二次創作小説(映像)※倉庫ログ

前奏曲・異世界での第六回目 ( No.866 )
日時: 2015/05/02 22:28
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: .mAbqpi3)

とある日の休日、昴はいつものように神殿前を掃除していた。

「おーい、昴さーん!」
「ん? あぁ、メルか。」

そんな彼女の元に、郵便物を配達しに来たメルがやって来た。

「配達か? いつもごくろうさん。」
「これがお仕事だもん、気にしないで! それより、昴さんにお手紙だよ。りゅーとさんから!」
「…あの人の便りって何か嫌な予感しかしねぇんだけど。」

そうはいいつつも、昴は手紙を受け取り、中を見た。

「で、昴さん、何が書いてあるの?」
「…ん、的中したよ、嫌な予感が。」
「へ?」
「…三度目の招集だよ。」

そこには、りゅーとさんの所で開催される第六回料理対決についてが書かれていた。











手紙を受けとるなり、昴はすぐに烈、陽介、理乃に連絡を取り、聖域に緊急招集するよう頼んだ。
しばらくして、つぎドカ!メンバー、ペルソナメンバー、司組、ジョーカー一味が集まった。パステルくんや黒、にゃぐわや冷一もいる。

「集まったか、お前ら。各リーダーズに話は聞いたか?」
「ああ、聞いてる。理乃、律儀に概要を説明した文を送りつけてきたからな。」
「私達も、烈から大体のあらましは。セシル達にも伝えました。一応、お父様も呼んでおきました。」
「あたし達は花村から緊急招集するのと、また呼ばれた事は聞いた。風花さん達も呼んできてよかったんだよね?」

どうやら全員大体の概要は聞いているようである。

「ああ、むしろ助かった。…とりあえず、聞いた通りだ。またりゅーとさんからお誘いが来た。第六回料理対決のな。」
「で、挑戦者とかのデータはどうなってるんだ?」
「…。」

陽介が訪ねると、昴はパステルくんに顔を向けた。

「ねぇ、昴さん、嫌な予感がするんだけど。」
「ああ、その予感は当たってるぞ、パステルくん。…お題はおにぎり。固定審査員はパステルくん。一作者四人を選出するが、作者と氷海か2P氷海、うちで言う雪花のどちらかが確実に参加する。」
「なんでじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」

パステルくんが盛大に叫んでから、がっくりと項垂れた。いわゆるOTZのポーズだ。

「ちょ、ちょっと待って昴さん、私が絶対参加って事は…。」
「ああ、八雲さん曰くティータイムハザード、再来の危険性ありだ。」

昴のこの言葉に、つぎドカ!メンバーと理乃と由梨、セシルとローズの顔が青ざめ、紅と冷一がブルブルと震える。
彼らは間近にその模様を見ているし、紅と冷一に至っては実際にそれを食べてしまったので、その恐怖をよく知っている。

「…相当、だったようだな。」
「クマ、騒動が終わってから行ったけど、色んな人が倒れててどうしていいかわからんかったクマ。また、アレが起こるクマか?」
「…いや、運次第だろう。りゅーとさんの氷海が選ばれ…って、あれ? 当日集合だ。今回は前もって決めないみたいだな。」
「え、じゃあ、他の人達は誰が来るかわからないのか?」
「そうみたいだ。さて、こっちのメンバーだが…。」

どうやら今回は現地で誰が来るか確認するようだ。つまり、相手の出方がわからないので、昴は慎重になる。が、案の定。

「はいはーい! 私出る!」
「今度こそ辛いものを認めさせるんだから!」
「奇跡料理で萌え期待。」
「裸族料理で作者や氷海、パステルくんを感動させてフラグを立たせる!」

