二次創作小説(映像)※倉庫ログ

実食 鈴花&直斗編 前書き ( No.60 )
日時: 2014/09/20 20:26
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)

採点方法
五段階評価を下す。内訳は以下の通り。


五、 メニューに拘らず、遊び(アレンジ)を加えており、なおかつ美味しい。

四、 メニューに依りすぎな所はあるが、程よく遊びを加えており、美味しい。

三、 メニュー通りの品。遊びなどはないが、メニュー通りなので普通に美味しい。

二、 メニューに沿ったのだろうが、ミスが目立ちすぎて美味しくない。が、まだ改善の余地がある不味さ。

一、 救いのない不味さ。キッチンに立たせたら死ぬ。


お題:『丼』
アレンジは具材のみ。
ご飯へのアレンジは基本的になし。汁だくはOK。


鈴花
「次は私達だね、直斗君!」

直斗
「はい。…巽君の料理に当たるといいですね、鈴花さん。」

鈴花
「なっ!? ななな何言ってるの!? なっ、直斗君こそ凪君のに当たるといいなーって思ってるんじゃないの!?」

直斗
「なっ、何でそこで凪君が出てくるんですか!?」


「(…前回と変わって微笑ましい喧嘩だな…。見ててにやける。)もうお前ら付き合っちまえよ。式場は用意してやるから。」

鈴花&直斗
「むっ、むむむ無理(だ/です)よ!」


(可愛いなぁ…。)
※ほっこり

実食 鈴花 ( No.61 )
日時: 2014/09/20 20:30
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)



少し不服そうな由梨と入れ替わりでやって来たのは、鈴花だった。

「ああ、鈴花。お前が次か。」
「うん! 由梨センパイ、微妙な顔して出てったよ? まさか不味いものに…。」
「ちょっと不味いものに当たった。そいつのが親子丼だったのも痛かったかもな。」
「由梨センパイ、和食に関してはちょっと厳しいもんね。」

鈴花は由梨に習った事があるのか、難しそうな顔で言った。

「妥協を許さないんだよ。特に、得意分野ではな。取ってくる。」

昴はまたも、エレベーター前に向かった。

「はー。誰の料理が来るのかな?」
「籤引きだからわからないし、正直男子の料理ってあまり見た事ないから予想も立てづらいんだよね…。」
「にゃぐー。」
「えっ? 何? にゃぐわちゃん。」
『鈴花は完二の料理が来てほしいと思っているのではないのか? だそうだ。』

飼い猫の言葉を翻訳した黒の一言で、鈴花の顔が一瞬にして真っ赤になった。

「なっ、ななな何言ってるのにゃぐわちゃん! わ、私と完二はライバルだって言」
「鈴花さんの心拍数、急上昇中であります。」
「あ、上がってない上がってない!」
『鈴花ちゃん、ユノでもはっきりわかっちゃうよ。隠そうとしてるみたいだけど、隠しきれてないよ?』
「わあぁぁぁぁっ!」

