二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 始まる前の幕間劇 ( No.510 )
- 日時: 2015/01/18 20:19
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: OR22W8s.)
とある日、昴と風花と由梨は三人でカラオケボックスに来ていた。
「たまには思いっきり歌うのもいいよなー。」
「そうだな。」
「ふふっ、何か楽しみだね。」
受付を済ませ、部屋に行こうとした時…。
「あれ? すーさん。」
「お、鏡。凪に鈴花に氷海に千枝も。」
入口から鏡達が入ってきたのだ。昴は彼らの顔を見るなり、微妙な顔をした。
「お前等、またあの変な替え歌会を計画したからここに来たんじゃないだろうな?」
「ち、違うよー! 僕達は普通に来ただけー。」
凪が慌てて取り繕うように言う。その時後ろにいた受付の人がガッカリした表情を浮かべたのは、ちらりと後ろを見た由梨しか知らない。
「まぁ、そうならいいけどよ。由梨、風花、行こうぜ。」
そう言って風花と由梨を引きつれ、鏡達と別れて部屋に入っていった。
■
「昴さん、あの…。」
部屋に入るなり、風花がおずおずと話しかけてきた。
「ん? どうした、風花。」
「その…気になった事があって。」
「あー…多分、アタシと同じ事を気にしてんのか? 風花。」
由梨は苦笑を浮かべながら、風花を見た。
「うん、多分同じ事だと思う…。」
「だよな。なぁ、昴さん、あの五人何かしたのか?」
そう、あの五人が何か変な事をしそうな気配がしないのだ。故に、何をしたのか気になったのだ。
「千枝から何も聞かなかったのか? 由梨。」
「特にそういった事は何にも。で、何したんだよあいつ等。」
「…俺。」
—はいはい。あのカオス回を同期しろって言うんでしょ。
昴は創世ノートを取り出し、創造者に語りかけた。
「話が早い。早速頼む。」
—はいはいっと。あ、由梨ちゃん、風花ちゃん、こっから先は腹筋崩壊とあの五人のキャラ崩壊に気をつけてね。
「何か嫌な予感したんだけど。」
「私も…。」
とにもかくにも、創造者によって同期された内容を見る事にした風花と由梨だった…。
- 「リンちゃんなう!」歌ってみた その一 ( No.511 )
- 日時: 2015/01/18 20:24
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: OR22W8s.)
某日、カラオケボックス…。
「みんなー、集まったー?」
「抜かりなく滞りなく、全員集まっているわ。」
ここには今、鏡、凪、氷海、鈴花、千枝の五人が集まっていた。
「よーし! ではー…“第一回☆自分の彼氏彼女を使った替え歌大会”始めるよー☆」
「わー♪」
お前ら何の為に集まってる。おい、何でそんな理由で集まった。
しかも纏めてるのは凪。主犯はお前か。
「今回の替え歌、みんな覚えてるー?」
「“リンちゃんなう”ー♪」
「じゃあ、前もって決めた歌う場所、大丈夫だよねー?」
「おっけー♪」
おい、あのボカロのリンをミクとルカがいじっていじっていじりまくるあの歌かよ。それを彼氏彼女ってかお前らの相方使って歌うって嫌な予感しかしねぇよ。
何カオスフラグ乱立してんだおい。これを相方の昴、直斗、烈、完二、陽介が聞いてたらまずいぞ。五人中四人ツッコミ属性だぞ? つか千枝、お前ツッコミ属性だろ突っ込めよ。
はぁ、昴達がここにいないといいけど…。
■
場所は変わって、ある部屋を監視する為に特別に作られた特別監視室…。
「…何やろうとしてんだあいつら。」
呟いたのは、昴。その視線の先のモニターには、凪達五人がいた。
「嫌な予感がするのは気のせいでしょうか。」
「安心しろ、直斗。俺も嫌な予感しかしない。」
「俺もだ。」
「オレもッス。」
同じようにモニターを見て音声を聞いているのは、直斗に烈に陽介に完二…って、ぎゃあぁぁぁっ! あろう事か相方さん全員集合状態!
「楽しそうな予感がしますわ。ええ、ひしひしと。」
しかも腐った女子代表格の牡丹までいやがったー! 原稿用紙を準備して描く気だこいつ!