ゲテモノ勢が黙りませんでした。
この後もちろん、

「七海、黙って。」
「りせちゃん、少し静かにして。」
「雪子、うっさい。」
「鳴上、お前マジで黙れ。」

ゲテモノ勢の縁ある人物である理乃、風花、千枝、陽介が(物理で)黙らせました。

「安心しろ、お前らは絶対に選ばない。特に七海とりせ、テメェ等だけは絶対に選択肢に入れねぇよ。」
「何でよ!?」

復活したりせと七海が昴に食って掛かるが、それを理乃、葉月、由梨、鏡、紅、風花が睨み付けて止めた。

「りせ、七姉、忘れたとは言わせないよ? この間の料理対決。」
「七海、貴方は料理対決を中断させ、MZDさんを危険な目に遭わせ、セフィーが巻き込まれそうになった上に、多くの戦闘要員での救援を寄越させるような展開にしたわよね?」
「りせちゃん、君は炎上したオムライスを作って審査会場を火災事故にまで発展させた事、もう忘れたの? ラフィーちゃんが犠牲になって大変な事になったの、もう忘れてるの?」
「何の話!? え、何がどうなってこんなに先輩等怒ってんの!?」

黒いオーラのようなものを発して怒る理乃と風花に、烈は混乱した。
そう、番外編と称して行った料理対決は、彼らは知らない。手帳所持者や、この世界の真実を知っている者達だけで行ったからだ。その理由はもちろん、審査員の一人に、昴の本体であり、この世界の本当の神様である創造者、スバルがいたからだ。なお、番外編はpixivにはなく、小説カキコの方にあるので興味があるならばそちらに是非。希望があるならばお引越しさせますが。

「あー、知らない方が幸せだ。とにかく、そういう理由だからテメェ等は除外だ。他二人も同様。特に悠、お前、ユマさんとこで盛大にやらかしやがったから謹慎。雪子もダメだ。奇跡なんか使ったら会場が大パニックになるだろ。あ、全国の氷海からスノープリズム食らっていいなら出してやるけど?」
「遠慮します。」

弱点属性を食らったらたまらない雪子は、即座にやめた。

「何であのらだしおバーガーは駄目なんだ!? 美味しいのぐぎゃぁっ!」
「不衛生で食えたもんじゃないクマ。いっぺんその脳みそ取り替えるのをお薦めするクマ。」

あ、同じ裸族のクマがぶん殴って止めた。

「メンバーは…まず確定が氷海、お前が出てくれ。」
「私か雪花だと、どっちもどっちだからあまり変わりないし…雪花もいい?」
「ええ、構わないわ。それに、オシオキで掃除となった場合を考えると、氷海の方がいいと思うわ。私じゃまだあんまり上手くできないし…。」

そんな一悶着の後、昴はメンバーを発表していった。
まず確定である挑戦者は氷海に決まったようだ。

「それから、あの悲劇を目にしてる戦闘に慣れた奴がほしい。ああ、あの悲劇が向こうで起こらないとも限らないからな。…理乃は救援で行ってもらうから、由梨、お前に頼む。今回のテーマはおにぎりだし、お前の方がいいだろ。」
「わかった。他の作者がどう出るかわからないしな…。」

そして残りのフリー枠二つの片方は、由梨に。

「…それと、サーチ系の奴が一人ほしい。」
「だったら私が」
「風花、頼めるか?」
「ええっ!?」

飛び付いてきたりせを無視し、もう一つを即座に決定した。それは、風花に決まったようだが…。

「わ、私が、ですか!? サーチ系ならクマ君だってそうですし、理乃ちゃんも使えるはず…。」
「山岸さん、私のはサーチと言うより、風で気配を察知しているだけです。」
「クマのも、精度はリセチャンやフーチャンに劣るクマ。」
「で、でも、私の料理は…。」

そう、彼女は自覚ありのポイズンクッキング。故に、理乃やクマに任せるよう頼んだが、正直、この場にいる一同の中で、風花が一番サーチ能力が高いのだ。

「わかってる。けど、お前はおにぎりだけは普通に作れるはずだ。余計な手間をしなければ、普通評価はもらえると思う。それに、お前ならちゃんと出した物が何かわかってるから、反省するし。…パステルくん、この人選でいいか?」
「うーん、正直風花が不安要素だけど、昴さんの言う展開が起こっちゃったらまずいよね…。うん、ボクもその人選が最善だと思う。」

