二次創作小説(映像)※倉庫ログ

実食 葉月&雪子編 前書き ( No.64 )
日時: 2014/10/02 23:17
名前: 奏月 昴 (ID: AfVd82K9)

採点方法
五段階評価を下す。内訳は以下の通り。


五、 メニューに拘らず、遊び(アレンジ)を加えており、なおかつ美味しい。

四、 メニューに依りすぎな所はあるが、程よく遊びを加えており、美味しい。

三、 メニュー通りの品。遊びなどはないが、メニュー通りなので普通に美味しい。

二、 メニューに沿ったのだろうが、ミスが目立ちすぎて美味しくない。が、まだ改善の余地がある不味さ。

一、 救いのない不味さ。キッチンに立たせたら死ぬ。


お題:『丼』
アレンジは具材のみ。
ご飯へのアレンジは基本的になし。汁だくはOK。


葉月
「うぅ…次は私達か…。」

雪子
「誰の料理が出てくるんだろう。楽しみだね、葉月ちゃん。」

葉月
「全っ然楽しみじゃないんだけど。」

実食 葉月 ( No.65 )
日時: 2014/09/25 21:41
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)



理乃から差し入れられたミントティーを飲んでホッと一息ついた後、直斗と入れ違いでやって来たのは、葉月だった。

「おっ、次は葉月か。」
「うん。…はぁ…。」
「女子審査員一重い溜息、いただきましたー。」
『こらアイギス。』

不安なのが目に見えて分かる葉月の盛大な溜息に、アイギスは計測結果を話し、それを紅が咎めた。

「不安になるなよ、葉月。みんな不安なんだから…。」
「だよね…。よし、元気だして、さっさと食べて、りせちゃんのボイトレを明日から厳しくしてあげよっと。」
「(根に持ってんなー。)取ってくる。」

昴は溜息をつきつつ、立ち上がってエレベーター前に向かった。

「はぁ…。」

昴が消えた方角を見つめ、葉月はまた溜息をつく。

『葉月ちゃんは、誰の料理が来てほしいのかな?』

そんな葉月を見かねて、風花が話しかける。会話をして気分転換を図ろうと考えているのだろう。

「私ですか? んー…。あ、クマ君! あの子の鉄板焼、リリィちゃんにお勧めされたので!」
『クマの鉄板系は由梨の和食と同じように、群を抜いて上手いからな。…これでふざけたりしなければ、手伝い当番に組み込まれたろうに…。』
「あ、それは思う。」

氷海救出時や自身の覚醒時はどこへやら。最近のクマは特に酷い。
恐らく同室の悠の影響を受けてか、裸族化して来ている気がする。いや、裸族化してる。

「クマ、料理の腕はいいし家事も陽介のお母さんの教育を受けたのか、そこそこできるから手伝わせたいんだけど、鏡に悪影響を及ぼすから嫌なんだよな…。」

戻ってきた昴が、料理を置きながら愚痴を溢す。

「さて、葉月。胃薬とお得意の状態異常魔法で舌を麻痺させる準備はできてるか?」
「ごめん、昴さん。胃薬は用意できてるけど、【パラライズ】は身体中の麻痺しかできない…。」
「…冗談だから落ち込むな。それは分かってたさ…。」

申し訳なさそうにしょんぼりする葉月に、昴も申し訳なくなり、謝罪をする。

「準備ができてるなら開けるぞ。それっ。」

昴が蓋を開けると、そこには…。

「また親子丼か。」
「でも、こっちは普通の色合いだよ? あ、でもちょっとお肉が焦げてるね。」
「にゃぐー。」
『先程のに比べれば、この焦げくらい許容範囲だそうだ。』

四番同様、親子丼のようだが、肉が少し焦げ付いている。
が、上には三つ葉が添えられており、全体的な色合いは普通なので、四番の親子丼に比べれば、とても美味しそうに見える。

