二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: オリ+αによるボカロ替え歌小説【リク募集中】 ( No.32 )
- 日時: 2015/04/11 16:44
- 名前: 小雪 ◆VUQvTq9Vpk (ID: nFA1oz.j)
[減速]
【すろぉもぉしょん】
「珍しいもんじゃないし、大丈夫だよ」
主人公:路斬
「ありがとうございましたー」
コンビニによって、弁当を買って家に帰ってテレビを見る。
それが僕の日課となっていた。
高校生になってから一人暮らしを始めた僕。
そんな僕が付けるのはクイズ番組だった。
「…何かの物事を進めるにあたって、関係する双方の意見が食い違い、そのままではそれ以上の進展が望めそうもないときに、いずれか一方が自身の意見を取り下げたり、あるいは双方が互いに相手の意見を一部容認して、歩み寄りして、問題の打開を図るという意味の言葉は?」
答えは『妥協』。
そう知っていて
「…夢かな」
と答えるボケを続けた。
そんな日常を過ごしてたある日。
「…38度」
熱が出た。
そんなたいした熱でもないので、薬を飲んだ後布団に潜って目を閉じた。
こんなとき3人ならなんていうだろう。
『ジギさん、だいじょ(ry』
『だっせww風邪ひいてやんのww』
『バカは風邪ひかないってあれ間違いなんじゃない?』
…絶対、こうなる。
「まだ、死にたくないな」
なんてのぼせながら。
たとえば、十代。
謎の力を悟った人。
二十代。
恥に気づいた人。
三十代。
あのときの病しった人。
そのどれもが全部同じ人——
「…あっつい…」
とりあえず、着替えよう。
そう思い立って時計を見ると午前零時。
もしあなたが原曲を聞きながらそれにあわせるようにこれを見てるとしたら、この小説は今一分と少し。
「あなたは今うまれて何年?」
ゆっくり進んでいく時間。
コンディションは常に0から120の間。
合法でも、なんでもない愛。ただひとつ届けたいだけなのに。
コミュニケーション。狙うと滑っちゃうし。
いつの日か自分の目も見えなくなって。
そんな恥の多い生涯、珍しいもんじゃないし…
「大丈夫だよ」
好みによって声をいじって、そんなスキル貰ったわけですけど。
すぎた時間と、今の時間。そして残ってる時間が色々混ざる。
鼻をすすった後、平和について考えた。
「平和…か…ファ…」
しかしそれも眠気によってすぐ吹き飛ぶ、そんな諸行無常。
かつては無邪気に笑えた僕。
何あっても涙こらえた先輩。
いっつも眠そうな顔のあいつ。
そして、年を重ねた小さいあの子。
「うう…」
ぬるくなった氷枕を取り替える。
だいぶ時間がたったと思ったら時刻はまだ丑三つ時。
もしあなたが原曲を聞きながらそれにあわせるようにこれを見てるとしたら、この小説はあと二分とちょっと。
「貴方の寿命はあと何年?」
僕らは、いつもそうだ。入学から…きっと卒業まで。
最後まで喧嘩しあって。
「音楽の授業意外はどうでもよくなりゃいいのに」
今年も赤点で留年。
女装した写真ですら、
「かわいい」
と笑われる。
「そんなもんだよ」
干渉、感情に身をやつしても。
相変わらず、くしゃみはバカっぽいな。
鼻づまりの寝息を合図に夜が明けていく——
すろぉもぉしょん、
「んん…」
朝になって、熱引いて。
コンディションは、快晴の青天井で。
反省して、調子こいて、ゆっくりくたばっていく。
いつかはアイドルだってとしくって。
ワイドショー、賑わせて骨になって。
「生まれたときと最後のときがゆっくりつながる不思議」
こんびねぇしょん、
「いい人に出会うため?」
くえすちょん、
「いい人ってどんなのだい?」
でも、そんな——
「恥の多い生涯なんて、なんだかんだでやっぱ珍しいもんじゃないし」
「———大丈夫だよ」