昴がパステルくんに意見を問うと、パステルくんも納得したように頷いてくれた。

「よし。まず、こっちの医療班は理乃、それから氷海の親父さん、二人に一緒に来てもらう。…理乃、氷海の親父さんにクトゥルフ系の何かが来たら頼む。」
「わ、わかりました…。倒れないようにしないと…。」
「理乃ちゃん、裏回の悲劇を思い出しちゃ駄目だよ。」
「即座に忘れろ。」

医療班は理乃と冷一がつく事になった。

「それと、烈、凪、鏡。お前等三人も来い。烈は剣持ってな。」
「戦闘準備かよ…。料理対決で化け物と対決とか…。」
「現実にこっちで起こってるから起こらないとも限らないよ。」
「鏡、なんか悟りを開いてる感じって言うか、諦めてないー?」

そしてもしもの時の戦闘要員として、烈、鏡、凪の三人が一緒についていく事に。

「葉月、紅、お前達はここに残って何かあったら馬鹿神に救援物資を持たせてこっちに寄越せ。」
「わかった。」
『ああ、わかった。』
「一応、私の手帳を葉月に預けるわね。(あの人との連絡もこれで可能になるしね。)」

更なる救援援助兼創造者との仲介役を葉月と紅に任せ、これで準備は万端だ。
だが、昴自身にひとつ問題が残されていた。

(つか、氷海もパステルくんも真実知らない奴等なんだよな…。何とか俺が出られないかな?)

そう、作者枠の問題だ。この条件となると、創造者であるスバルが作者と呼べる存在だが、彼女が出るとなると、氷海達にどう誤魔化しをするか悩む。それに、腐った展開が起こったらどう考えても別人ってばれる。
何とか、創造者と相談しようか、そう考えた昴だった。

前奏曲・異世界での第六回目 ( No.867 )
日時: 2015/05/02 22:40
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: .mAbqpi3)

その夜、昴はいつものように創造者との会話を始めた。

—貴方の危惧だったら、心配はいらないよ。

ノートを開くなり、その文面が現れる。

(話が早くて助かる。…で? どういった形で心配要らないって?)
—貴方が出てちょうだい。先方と話は済んでるから。

どうやら、創造者がりゅーとさんと話をつけてくれたようだ。

—パステルくんのも含め、データも私が纏めて送っといたよ。誰が出るか、ノートで見たから。
(本当に話が早くて助かるよ、俺。)
—少し負担を減らしてあげようかなって思っただけ。…あんな悲劇はもうこりごりだし、貴方の人選には感謝してるわ。
(他の人がどう出るかわからないから怖いよな。)
—うーん、私の方でもそのデータは見られないからなー…。

ノートの奥では絶対に困り顔を浮かべている姿が目に浮かんだのか、昴は小さく微笑んだ。

(…なぁ、俺。)
—ん?
(どんな奴が来るか、楽しみだな。)
—まぁ、楽しみなのは楽しみだけどさ、私としてはある事が心配なんだけど。
(ある事?)

昴が首を傾げると、ちょっと筆圧が強くなった文字がノートに書かれた。

—アンタが私に仕返しの為にやったアレじゃいボケ。
(ああ、アレは多分やんないと思う。やったとしても嫌いなものが死ぬような食材じゃやらねぇって。俺だってゲテモノかそうでないものの区別はつくわ。)
—不安だわ…。

不安は拭えないが、とにかく昴を信じるしかない。

—あんな悲劇、もう起きないといいね。
(ああ…。)
—それから…アンタが胃潰瘍で倒れないといいね。
(何でだよ。)
—んー、ちょっと呼ばれた作者のデータを見てみたんだけど…。

微妙な表情を浮かべているのが、見てとれた。昴はその先を見るのが怖かった。

—呼ばれた作者さん、りゅーとさんも含めて、大半がギャグカオス組に属するみたい。この間りゅーとさんの第四回で一緒になったMAHOKOさんが貴方にとって唯一の良心。
(どんちくしょおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!)

