二次創作小説(映像)※倉庫ログ

実食 陽介&クマ 前書き ( No.24 )
日時: 2014/09/01 22:51
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)

採点方法
五段階評価を下す。内訳は以下の通り。


五、 メニューに拘らず、遊び(アレンジ)を加えており、なおかつ美味しい。

四、 メニューに依りすぎな所はあるが、程よく遊びを加えており、美味しい。

三、 メニュー通りの品。遊びなどはないが、メニュー通りなので普通に美味しい。

二、 メニューに沿ったのだろうが、ミスが目立ちすぎて美味しくない。が、まだ改善の余地がある不味さ。

一、 救いのない不味さ。キッチンに立たせたら死ぬ。


お題:『インスタント麺』
煮るだけで出来る袋麺ならば、種類は問わない。
絶対条件として、袋麺の中身を全て使う事。
アレンジは具材のみ。


クマ
「次は、クマとヨースケで食べるクマー! ふぅ、スーチャン達治してて疲れたクマ…。」

陽介
「よく頑張ったな、クマ。後でホームランバー買ってやるから。」

クマ
「ウッヒョーイ! ヨースケからのゴホービクマ!」

実食 陽介 ( No.25 )
日時: 2014/10/02 23:23
名前: 奏月 昴 (ID: AfVd82K9)

クマと氷海の父親達による懸命な治療で、昴達は何とか回復したとの報告が上がってきて、陽介は部屋に入った。

「…クマ吉でもその状態ッスか…。」
「うん…。ちなみにね、治してる間、Pixivと小説カキコの方で逃走中とかギャグ系の小説を書いてるりゅーとさんって人から、医神の石とネクタル貰ったの。それも使ったの。」
「だが…結果は見ての通り全員立ち上がるのがやっとだ。」

ちなみに、医神の石は体力と状態異常を完全回復させる効果があり、ネクタルは完全回復する甘い蜜が入っている。全回復する筈なのに何で倒れてるんだおい。それ程までに前のダメージ引きずってんのか。
りゅーとさん、物資ありがとうございました。…何か、それ以上のダメージでうまく作用しなかったみたいですが。

「…後であのうどん作った奴はっ倒す。」
「ま、まぁまぁ、落ち着いてください、昴さん。俺、次の奴取ってきますね。」
「頼む…。」

動けない昴を気遣い、陽介はさっさとエレベーター前に向かっていった。

『あ、あの、大丈夫ですか? みなさん…。』
「…うん、無理。」
『ですよね…。』

ぐったりしている一同に向け、風花が声をかけるも、すぐに引っ込んだ。

『…当たりが消えたのが痛いな。』
『ああ。』
「ある意味、評価二が当たりと考えてみるとか?」

陽介がお盆を持ち、戻ってきながら言う。
確かに気持ちの面でこれから先当たりがないと思うより、まだマシなのが何品かあると思った方がいいだろう。

「…それしかねぇよな…。」

昴はのっそりと起き上がって、テーブルの真ん中に置かれたお盆を見る。

「…陽介。心の準備が出来次第開けてくれ…。」
「了解…。」

ぐったりしている一同を見ながら、陽介は蓋を開ける。
中には、うず高く盛られた肉、肉、肉…。それが、三層構造になっている。
うず高く盛られた肉…。それを見て、ピンと来る人物が。

「…。」

昴は、パステルくんは、にゃぐわは、黒は、紅は、じっと陽介を見る。

「な、何だよ。」

暫く黙って見て…ニヤリと笑った。

「んー、いやー。」

そしてカチリと、アワーグラスβのボタンを押す。
味噌ベースのいい香りと肉のいい匂いがマッチして、食欲をそそる。

「陽介って運が悪いんじゃなくて、持ってるのかなーって。」
「は? 持ってる? 何をだよ、パステルくん。」
「にゃぐー。」
『惚けんでもいいぞ、陽介。』

ニヤニヤと自分を見て笑う彼女らに、流石の陽介も気持ち悪くなったようだ。

「な、何だよ。だから何でみんなしてニヤニヤしてんだよ。」
「紅殿。我も何故ニヤニヤしてるのかわからんが…。」
「皆さん、何かあったのですか?」
『もしかして…壊れたり?』

