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　ホリーsido

「信じてくれなかったね〜。刑事さん達…。それに、知らない人ばっかりだったね？これも何かの天罰？まぁ、誘拐事件として片付けるって言ってたけど…。」

事情聴取が終わった結果『誘拐事件』と見なされるらしい。
確かに合っているけど、やっぱりイルミアさん達の武器が効かない程の人…いや、怪物みたいな人が連れ去ったなんて話は相手にもしてもらえなかった。
それに、一番の問題点は事情聴取をしてきた刑事さん達が、全員知らない人だった。

「あの黒い車の人は捕まるよ、大丈夫だと思う。」

そんな風に会話していた時、いきなり声をかけられた。

「あら、来てたのね。」
「ひゃっ！？ルミナ…ゲフン、星來さん！」

本堂星來ほんどうせいらこと、ルミナ・ムーンライト。…僕の姉さん。

「もう、名前を間違えないで。にしても、どうしたの？暗い顔しちゃって。…事情聴取、信じてくれなかった？」
「…うん…。」
「その事件、ちょっと話してくれない？」

初奈が拐われた事、そしてあの黒い車の人の事、全て話した。周りからは気軽な人と思われても、姉さんは結構真面目だ。

「…なるほど、そりゃ信じてくれないわ。現実離れし過ぎよ。…弟がこうだからそこまで私は思わないけど。とにかく、その人捕まえて証明すれば良い話よ。堅く考えなくっても良いわよ。」

確かに鉄の音がしたとか、武器だとか、信じてくれない人の方が多いだろう。

「流石星來さんですね！」

ロディンちゃんが姉さんを誉めるのは、会ったら必ずの事だ。…今回は、ちょっと見直したかな。

「まぁ、頑張って。警察も警察で探すわ。」

家に帰ったら、礼を言わないと。