二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ポケモンバトルM・EVO【ポケモン対戦小説】 ( No.131 )
- 日時: 2015/05/06 20:00
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
「ケッ、来たか”吐き気を催すゲス野郎”……!」
ガメリオの顔が不快そうに歪む。
相手のミミロップは好戦的な笑みを浮かべた。
「てめぇ、自分の立場が分かってんのか? 俺様は、てめぇがどうタイプを変えようが全く怖くねえことを知らないわけじゃあるめぇよなぁぁぁん?」
【黒い影の怨念が瘴気を生み出す------------!!】
【ミミロップはメガミミロップにメガシンカした!!】
くっ、とガメリオは喉を詰まらせそうになった。ミミロップの特性はメガシンカすると”肝っ玉”になる。
つまり、メガシンカすればほぼ全てのポケモンに等倍以上を取ることが出来るのである。
ノーマルタイプが効果いまひとつな鋼・岩には格闘技で、通用しないゴーストへは等倍が取れるようになるからである。
それだけではない。ミミロップは猫だまし、アンコールといった補助技も豊富、さらに冷パン、雷パン、炎パンなどのサブウェポンも豊富というどっかのチート親子を沸騰させる性能を持っているのである。
何より、確定ずらし、襷・頑丈つぶしの猫だましが痛い。しかも、ゴーストタイプにスカされない。
加えて、飛び膝蹴りで複雑骨折する理由が、1つ無くなってしまうのである。
「オルァ、叩きノメシテヤルゼェェェ!!」
【ミミロップの猫だまし!】
『ガメリオ残りHP:113/167』
「ぐっ、まずい----------!!」
【ガメリオは怯んで動けなかった!】
恩返し1発なら耐えるポケモンも。飛び膝蹴り1発なら耐えるポケモンも。
猫だましで全てダメになってしまう。
「く、くっそぉぉぉ!!」
【ガメリオの不意打ち! ガメリオは変幻自在で悪タイプになった!】
【効果はいまひとつのようだ】
最後の悪あがきも無駄だった。殆どダメージが入っていない。
ミミロップは、残虐な笑みを浮かべると、ガメリオを見据えて拳を放つ----------
「ギルガルドヲ倒シタクライデ、チョーシコイテンジャネエゾ、コノド畜生ガァァァァァ!!」
【ミミロップの恩返し!】
【ガメリオは倒れた!】
1撃であった。流石、A種族値135から放たれるそれは、凄まじく、ガメリオの薄い防御力で防げるダメージではなかった。
「オイ、立テヨゴミカス」
ミミロップが、げしっ、とガメリオを踏みつける。
「ドーダヨ、気分ハヨォォォ? 新特性貰ッテモ、教エ技貰ッテモ、マトモニ使ワレナイ産業廃棄物ゥゥゥゥ!!」
残虐な笑みで、彼は続けた。
「俺ヨォ、暇潰シニコノボックスノコト色々調ベテタンダヨ……」
「----------ッ!」
「オメー、自分ガバトル向イテネェノ薄々感ヅイテンダロ?
アタッカートシテ育テラレタニモ関ワラズ、火力ガ低イ所為デ、マスターカラ見限ラレタンダ。
ダカラ、隠密機動ナンテイツ死ンデモ分カラナイヨウナ仕事ヲ任サレテンダロ? 死ンデモ誰モ骨ヲ拾ッテクレナイヨウナ仕事ヲ押シ付ケラレタンダロ-------------」
轟!!
言いかけた言葉は、そこで途切れた。ボマーが擬人化体のままで、ミミロップに殴りかかっていたのだ。
すんでのところでそれを避けたミミロップだったが、ボマーの顔は鬼のそれだった。
「てめぇ、黙れよ。それ以上、言ったら許さねぇ。……仲間のことを、馬鹿にしたら許さねぇぞ!!」
ボロボロになった原型のガメリオを抱きかかえ、ボマーはミミロップを睨んだ。
「……旦那ァ、俺ァミミロップが言ってることが合ってる気がしてきましたぜィ」
「ガメリオ!!」
「……主人は……俺が対戦で使えないから、俺が半端な性能だから見限ったんでさァ。最近、対戦にも呼ばれなかったのはその所為なんじゃねえかって。
今まで余裕ぶっこいてきた。だけど、あの人のスタイルは、火力で上から叩き潰すこと。あっしより、クナイさんの方が、クナイさんの方が-----------」
「違う!! マスターはそんなことはしねぇ!! あんな奴の言葉に騙されるんじゃねぇ!!」
ガメリオをベンチに置き、そして原型の姿へと成ったボマーは咆哮して戦場へ舞い降りた。
【チーム・ボマーはボーマンダを繰り出した!】
【特性:威嚇でミミロップの攻撃が下がった!】
「俺が奴を叩きのめす!! おめーが受けた屈辱、何倍にしてでも返すぜ!!」
キッ、とミミロップを睨み、ボマーの首に付いたメガストーンが反応する。
力を全て、この中に注ぎこむ。
【ボマーのボーマンダナイトと、タクのメガバングルが反応した---------!!】
【ボマーは、メガボーマンダにメガシンカした!】
「いくぜ、メガシンカ完了ッ!!」
真紅の翼、戦闘機のようなフォルム。絶対目の前の敵を破壊するキルドラゴン。
しかし、それを鼻で笑うミミロップ。目の前の敵など余裕だ、と言わんばかりに。
それもそのはず、ミミロップの方がS種族値は高く、さらに目の前の敵を倒す手段も持っているのだ。
先に動いたのはミミロップだった。
とても俊敏な動きだった。
「死ネヨ、クソゴミ野郎ガァァァ!! 俺様ノ冷凍パンチヲ食ラッテ沈メェェェ!!」
【ミミロップの冷凍パンチ! 効果は抜群だ!】
4倍弱点の氷技がボマーの腹へ叩き込まれた。
しかし。
ボマーは微動だにしなかった。
「……これでお仕舞いか?」
ヒッ、と初めてミミロップの余裕綽々とした笑みが崩れた。
全く、響いていない。
「ガメリオが受けた心の傷に比べればぁぁぁぁぁぁぁ!!」
『ボマー残りHP:67/171』
「この程度、どうってこたぁねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
圧倒的鋼の装甲。物理攻撃が彼の体を貫通することは、殆ど無い。
「た、耐えた-------------!!」
「実際には、威嚇が無くとも耐えていたみたいです! すごいです、ボマーさん!」
「いっけー、ボマー! ゴーゴーネーッ!」
仲間の声援が自分を強くする。
「旦那ァァァ!! 叩き込めぇぇぇ!!」
「おう、任せておけ!!」
ボマーの右目から赤い稲妻のようなものが迸る。
--------目標補足、ターゲットロックオン!! 叩き込め---------
【ボマーの捨て身タックル!!】
---------そして、貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
その突撃は、一瞬でミミロップの体を粉砕した。
「ば、馬鹿な、俺様の拳が--------------!!」
げほっ、と咳き込み、影の姿へ戻ったミミロップは最後の手段と言わんばかりに先ほどから佇んでいたセブンスドラゴン・ボーマンダの方を一瞥する。
残る自分の選出はボーマンダしか残っていない。
しかも、奴では先にメガシンカしているボマーには敵わない。
どうやら、最後の手段を使うしかないようである。
「最終手段だ、ボーマンダ!! 俺様を核にてめぇの力を全て注ぎ込めぇぇぇぇぇぇ!!」