事情が察知できていないジョーカーとアイギスに、紅はそっと耳打ちする。別室にいる風花には、創造者から伝わっているだろう。

「あー…。」
「なるほどなー。」
『あぁ、成程…。ふふっ、確かに持っていますね。“恋人の料理を引き当てる運”を。』
「!?」

風花のその言葉で、ようやく自分を見てニヤニヤする理由がわかったのか、陽介は顔を一瞬にして真っ赤にさせた。
そう、これは恐らく肉好きな陽介の恋人が作った料理。そして前回も、陽介は恋人の料理を食べている。
二度も同じ人物の料理、しかもそれは恋人である存在が作ったもの。故に、持っていると言ったのだ。

「さ、里中の料理じゃないかもしれないだろ!」
「いーや、肉好きはあいつしかいない。いただきまーす。」
「いっただっきまーす!」
「にゃぐー!」

反論する陽介を受け流し、昴達は食べ進めた。

「うん、美味いな肉。」
「にゃぐー!」
『一層目は醤油で味をつけ、二層目はキムチと絡めてあると言っている。飽きの来ない味付けでいい。と言っている。』
「飽きさせない工夫があっていいが…ちょっと量が多いな…。」
「ボク、もういいや。後に三人残ってるから、ここでやめとくね。お腹一杯になっちゃいそう…。三人残ってなかったら食べるのになー。」

あまりの肉の多さに、パステルくんは二層目に差し掛かったところで、今後残る三人の料理に備えて残した。

「パステルくん、後で俺が食うよ。」
「ありが…あっ、恋人の料理は残したくな」
「【ガルダイン】浴びせてやろうか?」

何かを言おうとしたパステルくんの言葉を中断し、陽介は魔術師のカードを上空に漂わせた。破壊すればいつでもスサノオを呼べそうだ。
パステルくんはそれに黙り込んだ。

「にゃぐー!」
「早いなにゃぐわ。もう三層目か。」

そうこうしている内に、にゃぐわが三層目に辿り着いたようだ。ちなみに、昴達はまだ二層目の中腹くらい。

『三層目は味噌仕立てのようだ。味噌ラーメンに合わせて来たのだろう。にゃぐわ、混ぜて食べたらどうだ?』
「にゃぐ!」

にゃぐわは少しかき混ぜ、麺と一緒に肉を食べる。

「にゃぐー!」
『満足そうだな。神、もしかしたらこれはアタリとしていいかもしれない。』
「…確かに肉だけ見たらな。」

昴と陽介は暫く食べ進める。
そしてにゃぐわから遅れる事数分。ようやく三層目だ。

「…やっぱりな。」

麺をすすった瞬間、昴は溜息をついた。

「麺…伸びてるッスね。」
「肉に時間がかかるからな。多分規定時間きちっと煮ているだろうが、これじゃ伸びるよ…。」
「にゃぐー…。」
『にゃぐわのペースならばギリギリ美味しいくらいか…。』
「これがご飯ならば美味しかっただろうな。(けど、今は麺だから、流石にこれは三はあげられないな…。)」

パステルくん以外完食し、陽介は更にパステルくんの物を食べた後、一同は審査用紙に向き直った。











総評:二


昴:個人評価…二
レシピを見るようになったし、雑な味付けもしなくなったのは急成長だな。だが、肉の量が多すぎて到達するまでの間に麺が伸びたのが×。未来の旦那の食べる量とスピードくらい把握しておくように。じゃないと陽介が苦労するからな。あ、結婚式には呼んでくれ。

パステルくん:個人評価…二
マロンポタージュの時よりも成長が見られて嬉しい! 三から四の評価をあげたいけど、あの量は少し遠慮してほしいかな。未来の旦那様にお腹一杯食べさせてあげたいのはわかるけど、そこも計算しようね? 君の花嫁姿、楽しみにしてるよ!

にゃぐわ:個人評価…三
美味しかったしボリュームもあって満足ニャ! ある意味君がここで来てくれて嬉しかったニャ! ただ、他のみんなには量が多すぎたみたいだニャ。未来の旦那様の食べる量の把握は第一優先だニャ。陽介のタキシード、きっと似合うニャ。お姫様抱っこして貰うニャ。写真撮るニャ。

ジョーカー:個人評価…二
美味い。不味いとは感じなかった。だが、具と麺のバランスは考えておけ。みんながみんな、お前の食べるスピードと同じではないからな。そこを考えてやれば、未来の旦那に苦労はかけないだろう。仲人ならやるぞ? あ、昴殿にやって貰った方がいいか?