昴としては最悪な事に、作者勢の大半がギャグカオス組。その枠に外れているのが、自分を含めて二人のみ。その作者勢が収拾のつかない展開になったら、恐らく昴は胃潰瘍か偏頭痛でぶっ倒れるか、MZDのスキルを放つほどにぶちギレるかのどちらかだろう。
それを知った昴は、がっくりと項垂れた。

(…胃薬、多目に持ってく…。)
—うん、その方がいい…。

常備薬を多目に持っていく事を決意した昴は、創造者との会話を終わらせ、床にく事にした。











そして当日、葉月は勝負の行方を紅と共に、神殿のテレビで見守っていた。

「実況ツイートの準備もオッケー! 後は大会が始まるのを待つばかりだね!」
『ああ、何だかんだで楽しみだ。』
—さて、他の作者さんはどんな人選できたのかなー。

理乃から預かった創世手帳に、文字が書かれる。
三人で、まずは誰が来たかを見守る。が、その顔が一瞬で凍りつく。

「奇跡の人キター!!」
『おい、こっちでは選ばなかった奇跡料理を出すメンバーが来るってなんだ。』
—どうやら勝手に来ちゃったみたいね。あぁ、波乱フラグが自ら立ちに来たみたい。

その後も続々と、挑戦者が出てくる。

「ねぇ、桜さんの氷海ちゃんもなんかヤバイっぽい? 液体って何。」
『ユマ殿、完全に悪意しかないではないか。唯一マトモなハズレは氷海だけって…。しかも、橘の設定にあのクトゥルフ馬鹿を見たのだが。』
—どうやらあの時塩焼きそば食ったのはあの人みたいよ。MAHOKOさんは…不安要素なしか。おっ、茜さんは和食の達人か。
「案外今頃由梨は燃えてたりして。羽清さんは…ミクちゃんにあのアイドルの姿を垣間見たんだけど。あ、こっちにも和食の達人がいる。霊夢ちゃんか。リボン的な意味で外見が由梨に似てる感じ。」
『ゆめひめ殿は…うむ、どう考えても二人程嫌な予感がするのだが。彼女の氷海はどうやら今回のお題には不向きだし、カタリナは…牡丹とあの馬鹿を足して二で割った性質か。反省するだけいいが…。』
—ユリカさんも氷海ちゃんが不安要素だけど、他は大丈夫っぽい。

色々と分析する中、調理場のシーンに移ったようだ。
が、どう考えてもおかしい音が聞こえます。パステルくん達も震えてます。

「…。」

これには、全員沈黙。そして、全員、同じ事を思った。

(その他のクトゥルフ勢もそうだけど…風花(ちゃん/さん)、何を作った(の/んだ)…。)

どう考えても、嫌な予感しかしない。
だが、見守るしかできない。今は、見守ろう…。







水氷の歌姫 @water_ice_singer
【悲報】運次第だけど、パステルくん死亡&氷海ちゃんの暴走ほぼ確定かも。





おーわれ。

前奏曲・異世界での第六回目 後書き ( No.868 )
日時: 2015/05/02 22:46
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: .mAbqpi3)

後書き de 雑談



—多分、りゅーとさんの第六回の通達来てからうちの子達はこう思ってたと思う。


「割とまんまこう思ったけど?」


—…まぁ、貴方も色々と経験しすぎてきたものね。


「大 半 は 誰 の せ い だ と 思 っ て る ん だ ?」


—…では、今日はここまで!


「逃 げ ん じ ゃ ね ぇ よ 。」






感想OK。
それとこの場を借りてユリカさんにお願いが。番外編の救援を誰が来るか明確にしていただきたいのと、ミシェルさんの好物を麺料理以外でもあるか教えていただきたいです。