にゃぐわの余計な一言から始まり、アイギスと風花も加わり、鈴花はもう大パニックだ。

「こらこら、あんまいじめてやんな。二人は素直になれないだけなんだからさ。鈴花ももう元に戻れ。ほら、水。」
「はー、はー…ふぅ…。」

戻ってきた昴に差し出された水により、どうやら落ち着いたようだ。

「まったく…。私と完二はそんなんじゃないのに…。」
「(絶対内心そう思ってないな。)むくれないむくれない。鈴花、胃薬の準備は?」
「あ、大丈夫だよ!」

鈴花は準備していた胃薬を取り出す。どうやら準備は万端のようだ。

「よし、開けるぞ。それっ!」

昴は躊躇いも無く蓋を開ける。その中身は…。

「わぁ、美味しそう!」
「鶏肉豚肉牛肉と…何とまぁ、肉づくしな丼だな。」

一般的な肉という肉が盛られた丼…さながら肉丼と言った所だろう。

「にゃ、にゃぐ…。」
『お前は何度我に涎を拭かせる。』

肉丼を見て思わず涎をたらすにゃぐわに、黒はまたタオルで拭いてあげる。何だかんだ言いながら優しいなお前。

「当たりっぽそうだな…。んじゃ、動かすぞ。」

昴はアワーグラスを使い、時間を動かした。
ふわりと、辺りに醤油の香ばしい香りが漂ってきた。

「にゃぐー…。」
『もう自分で拭け!』
『…黒、何だか今回はお前が凄くまともに見えるぞ。』

また涎をたらしたにゃぐわに、黒はもう呆れ果ててタオルを差し出した。そんな黒に、紅は思わず呟く。

「んじゃ、いただきまーす。」
「いただきまーす!」

にゃぐわが拭き終わったのを見計らい、全員箸を持って食べ始めた。

「…。」

が、食べ始めてから、暫く無言で食べ進める審査員達。

『…え? 神、みんなもどうした? そんな黙々と食べて…。』

紅の問いに、全員答えずに食べ進める。
そして、全員が完食して器と箸を置いてから「ごちそうさまでした。」と挨拶をし…。

「それでみんな、感想は?」
「普通!」

昴が感想を訊ねると、同じ言葉が出た。

「だよな…。普通の醤油味。可もなく不可もなく、って所か。」
「不味くはないけど、特別美味しいってわけでもないよね…。」
「レシピ通りの作り方だよね。もうちょい工夫がほしいかな…。」

どうやら美味しいようだが、特別それ以上の感想は抱けなかったようだ。
とにもかくにも、美味しいので、ちょっとだけ嬉しそうな表情で評価用紙に向かう。











総評:三


昴:個人評価…三
うん、可もなく不可もなく。普通な味付けの肉丼だな。

パステルくん:個人評価…三
美味しいから、もう一工夫ほしかったな。まずは玉ねぎ加えてみたら?

にゃぐわ:個人評価…四
お肉たっぷりで美味しかったニャ! もーちょっと野菜がほしい感じニャ。

ジョーカー:個人評価…三
安心して食えるが、もう少し工夫がほしかったな。

鈴花:個人評価…三
みんなと同じかな。美味しいけど、何か足りない感じ。もう一工夫!

実食 直斗 ( No.62 )
日時: 2014/09/20 20:35
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)



鈴花と入れ替わるようにやってきたのは、直斗だった。

「おっ、次はお前か、直斗。」
「はい。…皆さんから話を伺ったのですが、今の所誰の料理が出たか検討もつきませんね…。」
「男子の料理ってあんまり食べないしな…。だが取り合えず言っておく。三番後で恨む。」
「…何があったんですか…? あ、いや、やっぱりいいです。」

苦手なものを出された事を知らない直斗は、思わず昴に聞き返すも、それ以上の事は訊ねない事にした。
昴はその意を汲み、次なる料理を取りに向かった。

「ふぅ…。」
『直斗君、ちょっと疲れてる? 溜息が重いよ?』
「…重くもなりますよ。今までの評価を伺ったのですが、救いがある方の一しか出ていない。しかも当たりの率が高いって…。女子としては落ち込みます…。」
『あー…何か、ちょっと分かるかも。』

女子である自分達よりも美味しい料理の数々を出され、直斗は軽く落ち込んでいた。

「そんな落ち込まなくてもいいと思うけどな…。直斗は上手い方だし、今は主夫いるし、それに男でも料理好きな奴いるし。完二みたいな。」

戻ってきた昴が、直斗を励ますように言う。

「…そう、ですね。今は男子も女子も関係なく働いたり、家事をする時代ですし…こんな事でいちいち気にしていたらきりがないですね。」
「そーそー。気にしないって言うのも無理かもしれないけど、気にすんなよ。」
「はい。あ、胃薬の準備は出来ていますので、いつでも開けて大丈夫です。」

