二次創作小説(映像)※倉庫ログ

パート8:仲間達が待つ場所に ( No.137 )
日時: 2015/05/07 02:59
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

 ***


 グラードンが倒れたことで、気温が急激に下がっていったのは言うまでも無かった。
 終わりの大地の効果は、発動主であるゲンシグラードンが消滅したことで、また消滅したのである。
 へろへろ、と墜落するようにボマーは地面へ落ちた。

「終わった、か……」

 彼は呟いた。ボックス内を支配していた6体の守護級は、今此処に全て討伐されたのだった。
 
「すごいよ、ボマーやってくれたじゃない……」

 フレイはふらふらになりながら、ボマーの胸へ倒れこんでくる。
 大分無理をさせてしまったようだ。またしばらく休ませねば。

「ありがとな、フレイ」

 ぎゅっ、と彼女を思わず抱きしめる。
 彼女はいつも自分を信じてくれた。何だかんだ言っても助けてくれた。
 
「そして、お前らも。俺みてーな馬鹿に着いてきやがって」

 ガメリオ、モーター、そしてまだ目を覚ましていないムゥ。
 

「本当、おめーら最高の大馬鹿野郎だ……!」


 彼の笑顔は、とても眩しく見えた。
 さっきの黄金の太陽を遥かに上回るほどだった。

「まだ、色々問題は残ってますがねィ」
「ま、何とかなるだろ」
「そうネ! ボマーなら絶対大丈夫!」

 ふぅ、と一度ため息をついたボマーは、「帰るか」と言った。



「-----------仲間達が待つ場所に!」



 ***


 --------------数日後。セントラル・フィールド郊外。


 ----------おい、お前達分かってんだろーな。

 ----------どうしたのよ

 ----------……いつになく、やる気……

 ----------この大会の優勝賞品……これを獲れば俺達の借金も帳消しになるかもしれねえ、いや、それどころか滞納している家賃も全て払えるやもしれん

 ----------HAHAHA!! いつの間にか僕達全員の借金になっていませんかぁ?

 ----------オレ達……お前の借金返済に協力してるだけ……保証人になった覚えは無い……

 ----------ま、そうだよねー? 私達本当は関係ないよねー?

 ----------押し付けてきた元凶はお前だろうが!!

 ----------はいはい喧嘩しない。でも良いの? この子達を危ない目に遭わせたら、マスターに貴方、世界の拷問事典に書いてある全部の拷問処刑食らわされるわよ。

 ----------何だその趣味の悪い事典は

 ----------そうですよっ。あたし、少し怖いです……。
 
 ----------その辺は大丈夫だ。あの主人野郎には、仕方なく許可は取った。し か た な く な。

 ----------あら? 珍しいわね。許可が貰えるなんて。

 ----------私の方からも頼んだのもあるのだがな

 ----------何でお前と頼みにいかねばならんかったのやら

 ----------また燃やされたいか? この話を持ちかけてやったのは、私だぞ?

 ----------うっせ、知るか。わざわざこいつらの力も借りないと、この大会はヤバそうだったからな。

 ----------子供の手も借りたいくらいに?

 ----------いつまでも子供扱いしてやるのも可愛そうだってもんだ。つーか、やばいのが出るらしいからな、この大会。

 ----------やばいの? ……まさか。

 ----------最近、会っていなかったっつーかな……見かけなかったし、対戦する機会も無かったが、あいつらだ。

 ----------あいつら……それは、少し、まずい……

 ----------だけどっ、皆居るんだし、大丈夫だよ!

 ----------よりによって、最も知る人物のポケモン達か

 ----------相手もあたし達のこと知ってるでしょうね

 ----------だいじょーぶ! この私がベンチにいる限り、チームの勝利は絶対だよ!
 
 ----------それ……ただの……役立たず……

 ----------で、でも何ででしょうかぁ? 何で今になって彼らがまた、このセントラル・フィールドに……。

----------知らん。知らんが-------------とにかく、俺達が気ィ引き締めないといけねえ相手であることは確かなのは、分かってるよな----------



 ***


 再び、激戦が繰り広げられようとしていた。
 そして時は、再び数日前に遡る------------------------第一部(完)