二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- パート1:セントラル・フィールドへ ( No.152 )
- 日時: 2016/12/23 21:36
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
【闘技場の守護級が勝負を仕掛けてきた!】
【いけっ、ルカ!】
擬人化体が解除され、ルカはその真の姿を現し、地面に降り立った。
青い体毛に身を包み、鋼の棘を拳から生やした攻撃的な外見。
波動ポケモン・ルカリオ。それが、彼女の種族だ。
「さーて、俺もボマー程じゃねえが抜きエースとしての自信はあるんだよねェ。さあ、最初は誰が来る?」
【相手の影はブラッキーを繰り出した!】
相手の初手はブラッキー。悪タイプで、主に物理受けとして投入されることが多いポケモンだ。
が、しかし。
「オイオイ、ガルーラもノーマルで俺に弱点取られるんだぞ? 舐めてんのかゴラ。格闘一貫しすぎなんじゃねーの、お相手さんよォ!!」
所詮、彼女の敵ではない。
このままならばまだしも、ルカの手にはメガストーンが握られている。
「ルカ? どうするネ?」
「相手は流石に交換してくるはずだ。此処で積んで全抜きするぜ!!」
キラリ、と進化の輝きを放つルカリオナイト。
それがマスターの持つメガストーンと共鳴する。
距離は離れてこそいるもの、セントラル・フィールド内、ボックス内ならばメガシンカの使用は可能だ。
「そんじゃ行くか、メガで全抜き——」
そういって彼女が身を乗り出したその時だった。
【相手の影はブラッキーをひっこめた!】
「へっ、やっぱりか」
思わずルカは目を細めた。
予想通りだ。大抵の相手ならばこのまま起点にして全抜きが出来る——
【相手の影はトゲキッスを繰り出した!】
「ゲッ……」
——そう、交代先がトゲキッスでさえ無ければ。
フェアリー/飛行というタイプは、格闘を4分の1にする、まさに天敵とも言える複合。
しかも——トゲキッスの場合、ある可能性を考えなければならないのだ。
「流石にスカーフキッスの前で居座ったら……」
「ハメて殺されるネ……」
「トゲキッスか——シェムの奴を思い出すなァ」
【タクのメガバングルとルカリオナイトが反応した!】
バチバチィッ!! と進化の火花を散らし、そして光に包まれる。
そして——ルカは更なる進化の果てへと昇華した。
「まぁいい。取り敢えずメガシンカは出来た。これでいけるな」
【ルカはメガルカリオにメガシンカした!】
『ポケモンDETA
ルカ:ルカリオ♀
性格:戦闘狂にしてアルコール狂。強い敵を追い求め、戦うためならば手段を択ばないことから手が付けられない。が、それだけではなく、バイセクシャルで酒が絡むと男女関係なく襲うため、ガブリに懇願されたマスターによって左遷された……など数々の武勇伝を持つ問題児。
性能:メガシンカ後は高い素早さと特性:適応力による一致技の火力で非常に受け辛い存在。技のレパートリーも豊富。防御も低くはなく、少し上昇しているので不一致抜群は耐えることも。半面、特防は殆ど上がっていないので、不意の一撃で落ちることもある高速低耐久アタッカーの典型であるが、特殊、物理、共に強力な積みエースに成りえる存在である。
火力:B(S) 速度:B(A) 耐久:C 自覚:C スタミナ:C
アルコール依存度:S』
「とはいったものの——」
【ルカの悪巧み! 特攻がぐーんと上がった!】
「積んだのは良いが、俺は特殊型……キッスに先制取れる保証が無い以上、というか俺にわざわざ出て来た辺りスカーフくせぇな……」
つまり、今のルカではトゲキッスに対して有効打がない。
トゲキッスは素の素早さがメガルカリオを下回っている。にも関わらず、受けに来たと言うことは——というよりルカリオに繰り出してきたということは、上からエアスラッシュか大文字が飛んでくる可能性が高いのだ。
メガルカリオの特防は決して高くはない。メガシンカで強化される防御と違い、補強されてないので不一致弱点の大文字でも落とされる可能性があるのだ。
「ど、どうするんですか!? 突っ張るのはまずいですし……」
「仕方ねえ」
言ったルカはモーターの方を振り向いた。
彼女も頷く。
「戦略的撤退だ! 逃げるわけじゃねーからな!」
「分かってるネ!」
【ルカ、交代! 行け、モーター!】
不利対面では交代しかない。
ルカは全抜きエース。下手に動かしてロストさせることは許されないのだ。
相手のトゲキッスも技の態勢に入る。
放ったのは——
【トゲキッスのエアスラッシュ! 効果はいまひとつのようだ】
『モーター残り体力123/157』
——エアスラッシュだった。
大文字で火傷を負わずに済んだのは大きい。
これでスカーフなら、退いてくるはずだ。世の中には、そのまま退かずにエアスラでロトムを落としたアホみたいなトゲキッスもいるが。
「ひぇーっ、やっぱハメてくるスカーフかよ。きっついことしてくるじゃねえか。だが、そ れ が 良 い」
「怖いのです!!」
「アホなことやってないで、さっさとこいつを落とすデース! エアスラ怯みなんて甘え、シェムにも何度も言ってマース!」
「シェムのアレはマジで反則級だけどなあ。ヒートロトムをエアスラだけで落とした奴はちげーよ」
「ふん、こんなやつ、シェムの足元にも及ばないネ!」
本来の姿に戻った彼女の今回の姿はウォッシュロトムだ。
そのまま、照準を定めて電撃を放つ準備に入る。
「十万をぶち込みマース!」
ビリビリ、と音が鳴り出す。
そして、そのまま放った——
「Fire!!」
【相手のトゲキッスは引っ込んだ!】
「!?」
引っ込んだ。
誰に交換するのか。
ブラッキーが特殊受けならば出てくる可能性はある。
しかし——この場で出てきたのは、敵のエースであった。
【相手の影はガルーラを繰り出した!】
現れたのは環境の破壊神。
多くのメガシンカポケモンが生まれたORAS環境でも尚、止まることを知らない最強のポケモン。
「ガ、ガルーラ——!!」
「ふっ、交換してきたり、撃ってきたり……慌ただしい奴等だね……!!」
【モーターの10万ボルト!!】
『ガルーラ残り体力:60%』
シュウウウ、という音がする。
一致等倍で、Cにはあまり振ってはいないとはいえ、メガシンカ前でもこの耐久だ。
「モーターさん、どうするんですか!?」
「……此処は、ワタシに任せるネ! デリートするネ!」
気概は良い。
しかし、相手はガルーラ。
その恐ろしさは——
「それじゃあ鼠共——お前らに本当のメガシンカを見せてやるよ!」
【黒い影の怨念が瘴気を生み出す——!!】