「当たりか普通、って所か?」
「最悪でも大ハズレはあるまい。昴殿、動かしてくれ。」
「ああ。」

昴はアワーグラスβのボタンをしっかりと押し、時間を動かした。
出汁のいい香りが、辺りに広がった。

「うん、危険そうな代物もなし。よかったな、葉月。安全に食えるぞ。」
「ホントよかったー…。評価一に当たっても文句が言えないから、何か安心した…。」
「葉月は壁を爆破させなきゃ味普通なんだがな…。いただきまーす。」
「いただきまーす。」

全員、箸を持って食べ進める。

「…うん、可もなく不可もなく。」

卵が程よい半熟で、焦げ以外は全体的に文句はない。が、それ以上の評価点はないようだ。

「普通に食べられるっていい事だよね…。ホント、女子のメシマズ組の料理を食べるとそう思うよー…。」
「うぅ…あの時は本当にごめんなさい…。」

死んだ目を浮かべるパステルくんに、葉月は申し訳なくなって誠意を込めて謝罪をしたとか…。











総評:三


昴:個人評価…三
少し肉焦げてるけど、味付けも合格点だから許容範囲だな。美味かった。

パステルくん:個人評価…三
美味しかった! お肉の焦げは少し落としちゃえば食べられるから十分平気だよ!

にゃぐわ:個人評価…三
色合いも三つ葉で綺麗だし、美味しかったニャ。焦げ? 気にならなかったニャ。

ジョーカー:個人評価…三
うむ、美味い。焦げがあったが美味い。…だが気を付けような?

葉月:個人評価…四
私、こういう薄めの味付け大好き。美味しかったよ。

実食 雪子 ( No.66 )
日時: 2014/09/25 21:48
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)



満足そうに帰った葉月と入れ替わりでやってきたのは、雪子だった。

「次はお前か…。」
「何だか不満そうじゃない? 昴さん。」
「…そう見えるのは気のせいだろう、多分。取ってくる。」

雪子との話をさっさと打ち切り、昴はエレベーター前に向かった。
話を打ち切られた雪子は、ちょっと不服そうな顔をして椅子に座った。

「誰の料理が来るのかな? 楽しみだね。」
「少なくとも貴様の料理よりはマシだろう。」
「ジョーカーに同意。」
「にゃぐー。」
『にゃぐわも同じ意見だそうだ。』

次々にジョーカーの言葉に賛同する一同に、雪子はむくれた。

「なっ…!? みんなして酷くない!?」
「酷くない。当たり前だ。」

戻ってきた昴が、料理を置きながらぴしゃりと、遠慮も躊躇いも無く言った。勿論これは雪子にとって面白くない。

「むくれるならレシピ通りに料理を作れるようになれ。まずはそれからだ。」
「レシピ通りにやったらつまらないだけだよ?」
「それはレシピ通りに作れるようになってから言おうな? レシピ通り作れないのにアレンジを加えるなんて、建物の基礎ができていないのにいきなり二階から作るようなものだからな?」
「普通基礎から作るよね?」
「例えばの話だ! とにかくお前はまずレ・シ・ピ・見・ろ!」

頭ごなしに怒鳴られた雪子は、しょんぼりと項垂れながら「はーい…。」と答えた。

「さて、準備はいいか?」

昴の問いかけに、全員頷いた。どうやら準備万端のようだ。

「じゃ、開けるぞ。それっ。」

そして、昴は躊躇いも無く蓋を開ける。
そこには…!

「…ここでやっと来たってところかな。分かりやすい奴の料理。」

見た目で分かる、とても美味しそうな…一口大にぶつ切りにされ、焼かれたイカやタコ、ホタテ等々が乗せられたどんぶりがあった。さしずめ海鮮焼き丼と言ったところか。
だが、海鮮だけでなくちゃんと彩りを考える為に大葉や大根の細切りが添えられており、見た目にも工夫がされていた。

「にゃぐー…。」
『にゃぐわ…美味しそうなものを見て涎をたらすのはやめろ。いや気持ちは分かるが…。』

何だかんだ言いながらも、黒はにゃぐわの涎を拭いてやる。さっき自分で拭けと言ったが、何だかんだでいい奴だなお前。

『しかし、これは丼ものにしてもいいが、酒のつまみにあいそうだな。』
「あ、それはわかる。」
「これで一杯キュッといったら美味そうだな。昴殿、今日の酒の魚は海鮮焼きがいい。」
「それは後な。じゃあ、動かすぞ。」