陽介:個人評価…二
上記の二人と二匹。後で【疾風ハイブースタ】付きの【ガルダイン】な。麺が伸びきらなかったら三、いや、四は狙えたかな? 久し振りに愛屋の肉丼食べた気分だ。こりゃ弁当、期待していいかな?

実食 クマ ( No.27 )
日時: 2014/09/01 23:22
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)


少し嬉しそうな表情で出ていった陽介と入れ違いで来たのは…。

「オヨヨー、ヨースケ、嬉しそうクマ。さてはチエチャンの料理に」
「黙れクマ。」
「オブゥッ!」

もとい、陽介にちょっかいを出して彼に引きずられ、投げ込まれたのはクマだった。

「…照れなくてもいいのにな、なぁ、みんな。」

昴の言葉に、全員頷く。

「イタタ…。まったくヨースケはランボークマ…。」
「あんまり突っかかってやるな、クマ。陽介は恥ずかしがり屋」
「昴さん、ガチで【ガルダイン】放っていいか?」
「さーせんっしたっ!」

扉から顔を覗かせた陽介の背後にいたスサノオを見て、昴は本気で土下座をした。
それを見た陽介は待機所に帰っていく。

「…さて、と。取ってくる。」

昴は立ち上がってエレベータまで向かう。どうやら先程の料理で少し癒されていたようだ。

「うーむむ、あと残ってるのって、ゲテモノだけクマよね…。」
「うん、そうなるね…。唯一前回評価二で来ていないのが一人いるけど…。」
「うぅ、それに当たりたいクマ…。」

願うようにそう呟くクマ。
そんなこんなで話していると、昴が戻ってくる。

「うぅぅ…二の人か、せめてユキチャンの料理がいいクマ…。」
「言えてる…。クマ、回復薬その他諸々の準備と心の準備はいいか?」
「うぅぅ…。だ、ダイジョブクマ!」

クマは目の前に胃薬と健康保険証と差し入れされた回復アイテムを取り出した。

「よし、じゃあ、開けるぞ。それっ!」

昴はカパッ、と蓋を開ける。
見た目は普通の醤油ラーメンのようだが…。

「…見た感じは普通だな。」
「そうクマね…。クマのハナセンサーも、特に危険は感じていないクマよ。」
「…動かすぞ。」

とにもかくにも、アワーグラスβを使い、時間を進める。
放たれる香りも、特に違和感は感じない。

「…食べるか。」

昴は器を手に持ち、他の者達も手に持つ。そして、一口。

「…。」
「…味が、ないな。」

全員、思った事は同じだった。ジョーカーが代表して心の声を呟く。

「何で味が無いのだ? 見た感じ変なものは入れていないと思うが…。」
「私も、成分分析をしてみましたが、特に変わった物質は入っていないようです。」
「…変わった物質が入っていないのにどうして味が無いんだよ…。」

そう言いながら、昴は盛大な溜息をつく。そして塩を手に持ち、パッパと振る。そしてまた一口食べるも、味がしない。塩の味も、まったく。

「ウムム…スーチャン、何でこれは味がしないクマか?」
「知らん。俺が聞きたい。」

その後、色々と味を変えるも、味はまったくしない。

「…俺、少しこいつのレシピ気になるんだけど。」
「気にしちゃイカンクマよ…。」

昴の呟きに答えながら、クマはペンを取り出した…。











総評:一


昴:個人評価…一
味は?

パステルくん:個人評価…一
味は?

にゃぐわ:個人評価…一
味は?

ジョーカー:個人評価…一
味は?

クマ:個人評価…一
味は?

実食 陽介&クマ 後書き ( No.28 )
日時: 2014/09/01 23:21
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)



後書き de 雑談



—私の望む結果。うん、ここなんだよね。


「まさかの花千枝だな。」

風花
「凄いね、陽介君。恋人の料理をさらっと引き当てるんだもん。」


「そうだねー。陽兄も何だかんだで嬉しかったみたいだね! ニコニコしてた!」

風花
「ふふっ、口では素直になれないけど、表情で出ちゃうのかな。」


—そうかもね。本音は嬉しいけど、それを口に出すと恥ずかしいから素直じゃないんじゃないの?


「そろそろ素直になっていい頃だと思うけどな…。」


(…オレも、素直になりたいな…。)


—…さて、そろそろ終わらせようか。昴、次に備えて胃休めときなさい。


「…胃を休めても死ぬの確定しているよな?」

風花
「き、きっと無事ですよ! それでは皆さん、また!」


「ばいばーい!」