!
フリーダム過ぎるリリィに、昴は思わず叫んだ。
時が動き出した瞬間、広がるのは、優しい塩の香り。ごく普通の塩ラーメンの香りだ。
「…もしかしたら、アタリ?」
「ううん、普通の塩ラーメン。」
「もう食ってんのかよ!」
完全にフリーダムに食していたリリィに突っ込んでから、昴達も食べ始めた。
「…普通だね。」
「にゃぐー…。」
『多分、彼女はやはりまだアレンジを加えるのになれていないのだろうな、だそうだ。』
にゃぐわの言う彼女。そしてアレンジなしの普通の味付け。
恐らく…前回、普通判定を受けたあの探偵だろうか。
「まだ料理し慣れてないだろうし…この野菜炒めが精一杯のアレンジか。」
「もう少し料理に慣れさせてから、アレンジをさせてみてもよいかも知れんな。」
早々に完食し、全員、用紙に向かった…。
☆
総評:三
昴:個人評価…三
美味しかった。けど勿体ないんだよな…。お前もそろそろ料理のアレンジしてもいいと思う。
パステルくん:個人評価…三
料理のアレンジってうまくいかない時もあるけど、君の腕なら最低でも二で抑えられるレベルだと思う。鈴花達に聞いて少しずつやってみて!
にゃぐわ:個人評価…三
美味しいニャ! でも、美味しいからこそこの評価は勿体ないニャ。完二や鈴花ちゃんに聞いていっちょやってみるニャ!
ジョーカー:個人評価…三
もう少しアレンジを利かせてもよかったと思う。応用するのが怖いのならば、時間がある時に神殿に来い。少しならばアドバイスできる。
リリィ:個人評価…三
普通すぎてつまらない。美味しいのに勿体ない。もっと失敗していいと思う。
- 実食 完二&リリィ編 後書き ( No.15 )
- 日時: 2014/08/31 21:39
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
後書き de 雑談
私
—どうやら今回は無事に終われたようね。
昴
「当たりと普通だからな…。」
鏡
「オレもこっちがよかった…。」
※orzのポーズ
風花
「ま、まさかの毒物だったもんね…。」
鏡
「まだ体がおかしいよー…。」
昴
「…俺は途中のマーボカレーうどんに救われたけど…。」
風花
「私から後で持っていくように頼んでおきますね…。」
私
—うん、お願い…。それよりも…。
昴
「ん?」
私
—…何か、試食希望いるみたいだけど…大丈夫かな? 特に二番。
鏡
「二番はやめた方がいいよ。死んじゃうよ?」(きっぱり)
昴
「…そんな猛者の方が死なないように願いつつ、終わりにするぞ。」
私
—うん、ばいばーい!
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