二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第二章:携帯獣対戦のすゝめ ( No.19 )
- 日時: 2015/04/30 21:48
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
***
対戦開始、である。夏奈の初陣の幕開けだ。
「お願い、ロトム!」
「先発はテメェだ、ニャオニクス!」
夏奈が先発で繰り出したのは、前回も登場したウォッシュロトム。耐性、耐久、共に優秀で厳選こそ難しいが初心者でも使いやすい物理受けポケモンだ。
初手でガブリアスが来ると思って出したのだが、一方の御剣の先発はニャオニクス。ロトムは努力値を振っていない方には脆い。打ち合いは不利か。
しかも、ニャオニクスは壁を貼るために生まれてきたようなポケモンだ。御剣のあからさまな起点構築に入っている以上、両壁(リフレクター、光の壁)を持っていないのは、まず無い。
【夏菜ポケモンDETA
ウォッシュロトム:プラズマポケモン
タイプ:電気/水
種族値:H50 A65 B107 C105 D107 S86
持ち物:オボンの実
有力な特性:浮遊(地面技を無効)
通称:ぶっ刺さり洗濯機】
「つーわけで---------!!」
【ニャオニクスの光の壁!】
特性:悪戯心。相手の素早さに関係なく、変化技を出せる強力な特性であり、ニャオニクス♂の隠れ特性でもある。
これをもつポケモンの大半は強力を通り越して、凶悪な性能を持っており、ニャオニクスも例外ではない。
光の壁は相手の特殊技の威力を半減する壁を5ターンの間、貼るというもの。
さらに、御剣はニャオニクスに、これらの壁の持続ターンを8ターンにする光の粘土を持たせているのだ。
【御剣ポケモンDETA
ニャオニクス♂:抑制ポケモン
タイプ:エスパー
種族値:H74 A48 B76 C83 D81 S104
有力な特性:悪戯心(変化技の優先度+1)
業務:壁貼り】
一方の夏菜は----------
「いっけー!」
【ロトムのハイドロポンプ!】
ニャオニクス残りHP:85%
とにかく、攻めようという気持ちが先走ってしまったようだった。
ロトムのハイドロポンプのダメージは雀の涙程度。これが仮にも一致等倍なのかと悲しくなってくるが、元々御剣のニャオニクスはHD特化の特殊受け。それが壁を貼っているのだから、然るべきダメージといえる。
--------ケッ、初心者思考か。鬼火はキツかったが、無振りロトムのドロポン程度は余裕だ。
この場合の夏奈側の正しい手は、スリップダメージ狙いの火傷にさせる、鬼火であった。
「あ、あうう、全然効いてないよぉ」
さて、2ターン目。
流石の夏奈も、鬼火でダメージを狙った方が良いと思い直す。ドロポンのPPは増やしていないので、当然5。連射は余りしたくはない。
「とりあえず、もう1つ貼るか---------!」
特性:悪戯心で再びロトムの上を取り、ニャオニクスの眼が光った。
そして、物理攻撃を遮る障壁を作り出す。
【ニャオニクスのリフレクター!】
これにより、御剣の場は殆ど整ったと言って良いだろう。
それぞれの持続ターンは、光の壁が残り7ターン、リフレクターが、このターンも含め、8ターンだ。
「やっちゃって、ロトム!」
【ロトムの鬼火!】
そこにすかさず、洗濯機は鬼火を打ち込んだ。ボッ、と炎がニャオニクスの身体に燃え移る。
メラメラ、とその毛皮を焦がしていく。
【ニャオニクスは火傷になった!】
これにより、ニャオニクスは毎ターン、最大HPの8分の1のダメージを食らうことになる。
ニャオニクスは回復技を持たない。そのため、時間さえ稼げば倒せるようになった。
2ターン目終了
ロトム残りHP:100%
ニャオニクス残りHP:火傷によって70%
リフレクター:残り7ターン
光の壁:残り6ターン
さて、ここでの選択であるが、夏奈からすれば有効打は無い。そこで、彼女はボルトチェンジで逃げることを選んだ。
【ニャオニクスのサイコキネシス!】
ロトム残りHP:60%
一方の御剣は、ニャオニクスで交代先でボルチェン読みサイコキネシスを打つ。
速さでは、ニャオニクスの方が遥かに上だ。
やはり、かなりのダメージが入った。
しかし、一方のロトムもお返しといわんばかりに電撃を放つ。
【ロトムのボルトチェンジ!】
ニャオニクス残りHP:60%
ボルトチェンジは攻撃しつつ、後続に交代する技。
そして、彼女が繰り出したのは-----------
「行くよ! ヌメルゴン!」
【カナはヌメルゴンを繰り出した!】
---------粘液に包まれた、巨大な龍にして大正義600族の一角、ヌメルゴンだった。
特防は非常に高く、突撃チョッキを持たせれば、化け物と化す。
【夏菜ポケモンDETA
ヌメルゴン:ドラゴンポケモン
タイプ:ドラゴン
種族値:H90 A100 B70 C110 D150 S80
有力な特性:草食(草技を無効し、攻撃を一段階上げる)
称号:ぬめぬめ600族、特防お化け】
「チッ、つまりこちらから有効打は殆ど無いに等しいって事かよ」
だが、それは壁が貼られている以上、ヌメルゴン側からも同じ。
ジリ貧とはこのことである。
3ターン目終了
ヌメルゴン残りHP:100%
ニャオニクス残りHP:火傷によって52%程
リフレクター:残り6ターン
光の壁:残り5ターン
-----------でも、欠伸は打たれていないし、此処は攻撃してもいいよね!
火傷によって、ダメージソースは確保されている。
じりじりと削って行けば、勝機はある、と彼女は確信した。
さらに、仮に相手が殴ってきても、たいしたダメージにはならない。
「行くよヌメルゴン! やっちゃって!」
しかし、御剣からしても、ヌメルゴンに居座られるのは厄介極まり無い。
つまり、ここでの選択はただ1つ。
特性:悪戯心による欠伸ループの開始だった。
「ニャオニクス! 欠伸だ!」
【ニャオニクスの欠伸!】
ふぁあ、と眠気を移す欠伸をニャオニクスが放ち、ヌメルゴンも釣られてうとうと、とまどろみ始めてしまう。
次のターン、交代させなければヌメルゴンは眠ってしまうのだ。
それでも、龍の波動は放たれてニャオニクスを打ち抜いた。
【ヌメルゴンの龍の波動!】
ニャオニクス残りHP:34%
壁込み、HD特化とはいえじりじりと削られたのではたまったものではない。
さらに、火傷のダメージが襲い掛かり、ニャオニクスのHPは削られて行く。 次のターン、ダメージを食らえばアウト。であるが、死に出しを狙う御剣からすれば、むしろ好都合だ。
-----------このまま、エースをニャオニクス死に出しで無償降臨すれば勝ちへの直結ってわけよ! 壁貼り業務ご苦労だったな、てめーはもう用済みだ、ニャオニクス!!
4ターン目
ヌメルゴン残りHP:100%
ニャオニクス残りHP:20%
リフレクター残り:5ターン
光の壁残り:4ターン
この時点で、ニャオニクスのHPは、火傷ダメ2回で死ぬ程に削られていた。
一方の夏奈は、ヌメルゴン、ロトム共にまだ余裕がある。
だが、御剣はまだ、エースを見せていない。
緊張が、その場に走っていた。