ちなみに何故昴達がここにいるかと言うと、話は凪達が集まる所から、十五分程遡る…。
- 「リンちゃんなう!」歌ってみた その二 ( No.512 )
- 日時: 2015/01/18 20:32
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: OR22W8s.)
「ここが、麻薬の密売人達が使う部屋か…。」
ある部屋を覗き込んだ昴は、ポツリと呟いた。
ちなみにこの部屋こそ、十五分後に凪達が入ってくる部屋である事など、まさかこの時には思ってもいなかっただろう。
「はい。残念ながら痕跡も残っていませんし、怪しげな動きはしますが監視カメラに映らないよう徹底しているので、物的証拠が得られなくて…。」
「厄介だな…。物的証拠が上がりゃ、さっさと捕まえられるんだけどな…。」
「ええ…。皆さんにお願いと言うのは、それなんです。」
このカラオケボックスの男性店長に昴がぼやきながら返した後、直斗はこの場にいた昴と烈、陽介と完二、牡丹に向き直った。
「監視カメラの台数を増やし、更に小型マイクを仕掛けました。ちょっと強引ですが、これで何とか証拠を掴みたいんです。」
「一人一台分見張って、何か怪しい動きがあったら直斗に報告するんだな。」
「はい。…一般人の皆さんにお願いをするのもおかしな話ですが…。」
「気にすんなって、直斗。オレら、ダチだろ? 困ってたら助けんのが当たり前だ。」
完二の言葉に、直斗の心が少し軽くなった。
そうこうしている内に、密売人達が使う部屋から少し離れた場所にある個室…特別監視室に辿り着いた。
直斗は最後に入り、照れ臭そうに完二に向き直った。
「…ありがとうございます、巽君。そう言って貰えて、少し、楽になりました。」
「気にすんなってば。さて見張…ん? これ、凪か?」
「えっ?」
早速モニターを見た完二は、凪の姿を見つけて首を傾げ、昴達も覗き込む。
そこには確かに、凪がいた。後から鏡達も入ってくる。
「あの二人…仕事は大丈夫なんですか?」
「問題ありませんわ。あの二人は今日は聞き取り調査の当番ではありませんから。」
「ああ。あの二人は明日。今日はジョーカーと雪花が行ってる。と言うか二人いっぺんに休みがほしいって言ってたから昨日牡丹と鏡が変わったんだ。…まさか、この為か?」
「恐らく、そうでしょうね…。」
そして、牡丹が再びモニターを見た時に、凪による宣言がされる事になる…。
■
現在…。
「あ、凪君が入力しています。」
「ガチでリンちゃんなうだな…。」
そして、あの独特な木琴(多分)の伴奏が始まった。
- 「リンちゃんなう!」歌ってみた その三 ( No.513 )
- 日時: 2015/01/18 20:37
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: OR22W8s.)
※ここからは会話文(歌とそれに対する監視室のツッコミ)のみでお楽しみください。
歌い手全員『(烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)なう! (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん) なう!! (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)×3なう!!!』×8
ツッコミ全員「のっけから何(だよ/ですか) (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)なうって! 」
歌い手全員『(^ω^≡^ω^) おっおっおっおっ 』
氷海「烈をぎゅーぎゅーしたいわ。じたじたするのを押さえ込んでぎゅーってしたいわ。腕噛まれるのもアリね。噛んでいいわよ、烈。」
烈「噛まねぇよ! つかやめろ! お前がそのパート歌うな!」
凪「直斗と二人で買い物に行く事になって、何でもない顔で『デートだねー。』って言って滅茶苦茶に意識させたい。」
直斗「い、いいいいつもしてるじゃないですか!」
千枝「花村はいつもヘッドフォンをしてるけど、朝、こっそり猫耳付きにすり替えて、いつ気づくかなーと思っていたら、花村が出かけたのにあたしが気付かず、夕方帰ってきた花村が猫耳ヘッドフォンを握りしめて真っ赤な顔で睨んできた為、反省したい。」
陽介「嫌だ絶対に猫耳なんか嫌だ! 反省するくらいなら考えるな!」
歌い手全員『(^ω^≡^ω^) おっおっおっおっ』
鈴花「完二をちやほやしたい。ちやほやされ慣れてない完二が挙動不審になるのを見て、 さらにちやほやしたい。ちやほやしたい。」
