二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: けいおん!〜今という刻〜 ( No.5 )
日時: 2014/11/02 19:25
名前: クリーム (ID: nWEjYf1F)

 ——入学式会場にて。

 校長先生のありがちな話を聞きながら、俺は出そうになる欠伸を必死に噛み殺しつつ、入学式が終わるのを待っていた。
 平凡で穏やかな気候の下、舞い散る桜の花びらとともに迎える入学式。なんというか、校長先生の話と相俟ってよくある光景だ。俺が経験してきた小学校と中学校での入学式も、アニメや漫画である入学式も。
 ——ただ1つの現象を除いて。

『……何だ? あの子』

 俺は入学式が始まってからというもの、ずっと気になっていた。
 視界の左の方で、先ほどからちょこちょこと忙しなく動く1つの頭が。
 というかよく見たら、見覚えのある頭だ。なんだか今朝に校門前で見かけたような気がするけど、気のせいだろう、うん。


    ◇  ◇  ◇


 式が終わってから、担任の発表があった。
 どうも俺のクラス"1−3"には、まるで魅力のない先生が務めるらしい。

『やれやれ……』

 そうして教室で、一番最初のホームルームが始まるのを待っていると。

「よう、柏木」
「?」

 聞き覚えのある声が俺の鼓膜を揺らしたので、誰だと思い振り返ってみる。
 すると小学校時代からの悪友"桜井海斗"が俺の隣に立っているのが分かった。
 俺は机から身体を起こし、1つ欠伸をして桜井に向き直る。

「おーっす」

 っつーか、相変わらずイケメンな奴だ。男の俺が言うのも違和感があるだろうけど、もし俺が女だったら、間違いなくそいつに惚れてることだろう。現にこのクラスの女子の視線を若干惹いているわけだし。

「はは。ったく何だよ、入学式早々欠伸なんかして」
「いやー、眠かったからな〜。入学式って言っても、パッとしないじゃん?」
「あぁ、まあそれもそうだな。とにかく、これからよろしくな」
「うん、よろしく」

 そうして桜井と談笑を交わしている最中、俺はとある存在に目が留まった。
 それは丁度桜井の向こう側、それでいて丁度見える程度の位置にある席に座っている女子生徒。

 ——またあの子だ。
 校門前といい式の最中といい、俺はあの子と何らかの縁でもあるというのだろうか。
 まあ、気にしないでおこう。



 To be continued...



 入学式も終わり、プロローグはこれにて終了です。
 何度か唯ちゃんが登場しているのはファンサービスという解釈をしてもらって構いません。またはけいおんの世界観を板付ける為、でもいいかもですね。どっちにしろ唯ちゃんには、今後色々活躍してもらう予定ですが←
 そして新キャラ"桜井海斗"が登場しました。今後の彼の行動にご注目下さいませ(笑
 さて、次回の時系列はまるまる1週間飛びますのでご注意を。適当に読み流してたらダメですよ!(黙