昴はいつものようにアワーグラスβのボタンを押し、時間を動かした。
醤油の香ばしい匂いが、早く食べてと言わんばかりに爆発する。あ、地の文書いてる私もお腹が…。

「(おいおい…。)これは間違いなく、大当たりだな。」
「うん! 当たりでよかった。ゲテモノが来たら燃やすところだった。」
「なら貴様の料理も作ったら即燃やせ。」
「ジョーカー、さっきから酷くない? 燃やすよ?」
「我と殺るつもりか? フン、無駄な事を…。」

アマテラスを出して燃やそうとする雪子に、ジョーカーは見えない力の塊を出して応戦しようとする…。

「あたっ!」
「痛っ!」

が、昴が創世ノートですかさず二人をひっぱたき、アマテラスと力を消した。

「喧嘩はやめなさい。ねっ?」
「はーい…。」
「うむ…。」

女子化しているのに気付いたのか、二人共これ以上何かを言う事はなかった。

「うん、焦がし醤油かな? いい感じに合わさって美味い。」
「単品でも行けるが、ご飯と一緒でも美味い。酒が欲しくなるな。」
「あ、これ混ぜても美味しいよ! んー、おいしー!」
「にゃぐー!」
『ご飯に細工をしても美味いだろうと言っている。こ奴の事だから、失敗せずにやれるだろう。』

美味しい海鮮焼き丼に舌鼓を打つ全員。そして…。

「おかわり!」

来る筈のないおかわりを求めたとさ。











総評:五


昴:個人評価…五
文句ない。焦がし醤油と食べやすい大きさの海産物が食欲をそそるな。これ、混ぜご飯にしても美味しそうだ。
今度はバター醤油にして作ってくれ。酒の魚にしたい。

パステルくん:個人評価…五
おいしかった! うん、美味しいとしか言えない! 鉄板焼なら何でも美味しくなりそうだから、今度また何かやって!

にゃぐわ:個人評価…五
何の文句ないニャ! 今度はタイとかの魚を鉄板で焼いてほしいニャ! 食べてみたいニャ!

ジョーカー:個人評価…五
この料理に感想などいるまい。文句など一つもない。酒の魚に時々作ってほしいくらいだ。

雪子:個人評価…五
美味しかったよ。美味しくてビックリしちゃった。今度料理を一緒に作ろうね。貴方と一緒なら、美味しいものが作れそうな気がする。

実食 葉月&雪子編 後書き ( No.67 )
日時: 2014/09/25 21:55
名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)



後書き de 雑談



—うーん、書いててお腹空いてきた…。


「ははは。いーだろー。」

由梨
「ゲテモノに当たったら泣きたくなるがな。」

理乃
「前回、男子もこう思っていたんですね…。待っている間が怖い…。」

りせ
「ゲテモノが来たらTrue Storyで滅してあげたくなる。あと葉月センパイやめて下さい貴方のトレーニング上達するけど怖いんで!」
※葉月の恐ろしさは誕生日の日に書いた“あるアイドルの一日”参照。

昴&由梨
「じゃあお前料理作ったら即滅しろ。あと、葉月のは当然の報いだ全ての元凶。」

りせ
「酷くない!?」


「当たり前だと思うよりせ。りせが烈に喧嘩を売ったから、烈も買っちゃったんだよ…。」

風花
「りせちゃん、報いは受けよう?」

りせ
「うぅぅ…。み、味方がいない…。あっ、理乃センパ」

理乃
「久慈川さん、私も報いは受けた方がいいと思います。」

りせ
「ひどーい!」

昴&鏡&由梨&理乃&風花
「酷くない。」


—完全にりせちゃんの味方がいないな…。さて、りせちゃんがガックリと落ち込んでいるからこの辺で。





感想あればどうぞ。