完二「ちっ、ちやほや…!?」
鏡「すーさんがPixivで『奏月昴 R18』で検索をかけるのを全力で推奨したい!」
昴「やめろ鏡! 純粋なお前がそこ歌うな! しかも推奨すんなっ!」
烈「こいつ、絶対意味わかってないだろ…。」
氷海「フィルソ会場では烈に氷海コスしてもらいたい。しかし、強烈な違和感を発するぺったんこな胸と身長に無意識に目がいってしまい、『も、もう着替えるっ!』と逃げ出そうとする烈を必死にフォローしたい。」
烈「お前は俺に何させようとしてる。女装なんか絶対にするもんか!」
歌い手全員『(^ω^≡^ω^) おっおっおっおっ』
千枝「朝起きるといきなり成長していた花村に、どう接していいかわからずに食事中も言葉少なになり、ピンクのお茶碗とか使わせてるのが何故か申し訳なくなりたい。食後、『皿洗うよ。』とか言われても『あっ、あたしがやります!』とか敬語になりたい。」
陽介「ピンクのお茶碗なんかそもそも使うか!」
歌い手全員『(烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)なう! (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん) なう!! (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)×3なう!!!』×8
歌い手全員『(^ω^≡^ω^) おっおっおっおっ』
鏡「すーさんがお仕事サボってメイド喫茶でメイドさんしてるのに出くわして、 ぎこちない姿を納めたい。」
昴「誰がメイドなんかするか馬鹿! んな恥ずかしい格好なんざしたかねぇよ!」
鈴花「完二が二人だといつまでたっても敬語だから、その度に『そんな緊張しなくていいよ。』『おっ、おぅ!』 みたいな会話を毎回やりたい。」
完二「やるなよんな会話!」
凪「『魔法少女か…。』って呟いてる直斗に 『直斗が魔法少女になったらまんま魔女探偵ラブリーンだね。』とか声をかけたくて、でもきっと苦笑いしか返ってこないから我慢したい。」
直斗「ええ、君には苦笑いしか返せないでしょうね。あと隙あらば発砲しても?」
烈「直斗落ち着け。気持ちはわかるが銃しまえ。」
歌い手全員『(^ω^≡^ω^) おっおっおっおっ』
鏡「疲れて帰ってきたすーさんがソファで隣に座って、そのまま肩に寄りかかって寝てしまい、あたたかくなりたい。」
昴「起こすか部屋で寝かせろよ!」
氷海「烈が目を閉じて唇をこちらに向けるので、しばし動揺して迷って、それを表に出さないように、でこぴんしたい。」
烈「いや、むしろキスは大体お前からだったろ!?」
鈴花「町で出会った完二はなんとグラサンをつけており、声をかけると『普段は裸眼で十分だけどな!』と言い訳するけど、そのグラサンも似合ってんじゃん、と本心を口にしたところ、俯いて無言になられたい。」
完二「オレもうグラサンかけて出歩けねぇよ!」
歌い手全員『 (^ω^≡^ω^) おっおっおっおっ』
凪「『ずっと前から好きでした』ってメールを直斗から貰い、どきっとしたい。『嘘つかないでよーw』と送ると『バレました? でもこんなメール送れるの貴方くらいなので。』って返ってきてドキドキしたあと『もちろん嘘です。』と来て、何も信じられなくなりたい。」
直斗「そんなメールそもそも送りませんよ!」
氷海「烈きゅんなう! 烈きゅんなう!! 烈きゅん烈きゅん烈きゅんなう!!!」
凪「直ちゃんなう! 直ちゃんなう!! 直ちゃん直ちゃん直ちゃんなう!!!」
千枝「花村なう! 花村なう!! 花村花村花村なう!!!」
鈴花「完ちゃんなう! 完ちゃんなう!! 完ちゃん完ちゃん完ちゃんなう!!!」
鏡「すーさんなう! すーさんなう!! すーさんすーさんすーさんなう!!!」
歌い手全員『(烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)なう! (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん) なう!! (烈きゅん/直ちゃん/花村/完ちゃん/すーさん)×3なう!!!』×3
ツッコミ全員「」
あ、ツッコミ役がツッコミを放棄した。
…その後、大熱唱はしばらく続いた…。
- 「リンちゃんなう!」歌ってみた その四 ( No.514 )
- 日時: 2015/01/18 20:43
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: OR22W8s.)
