二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- パート1:セントラル・フィールドへ(6) ( No.145 )
- 日時: 2015/07/04 10:49
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
***
【フレイの火炎放射! 効果は抜群だ! 相手のナットレイは倒れた!】
「ぎぃやああああ、炎はらめええええええええ!!」
炎上した敵のナットレイが泣き叫びながら這いずり回るが、すぐに大人しくなった。
4倍弱点の、えげつない火炎攻撃をナットレイに浴びせたのは、C145、特攻オバケ、我がボックス内に6匹しかいない破壊力SS(意:スーパースペシャル)ことシャンデラのフレイである。貼られていたナットレイの身代わりは、彼女の特性:すり抜けによって無効化され、貫通。そのまま焼き尽くした。
トーナメント準決勝は、詰みの対面に持っていくことができたボマーチームの勝利であった。
「最近出番が少なくってねー……鬱憤が溜まってたのよ。あースッキリしたわ」
「何であれ、これで決勝進出だな」
此処までダイジェストで通したが、ボマーチームは順調に勝ち進んでいたのだった。自分達よりもパーティメンバーが少ないチームもザラであり、やはり正規のパーティからあぶれたポケモン達の集いであるのだろう。とはいえ、それらに匹敵する実力を持つ連中が殆どであったが。
そして、目下の危険チームである、チームモノクロ:BOHメンバーズも同じであった。
***
決勝戦。それは3戦行い、先に2勝した方が勝ちというものだった。周りからはダークホース2チームへの野次が飛んでいる。
そんな中、ホウエンドラゴンであるボマー、雷切両者は眼光を飛ばし合っていた。
「尻尾巻いて逃げなかったところは評価してやるぜ、空飛ぶ山椒魚。そのプラスチックみてーな羽は今すぐ使いモンにならねぇようにしてやるがな」
「やっぱポンコツスペックだぜテメェ。種族値がゴミなら、頭までゴミとはこのことだ、ハハハ。俺様の羽がプラスチックに見えるだぁ? いよいよ末期か、こりゃ」
「頭ん中にゴミ詰まってんのは、てめぇの方だろうが、脳筋山椒魚。てめぇなんざ、俺のめざ氷で十分だ」
「全身ゴミなのはてめぇだろうが、雑草トカゲ。てめぇなんざ、俺の捨て身タックルでぐっちゃぐちゃのミンチにしてやる」
いや、罵詈雑言の飛ばしあいをしていた。
「ちょおおお!? あんた何陰湿な罵り合いしてんのよっ!! 試合は!?」
「ライ、落ち着きなさい! あんたらしくないわよ!」
両ヒロインによって、何とかこの場は納めることができたのだった。
「不安だぜィ……血涙のルカどころじゃねーなこりゃ」
『これより、トーナメント決勝戦を開始する! 両チームは選出を決めろ! そして、力尽きるまで闘うのだ、はーはっははは、ガコン、あ、顎が……』
物騒なアナウンスが掛かるが、いまいち締まらないのであった。
***
「とにかく! 落ち着きなさい、あんたは!」
「チッ、分かったよ」
選出画面に移行する。
そこで両チームのメンバーの種族名が、天井からぶら下げられた、三面モニターに表示されていく。
【モノクロ:BOHメンバーズ
・ジュカイン(雷切) :♂[強襲] flag pokemon
・サーナイト(ココロ) :♀[万能]
・クチート (ちーちゃん):♀[万能]
・ヤミラミ (トンベリ) :♂[特務]
・ラグラージ(ラグナロク):♂[万能]
・ユキメノコ(雪姫) :♀[特務]】
【タク:チーム・ボマー
・ボーマンダ(ボマー) :♂[主砲] flag pokemon
・シャンデラ(フレイ) :♀[駆逐]
・マンムー (ムゥ) :♀[強襲]
・カクレオン(ガメリオ) :♂[装甲]
・Wロトム (モーター) :--[万能]】
「ちょい待ち、あの[強襲]だとかの表示は何だ」
モニターの画面をタブレットごしに見ていたボマーが疑問の声をあげる。
それに答えたのはガメリオであった。
「あれは、種族ごとのポケモンの戦闘スタイルでさァ。要するに、級種名、といったところですかねィ」
要するに、初めて見たポケモンでもどのような闘い方をするのかを分かりやすくしたものだ。
大方、主砲、駆逐、強襲、万能、装甲、特務の6つに分かれている。
簡単に言えば、主砲がエースアタッカー、駆逐が受け・害悪潰し、強襲が中速、高速アタッカー、万能はそのままの意味、装甲は受けポケ、特務は起点作成・害悪ポケモンを表す。
詳しいことは用語解説を参照。
これらからパーティの総合的な攻撃力、防御力を大方見ることができる……いや、作者からすれば説明することができる、といったところだろう。
ただし、ポケモンの種族値、特性、テンプレ型から独断で決めているのでアテにしすぎないように。
「これで、ポケモン達の”戦術レベル”の有利不利が判るってところネ」
「後、メガシンカポケモンはメガシンカすると”級種が変化する”ことがある上に、”2つの級種名を併せ持つ”ので注意が必要でさァ」
「ま、良いや。おいおいその辺は慣れるってことで。それよか、1戦目の選出を決めようぜ」
まず、確定なのは------------
「敵のクチート、ヤミラミ、ラグラージに対して有利なフレイのお嬢ですねィ」
「分かったわ。……一瞬で焼き尽くしてやるんだから」
静かに押し殺したように答える彼女は、今回どうもいつにもまして殺る気に溢れているようにボマーには見えた。
---------無理もねぇか。あのユキメノコ……フレイを前にぶっ飛ばしたオニゴーリの娘だって話だからな。あのクリスマスの試合でぶっちゃけたオニゴーリは全治10ヶ月の重症で今も入院中だ。それこそ、フレイがこんなにも早く立ち直れたのは、ゴーストタイプの性質故だぜ、恐ろしい。
「そして、次はあっしですねィ。サーナイトの基本スタイルはやはりスカーフ。ボマーの旦那では絶対に勝てない」
「そりゃそうだ。特殊フェアリーなんざ、速さで勝ってる自信が無い限り相手に出来るかって」
「だから、あっしが受け、倒しますぜィ。ユキメノコも怖くありやせん」
そして、最後は誰にするか、という話になった。
「此処であっしが思うに、向こうのパーティで脅威になっている、ジュカイン、クチート。何だかんだで相手にできるのはあんただけですぜィ、ムゥのお嬢」
「とにかく、受けだしを狙われないように立ち回らないと」
「受け出ししてきたところを狙い撃つのが得意なのも強襲型の強みですからねィ。頼みましたぜィ」
「はいっ!」
これにより、選出が決まった。
選出
・フレイ
・ガメリオ
・ムゥ
対戦が始まる。ボマーはバトルフィールドへ向かう3人へ叫んだ。
「お前ら、頼むぜ----------行ってこい!! 祭りの始まりだッ!!」