二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 追加戦士に憧れて 【しゅごキャラ!×スーパー戦隊】 ( No.2 )
- 日時: 2014/12/27 12:04
- 名前: 夜星 ◆Cy8HiY0qWk (ID: 0jBqS0Km)
第一話『真っ赤な太陽よりも赤っ恥』
かくして、俺は転生した。
あの投げっぱなしの神様(自称)は本当に、なんの特典もなく俺を生まれ変わらせたのだ。
前世の記憶を持っていることがせめてもの幸運か。おかげで、殆ど不自由なく今まで過ごしてきた。
それでも親の都合ってのはあるもんで、今日俺は、聖夜学園初等部への転校初日だ。
「初めまして。白鳥ミコトです。親の都合で引っ越してきました」
白鳥ミコト。それが生まれ変わった俺の名前だ。
これは、神様(自称)がくれた唯一の特典かもしれない。
スーパー戦隊の一つ、爆竜戦隊アバレンジャーに登場する追加戦士、アバレキラー。
彼の名前が、仲代壬琴(なかだい みこと)。同じ名前を付けられるのは、とても嬉しかった。
何せ、俺が一番好きな戦士なのだ。
物語の終盤までアバレンジャーの敵として立ちはだかるところなんか、まさしくダークヒーロー。
最終決戦手前で死亡するが、そのシーンは俺も子供ながらに涙した。
俺は彼を心の底から尊敬している。髪も彼と同じように、左右に分けているのだ。
「うん、じゃあ皆、ミコトくんと仲良くしてあげてね」
担任の先生が言う。子供への対応だ。
まあ、仕方ない。現在俺は小学五年生。ここまででもかなり長く感じた。
平和といえば平和で、何事も無くぬくぬくと過ごす毎日。
正直、毎日が暇でしょうがない。小学生とは思った以上に束縛されるものだ。
+
ホームルームを終えて、転校生イベント恒例の質問攻めに合った。
前の学校はどこだったかとか、親はなんの仕事をしてるのかとか、好きな食べ物はなんだとか。
他愛のない会話を続けながら、少しずつクラスメイトの顔と名前を覚えていく。
「ところで、さ」
「ん? どしたの、ミコトくん」
先程から、気になっている事がある。
「あの子、随分目立ってるみたいだけど……」
「ああ、日奈森さんだよ」
「日奈森」
なんというか、明らかに浮いている少女だった。
制服指定のある小学校というのは幾多あるだろう。
しかし、小学生から制服を着崩しているという人物もそうそういないのではないか。
「日奈森亜夢(ひなもり あむ)さん。聖夜小が誇る最高のクール&スパイシーキャラ! 昨日だって生徒がカツアゲ被害に受けそうになったところを助けたのよ!」
「ほ、ほう……」
浮いたが故に尊敬されるありがちなヒーローキャラ……いや、ヒロインキャラか。かっけえ。
なるほど。そのキャラが素だとしたら、マジで憧れそうなんだけど。