「…。」
カラオケボックス、特別監視室。
ここにいた全員が、黙って目の前の光景を見つめていた。
「鏡。」
「氷海。」
「里中。」
「鈴花。」
「凪君。」
『後で説教。』
ちょっと殺気立ってますよ! 武器しまって武器!
「鏡昴、烈氷、花千枝、完鈴、凪直いただきましたー!」
「ゴチになりますわ! くうっ、今のを録画して永久保存したいですわ…!」
「ご安心ください、骸姫! 別の監視カメラでバッチリ録画してあります! あと、こっそり別の小型マイクを植え込んでいたので、音声もバッチリです!」
「よくやりましてよ! 後で貴方に新刊見せてあげますわ!」
「あざーっす!」
牡丹、悔しがるな…って、おいぃっ! 店長お前も腐ってんのか!? しかも骸姫=牡丹って知ってるって事はコミケとかイベントに行ってるのかこの店長!
しかも録画済みかよおい!
「はぁ…。なんかもう、麻薬の密売とかどうでもよくなりましたわ。」
「ええ、どうでもよくなりました。今はただ、凪君を的にブラックホールの銃弾を打ち込みたいです。」
「オレは鈴花を取り合えず笑って無視したい。」
「俺も里中とは暫く口をききたくない。」
「氷海の頭をもう一回アフロにしてやりたい。ああ、今度は悪戯じゃなくて、ガチでやってやりたい。」
「鏡をどうやって説教しようかな。取り合えず紅と要相談ね。…あと凪、主犯として貴方にはお母さんからの説教が必要かな。」
あ、ツッコミが全員キレた。凪、君は逃げた方がいい。昴が女子化してる。
…もう、麻薬の密売人を捕まえる、出来なくても物的証拠を見つけるっていう目的は忘れ去られているな…。
■
ちなみにその麻薬の密売人だが、どうやらあの部屋に盗聴器が仕掛けられていたようで…。
「鏡昴、烈氷、花千枝、完鈴、凪直ぷめぇぇぇぇぇっ! 麻薬の密売やってるよりもこれ聞いてる方がおもしれぇよ! ガッチリバッチリ録音したぜ! ゴチになります!」
受信機のあるアジトからこんな声が聞こえてきたようだ。…って、麻薬の密売人、お前も腐ってるのかよ…。
ちなみにこれを切欠に、彼は麻薬の密売をやめて同人誌を買い漁るようになり、第二回以降の替え歌大会を楽しみにしていたとか…。
もう、どうでもいい…。
- おわりに ( No.515 )
- 日時: 2015/01/18 21:33
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: OR22W8s.)
「…。」
全てを見終えた後、風花と由梨はプルプルと震えていた。必死に笑いを堪えているのだろう。
「ち、千枝ちゃんが…凪君も…こんな事を…プフッ…!」
「き、鏡が…氷海や鈴花まで乗って…プッ…!」
「お前等笑うな。…で、この後は俺達全員、ここに書かれているように説教や無視をしたわけ。暫くな。」
そして暫く無視し、この会合は二度と開かれる事はないだろうと思っている昴だが、何故か嫌な予感がしていた。
「…もう、開かれる事ないといいけどな…。」
「もし開かれたら牡丹が飛んできそうだな。(なんだよ、開かれないのかよ。あのカオス会をもう一回見てみたいんだけど。)」
「七海ちゃんや雪子ちゃんも飛んできそうだね。(別の曲で歌ってみても面白いと思うんだけどなぁ…。)」
おいそこの二人。何だかんだでお前等も楽しみにしてるのかよ。
「開かれたら開かれたで、また無視とか説教の時間が来るだけだけどな。」
「あはは…。」
笑顔の昴に、苦笑いを浮かべながらどういっていいか悩む風化と由梨だった…。