昴がいつもの質問をする前に、直斗はポケットから胃薬と水を取り出した。

「会話の先を読んでくれて助かるよ、直斗。んじゃ、開けるぞ。それっ。」

直斗に礼を述べてから、昴は蓋を開けた。
そこには…。

「」

昴達が思わず絶句するようなものがあったのだ。

「え…肉、だよね?」
「色がおかしいが…牛肉、だろう。」

混乱するパステルくんに、ジョーカーが困り顔で頷く。
そう、恐らく牛丼だろうが、何故か色が濃い。

「さっきの親子丼と同じ失敗か…?」
「いや、恐らくそれ以上の失敗だ…。」
「先程って、野上先輩が食べたもの、ですよね? あの時は味が濃かったと言っていましたが…。」
「それ以上って事は…。(うぅ、嫌な予感しかしない…。)」

不安しか感じない一同だが、アワーグラスを使い、時間を動かす。
同時に、酸っぱい臭いとしょっぱい臭いと甘い臭いと辛い臭いが…所謂、刺激臭が鼻を突き刺した。

「うわ…。」
「こ、これは強烈ですね…。」
「うぅ…りせの料理よりマシだけど、これはこれできつい…。」
「にゃぐ…。」
『にゃぐわも辛いようだ。だがやはりりせのよりは数百倍もマシだと言っている。』

この料理に、全員鼻を押さえてしまった。
そして直感する。この料理は、大ハズレだと。

「うぅ、だけど食べるしかないし…。」
「不味いものだと分かっていながらも食べなければならないとは…。いただきます…。」

全員気乗りしない様子で食べ始める。
が、一口含んだ瞬間…。

「不味っ!!」

同時に感想が出た。そう、これはお世辞でも美味しいとは言えないのだ。

「甘ずっぱしょっぱ辛臭かったなんて台詞をどっかで聞いた事があるが、まさにそれだな…。」
「砂糖やみりんの甘さが広がったと思ったらお酢の酸味が出てきて、すぐに醤油の塩分がやってきて唐辛子の辛さが全てを持って行ったかと思えばまた甘さが広がる…。何なのでしょう、この料理は…。謎過ぎます。僕でも解けませんよ。」
「探偵をお手上げ状態にさせるなんて…どんな味付けしたらこうなるの…?」
「お、恐らくだが…調味料という調味料を全て目分量で入れたのだろう…。しかも入れ過ぎ…。」
「にゃぐ…。」
『普通に不味い。だそうだ。』

不快な顔をして、全員評価用紙に向かった…。











総評:一


昴:個人評価…一
普通に不味い。以上。

パステルくん:個人評価…一
調味料全部入れたでしょ。

にゃぐわ:個人評価…一
不味いニャ。ただそれだけだニャ。

ジョーカー:個人評価…一
不味い以外に感想がない。

直斗:個人評価…一
すみません、不味くて食べられません。

実食 鈴花&直斗編 後書き ( No.63 )
日時: 2014/09/20 21:54
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)


後書き de 雑談



「ようやく半分までが終わったな。」


—うん。だね。途中経過で四が二人に三が一人、二が一人に一が二人か。

理乃
「大当たりである五がまだ出ていませんね。」

由梨
「そう言われればそうだな。そろそろ出てもおかしくなさそうだが…。」

りせ
「私としてはまだ出てこないでほしいな…。」

風花
「あ、そうか。りせちゃん、最後だもんね。…最後には美味しいもの食べたいよね。」


「それは誰しも思う事だ。」


—こいつ力説しやがった。

由梨
「いや、まぁ、なぁ…。」

理乃
「二度も最後で死に掛けたら…力説しますよ…。」

風花
「…あんなので二回も…。昴さんの力説、納得です…。」


—そうだったね…。


「ふぅ…。さて、そろそろ終わらせね? …ちょっと、口直しに理音に貰ったミントでモヒート作ってくる…。」


—こらこら。未成年いるのにカクテル作るなよ。


「俺とジョーカーしか飲まねぇよ。」

理乃
「あ、なら私がミントティーを淹れますね。これならば白鐘さんやパステルくんさんも飲めるでしょうから。」


「おっ、それいいな。頼む、理乃。」

理乃
「お任せ下さい。では、そろそろ締めませんか?」


—そうだね。それじゃ、ばいばーい!





感想ok